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ドアと鍵の物語〜モロッコ編

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2022年11月に始めた旅は日本から最も遠い国へ行く、いま到達できる範囲にした。限界を広げるために。アフリカ大陸へは行ったことがなく、最初にアプローチする国としてモロッコを選んだ… もっと読む
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記事一覧

ドアと鍵の物語〜第三章 1

タンジェは始まりの地だった。この地に辿り着いてから後と前では世界が変わった。パラレルワー…

りょうこ
5か月前
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ドアと鍵の物語〜第三章 2

現地でたくさんの人に会った。スペインから旅行中の方、フランスから旅行中の方々、モロッコ国…

りょうこ
5か月前
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ドアと鍵の物語〜第二章 3

さあ、やっとタンジェへやってきた。ちょうど1年前の11月、季節は夏から秋、そして冬へ変わろ…

りょうこ
5か月前
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ドアと鍵の物語〜第二章 2

壊れていたのは鍵ではなくドア。その事実に気がついたのは随分たってからだった。この鍵のせい…

りょうこ
5か月前
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ドアと鍵の物語〜第二章 1

フェズに到着した時、電車に6時間乗り、その前にバスで3時間移動した後だった。エッサウィラか…

りょうこ
5か月前
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ドアと鍵の物語〜第一章 2

それからしばらくの間、鍵とかドアとは無縁の生活を送る。毎日スイミングスクールの室内か屋外…

りょうこ
5か月前
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ドアと鍵の物語〜第一章 1

最初に鍵を使った記憶は小学生の時で、名古屋に住み始めた頃だったような気がする。小学校6年の春に東京から名古屋へ引っ越した。東京では祖父母の家の敷地内に家を建てて住んでいたから鍵をかけたこともなく、仮に家に入らなかったとしても向かいにある母屋に行き、冬ならばこたつに入っておやつを食べるという昭和感満載の放課後を過ごせばよかった。扉というのは鍵がかかっていないものだった。小5の終わりの春に風が吹き、なぜかこの場所を去る奇妙な予感がして一週間後引っ越すことを告げられた。初めての転校

ドアと鍵の物語〜序章

ある部屋への入り口としてドアがある。その部屋には何か目的があり、そこへいくことでその目的…

りょうこ
5か月前
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