日本人「100歳まで生きたくない」ってホント?って件。
「人生100年時代」と最近言われている。日本人の平均寿命が延び、100年生きるつもりで生涯設計をしよう、という働きかけである。
しかしながら現状では「100歳まで生きたい」と思う日本人はわずか27%しかいなようだ。
博報堂が、日本、米国、フィンランド、ドイツ、中国、韓国の6か国の20代から70代(日本のみ80代まで)の男女にアンケートを取った結果が27%だったのだ。一方で100歳まで生きたいと答えた米国人は67%、中国人は66%と日本とはずいぶん差がある結果だ。
日本人は「100年人生」のネガティブな部分に注目する人が、ポジティブな部分に注目する人より圧倒的に多かったようだ。
日本で100歳まで生きるのを「チャンスが増える」と捉えるのは29%、「不安が増える」と答えたのは60%と2倍以上の結果。
意見としては「みんなに迷惑をかけたくない」が「みんなの役に立ちたい」を大きく上回った。
では他の5か国では「不安を感じる」人が少なかったのかと言えばそうではない。日本と同じくらいの程度で不安を回答する人はいた。
では何が違ったのかと言えば、不安と同じくらい「チャンスがある」とポジティブな思考をする人が多かった点である。
ただ、日本でも「100歳まで生きたい」と答えた人は、100年人生のポジティブな面を見ている人が多い。
日本で「100年生きたい」人の考え方や行動の特徴は
・チャレンジ精神がある
・好奇心が強い
といった新しいことへの関心と
・毎日感謝することが多い
・人の気持ちがよくわかるようになった
という人に対する共感力だった。
これらの項目が「100歳まで生きようとは思わない」人より
15ポイント以上も高かったのだ。
長い人生をチャンスと考えて好奇心を持ち、人に共感して利他的に行動するような人が、今の「人生100年時代」を前向きに楽しむことができるという事かもしれない。
日本は世界で最も長寿の国である。そんな国なのに「長生きしたくない」人は多いのは非常に暗い話である。もはやディストピア状態ではないか。
確かに今の日本はインフレや円安、金利の上昇、介護や子育てなど顕在化している問題が多いうえに、以前から言われている「老後2000万円問題」などもあるため、楽観的に将来を予想することができない状態かもしれない。
ただそんな環境にあっても同時にポジティブな部分を探していく努力は必要だと思う。どんな環境だって良いところは必ずあるはずだ。
ハーバード大学の研究をもとに書かれた「グッド・ライフ」によると「人間は歳を取るにつれて幸福度は高まる」と言われている。「死が近づいてくる自覚を持つようにはなるが、その分人生の楽しい時間に価値を感じて楽しむことが上手くなる」という事らしい。
要は「切り替え」である。コップ半分の水を「半分しかない」と考えるか「まだ半分ある」と考えるか、に近いのではないかと個人的には思う。
私自身の話で恐縮なのだが、私は2年前に右目の視界がボヤっとして見えなくなり、その後ほとんど見えなくなってしまった。
「網膜静脈閉塞症」という病気だった。
ほどなく眼球に注射を打つといった治療が始まったのだが、いつまで経っても右目の視野は3分の1欠けたままだった。
思い切って主治医に聞いてみると、結果は
「もう完全に視野が回復することはありませんよ」という答えだった。
その後病院から自分の家に帰ったのだが、どうやって帰ったのか記憶がない。それほどショックだったわけだ。
「もう一生この視野のままか・・・」と思って暗い気持ちになった。
当時は「とりあえず娘が成人するまでは頑張って仕事しよう。その後はもう不自由な目で我慢して生きたくないなあ」と思っていた。
では、今はどうかというと、私は「100年生きていたい」派である。
そう思うようになったきっかけは忘れてしまった。本当にほんの些細なことだったと思う。朝起きたら天気が良かったから、みたいな感じだと思う。
「右目が半分見えない」から「右目はまだ半分見えるし、左目だってある」という切り替えができたのだ。もっと大変な思いをして生きている人はたくさんいる。自分は贅沢を言っている、と考えることができたのだ。
だから私は100年生きていたいと思う。仕事も定年で辞めるとかはしたくない。健康で体が動くのであれば、ずっと働いていたい。こうやってnoteを書いているのも、自分がずっと働いていくための準備の意味もある。
自分がずっと働いて、自分の世話は自分ですることが、若い世代への負担を減らす最大の努力だと思っている。
だからいくら日本の将来が不安だとしても「長生きしたくない」とは思わず、みんなに頑張ってほしいと思う。
「長生きしなくて早く死ねば若い世代への負担減るでしょ」とネガティブな意見を言う人もいるかもしれない。しかしながら、そういってるやつに限って長生きしたりするのだ。もちろん、働くのではなく、年金や国の補助で生活を維持して。若い世代に負担をかけるのである。
そうはならないように
前向きな考えや感情を持って
健康に気を付け
人生を楽しみながら
頑張っていこう
今日はここまで
引き続き、どうぞよろしく!
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