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心理カウンセラーが観た『THE FIRST SLAMDUNK』

ここ数か月、どこに行ってもこの話になって(^^)
先日やっと観れました『THE FIRST SLAMDUNK』
少年誌では描けなかっただろう切り口で、素晴らしかったです!
皆さん絶賛してたので、期待値が上がって逆に少しだけ不安でしたが、杞憂でした。
スラムダンクど真ん中世代の私ですが、声優さんが変わったのも全然気になりませんでした!
OPもEDもそうだし、シュートやドリブルの音など、是非映画館の音響で体感してほしいです!
(特にOP、TheBirthdayのギターの音は痺れた~~~!この音はなかなか出せない!)
あと、今更ですが、流川かっこよくね?と思ったのは私だけですかねw(当時はなんとも思わなかった)
井上雄彦先生の素晴らしさに感服です。

ここからはがっつりネタバレありの感想になります。
気になる方は飛ばしてくださいね。



ポスターを見て気づいた方もいらっしゃるかもしれません。
今回の劇場版の主人公は桜木花道ではなく、ポスターの真ん中に描かれている宮城リョータです。
山王戦と、リョータの過去、桜木含めた各キャラクターのエピソード、モノローグを絡め、行き来しながら物語は進んでいきます。

リョータにはバスケット選手として将来を期待されていた兄を、事故で失った過去がありました。
そして、劇場版では、短いシーンですが、三井寿が兄の面影を感じる存在として描かれています。
これは私見ですが、三井がバスケットを辞めたことは、リョータにとって二度目の喪失だったのではないかと思いました。
しかし、リョータとの喧嘩を経て三井は戻ってきます。

リョータは父も亡くしています。
三井が戻ってきたことは、リョータにとって初めて失ったものを取り戻した経験だったのではないかと、リョータ個人にとっても、大きな出来事だったのではないかと想像しました。
リョータがインターハイに行く前にお母さんに手紙を書くシーンは観てて辛くて、「リョータ!そんなことないよ!」と心の中で叫びました(><)
お母さんも不器用なんですよね。。。

「THE FIRST SLAMDUNK」は少年(とその家族)が、自分の人生を見つけて、取り戻していく、喪失と再生、成長の物語でした。
カウンセラーとして、有難くも様々な年代の方に関わらせて頂いてますが、その中で、高校生、大学生が苦しみながら本来の自分自身を見つけよう、立ち返ろうとする時間に立ち会うことがあります。
彼、彼女達の姿を、リョータに重ねながら観ていました。

「THE FIRST SLAMDUNK」私にとっては生涯大切な映画の一本になりました。

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