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寒さと孤独は人をダメにする

少し前まで「平成最後の夏」なんて言葉が盛り上がっていたのに、気づけば「平成最後の秋」ももうすぐ終わり。最近はめっぽう寒くなり、今年もあのイベントを意識せざるをえない時期になりましたね。

そうです。クリスマス。1ヶ月後に控えたこのイベント。今年はどう過ごそうかななんて、そわそわしている人もいるのではないでしょうか。今日はそんなクリスマスの思い出をひとつ。


2年前のクリスマス当日。その日はモロッコにいた。当時お付き合いしていた彼女とのモロッコ旅行を終え、クリスマス当日の朝、彼女は日本へ帰国し、私は引き続きモロッコに残って世界一周へ。

カサブランカの空港へ向かう彼女を見送った後、一人フェズへと向かう。ここからは一人旅。前日にプチ喧嘩していた彼女と離れることができ、これからは気楽に旅できると喜んでいた。

一人旅は慣れたもの。フェズに着き、目星をつけていた安宿にチェックインする。安宿と言えばドミトリーのイメージが強いが、ここはツインベッドの個室だった。大きな荷物を置いて早速夕食に出かける。ここまではいつも通りなんの問題もなかった。

帰ってきてシャワーを浴びようとするとお湯が出ない。ここは冬のモロッコ。アフリカとは言え、気温は日本とほぼ同じ。仕方なく寒さに震えながら水シャワーを浴びる。これまでは彼女と一緒だから、ちゃんとお湯の出るいい宿に泊まっていた。

ここにきて、1人になったんだと思い知らされた。毛布にくるまり冷えた身体を温める。このときはじめて一人旅で孤独を感じた。朝まで一緒にいた人が隣にいないということが、こんなにも寂しいものなのだと。遠くのほうでアザーンが無機質に鳴り響く。

無性に彼女と連絡が取りたくなる。昨夜の喧嘩を謝りたかった。こんなことならちゃんと笑顔で見送りたかったと後悔が募る。しかし、彼女はフライトの真っ最中。既読のつかないラインが、より一層孤独を感じさせた。他にすることもないので、頭から毛布をかぶり眠りにつく。一筋の涙が頬を伝っていった。

まあ、こんな思い出もありましたとさ。ちなみに去年は打って変わってピースボートの船内見学会のお手伝い。一緒に世界一周したみんなと船の上でクリスマスパーティー。めちゃくちゃ楽しかったなー。

さて、今年はどうなることやら。


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