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【3分でわかる】「楽しい事」と「面倒な事」どっちを先にやるのがおトク?

こんにちは、こんばんは、りょうさんと申します。

さまざまな「人生をちょっとラクにするテクニック」を載せていっています。

「楽しくてラクな事」と「面倒だけどやらなければいけない事」をどちらを先にするか、悩んだ事はありませんか?

「楽しくてラクな事」とは例えばアニメを見る、ゲームをする、漫画を読む等々
「面倒だけどやらなければいけない事」とは例えば掃除、洗濯、食器洗い等々
があると思います。

それらのどっちを先にやると良いのか、またなぜそうなのか具体的にどうすれば良いのか、を考えていきたいと思います。


■ズバリおトクなのはこっち

先に答えを言いますと、ほぼ確実に「面倒だけどやらなければいけない事」を先にやる方がおトクです。

それは以下のような理由からです。


■人間は自分の生活が向上する事が普通だと思っている

例えば、「面倒な掃除をした後に、好きなアニメを見る」のと「好きなアニメを見た後に、面倒な掃除をする」のとでは、最終的な精神状態は前者の方が良くなります。

これは、人間は常に生活が良い方向に変化していく事を当然だと思っているからなのです。

他の動物は特に環境が変わらない限り生活様式を変える事が無いのに対して、人間は「生活を改善させ続けなければいけない」という考えが本能に組み込まれています。

その本能は、長年に渡って文明を発達させ続けている原動力にもなっています。

科学技術が発達してきていろいろな事が便利になってきましたが、人間は昔経験した事だとしても元の不便な生活水準に戻る事に対して非常に大きな嫌悪感を持ちます。

例えば、昔エレベーターがあまり普及していなかった時代はビルの5階くらいでもエレベーター無しで階段を使って登っていたと思います。

しかしエレベーターが普及している現在は「エレベーター無しで登っても平気」なんて人はほとんど居ないのではないでしょうか。
(運動の為に敢えて階段を使う人はいらっしゃいますが。)

このように、人間は困難な方向に進む事を極端に嫌がる動物なのです。


■「楽しい事」に目一杯の時間を使ってしまう

人間の行動原理を表す「パーキンソンの法則」と呼ばれるものがあります。

その法則の第一法則が下記のような内容です。
 ・仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

これはどういう事かと言うと
何か作業をしようとした時「例え元々少ない量の作業だったとしても、与えられた時間を全て使い切るまでその作業が終わらない」という事を表しています。

例えば、下記のような事に皆さんも思い当たる節があるのではないでしょうか。
 ・夏休みの宿題が最後の日まで終わらない。
 ・寝る前までSNSをやり続けてしまう。
 ・休みの日を全部ゲームに費やしてしまう。
 ・仕事量が少ない人でも定時きっかりまで仕事をしている。

この法則に基づくと「時間を決めないで始めたものはいつまでもダラダラとしてしまう」という事が起きると分かります。

つまり
楽しい事や、ラクな事を時間を決めないで先にしてしまった場合、いつまで経ってもその後にやろうとしている「困難だけどやらなければいけない事」が始められない可能性が高いのです。


■人間は最も「今」を大切に感じてしまう

皆さんに質問です。

例えば「今、チョコレートを10枚貰える」のと「1ヶ月後にチョコレートを11枚貰える」のとどちらか選べるとして、どちらを選びたいか考えてみてください。

ほとんどの人が前者を選択するのではないでしょうか。

「借金」という制度は人間のこのような習性を利用しています。

「今、10万円貰う代わりに、1ヶ月後に11万円払う」のような(よく考えるとおかしな)事がなぜ成り立つのかというと、人間は「今最もトクしたい、今ラクしたい」という想いが非常に強いからなのです。

心理学の実験で「マシュマロ実験」などと呼ばれる有名な実験があります。

子供を何人か呼んで、実験部屋に一人ずつマシュマロを入れたお皿を与え、その子達へ以下のように言います。
「マシュマロを食べても良いよ。但し、1時間食べるのを我慢すれば、2倍に増やしてあげるよ。」

その結果「マシュマロをすぐに食べてしまう子(Aとする)」と「我慢して2倍貰えるのを待っている子(Bとする)」の二種類に分かれました。

この実験の面白いところはこれからで、AグループとBグループを何十年にも渡って追跡し、生涯の収入を調査した結果「我慢したBグループの方が圧倒的にAグループよりも生涯収入が多い」という事が分かりました。

この実験から分かる事は、Bグループの子ども達は想像力がある人間だったという事です。

Bグループの子ども達でも、人間である限り「今、最もトクしたい」という気持ちはもちろん持っています。

それでも 「今マシュマロをもらえる」のと「一時間後に2倍もらえる事」を比較した時、後者を選択できるという事は、「一時間後に2倍もらえる事」をしっかりと想像して、正当な比較ができているからなのです。

(余談ですが、この実験の結論でBグループの子ども達は「忍耐力がある」と分析している人がいますが、「忍耐力」は表面的な印象であって、実際には「想像力」が肝だと私は思っています。)

Aグループの子ども達は、「一時間後の自分」をしっかりと想像する事ができず、「今貰える事」が最も順位が高くなってしまいました。

大人にとってもこの「想像力」という力は「今」と「未来」を正当に比較する為にはとても大切な力なのです。

「困難だけどやらなければいけない事」を先にするのが難しいな、と思った時、「未来の自分」をしっかりと想像する力を付ける事で正当な比較ができるようになり、納得した選択ができるようになると思います。


■もし「楽しい事、ラクな事」から始めてしまった場合

と、いろいろ言ったものの、人間の精神力なんて、そんなに簡単につくわけじゃありません。

理屈では分かっていたとしても、できない事もあります。

時には「楽しい事、ラクな事」から始めてしまう事もあると思います。

一度始めた事を途中でやめられなくなる時もあります。

そんな時は、思い切って満足するまでやってみるという事も選択肢の一つとして持ってみてください。

人間は、どうしても「我慢」や「中断」などしてしまうと、その事が頭から離れなくなってしまい、欲求が増幅してしまう事があります。

それによって、依存度が強くなってしまったり、ストレスが溜まってしまったり、更にやめられなくなってしまう という事が起きる場合があります。

そんな事になるくらいなら、自分を抑えないでいる事も大切です。

人間の体はそんなに器用にできておらず、我慢すれば必ずどこかにほころびが出てきてしまいます。

この記事で言っている「面倒な事を先にやる」というのは、無理のない範囲でする事が大切です。


■まとめ

 ・「楽しくてラクな事」よりも「面倒だけどやらなければいけない事」を先にやる方がおトク。

 ・人間は常に生活が良い方向に変化していく事を当然のように思っているので、良い事を後にする方が最終的な精神状態は良くなる。

 ・「楽しくてラクな事」の時間を決めないで始めると、いつまでも終わらない。(パーキンソンの法則より

 ・人間は「今最もトクしたい、今ラクしたい」という想いが非常に強い為、「未来の自分」をしっかりと想像する力を付ける事が大切。

 ・もし「楽しい事、ラクな事」から始めてしまった場合は、我慢しすぎずに満足するまでやってみる、という選択もあり。


以上です。

また来てください。

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