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部員ブログ【#Real Voice】を語る #1

部員ブログ【#Real Voice】も本日をもって1年生が全て終わりました。

ア式蹴球部部員として、大学サッカーに関わる身として発信できる機会もあとわずかになりつつあるので、部員ブログについて感じることや考えていることをお伝えしようと思います。
#1ということは、#2以降もある予定です。

最近、部員ブログについて他大学の方からお問い合わせいただくことが増えました。
ただ、伝統や歴史、文化、部として掲げるフィロソフィーなどが大きく異なるので、決して早稲田の取り組みが正解であるということではありません。
今回はあくまで早稲田の目線から、部員ブログについての考え方をご紹介したいと思います。


あの出来事を経て…

正直、今年の部員ブログの運用に関してはとても難しい部分がありました。
それは昨年、我々の取り組みを、あのNumberさんに取り上げていただくことができたからです。

まさか、あのNumberさんが…という嬉しさが大きかった反面、とてつもないプレッシャーでもありました。
「Numberに取り上げられた部員ブログ」として見られるからです。

大手の媒体さんに取り上げていただける程の価値があるわけだし、そのまま続ければいいんじゃないかという意見もあるかもしれません。
ただ、「本当にそのままでいいのか」という葛藤が大きすぎました。
僕自身の性格的にも「今まで通り」「いつも通り」という考え方を持ち続けることが嫌いで、守りに入るのではなく、例え結果的に上手くいかなかったとしても挑戦を続けていかないと得られるものは小さくなってしまうなと。

Numberさんの記事をもって、これまで早稲田大学ア式蹴球部が積み上げてきた「部員ブログ」というものはひとつ完成したと考えています。
ひとつの区切りでした。
だからこそ、我々の部員ブログは新たなフェーズに突入した、突入しなければいけないと強く思うようになりました。


リスタート

そんなこんなで、革新的なアップデートを模索する日々が始まります。
ただ、なかなかいいアイデアが出てこなくて…。

思考の過程は大きく端折りますが、結果的には革新的なアップデートを諦めました。
今年は部員も多く、全てを世に送り出すためには1人目をここまでにやらなきゃ!というデッドラインがやっぱりあります。
なので、小さなアップデートをいくつかすることで留まる結果にはなってしまいました。

僕が施した小さな小さなアップデートは
①部員ブログを実施する意義をきちんと明文化して部員に伝える
②名称を変更し、新たなブランディング化を図る

この2点です。

①は、当たり前のようで当たり前にできていなかった反省があり、今のままにしておくと、自分が引退した後になんとなく形だけ部員ブログが残ってしまうのではないかという危機感がありました。

②については、部員ブログを実施する大学・チームがかなり増えてきているけど、「部員ブログ」という外枠自体が独り歩きしすぎてしまっていて、どこか大事にしたいポイントだったり、伝えたい内容だったり、他大学との違いをはっきりさせることができていなかったのではないかと。また、早慶戦を早慶クラシコと呼ぶように、視覚的にもブランド化していきたいと思いました。ただの部員ブログじゃないよ、と。それによる他大学との差別化、区別化を図る意図があります。


ア式なりの"色"

ブログというと「書くこと」にフォーカスが当たりがちですが、個人的には「書くこと」よりも、その前後の過程をいかに大事にできるかが重要になってくると思っています。そうじゃないと、ブログを書くことがただの機械的作業になってしまうので。
だからこそ、ちゃんと意義を定義して伝えることが大事だと思います。

参考として、#Real Voiceをやります!と宣言した際に部員に展開した内容を一部ご紹介します。

《意義》
①自分自身を取り巻く様々な事象・情報を整理し、深堀りする(5W1Hを使うなどして)
②それを言語化し、外にさらけ出す
③アウトプットに対するレスポンスを自身のインプットに変え、今後の成長に繋げる

《内容について》
・テーマは自由です
・ただし、【自分自身と向き合い】、その結果出てきた自身の想いや考えを綴るようにしてください
・過去を振り返ることは悪いことではありませんが、過去の事実や感想をそのまま紹介しているだけではただの日記になってしまうので気をつけてください
・他大の部員ブログは決して真似しないでください
・自分の言葉で、自分にしか書けないオリジナルの文章を作ってください
→情報の一般化はしないように
・綺麗にまとめようとしすぎないでください(文章を書き慣れている人は除く)
・内容によっては修正をお願いすることもあります

「こんなことがありました」「その時こう感じました」といったような、過去の”事実”をそのまま紹介するに留まっている部員ブログを巷でよく見かけます。
そうなってしまうと、それは「ブログ」ではなく、あくまで「日記」です。

大事なのは、「過去」を、どのように「今」に繋げ、「未来」を変えていくかだと思います。
「過去」「今」「未来」の3軸を全て機能させる必要があります。
とりあえず、「過去」の1軸に留まっているものは「日記」であり、「今」を想定できて初めて「ブログ」になり、「未来」を見据えられる内容であれば良質なブログへと変わるのではないでしょうか。

「いい文章を書け」とは一切注文していません。
普段からの情報のインプット量が多いのと、自分と向き合うことができる環境にいるので、結果的にいい文章になっちゃうんです。

「いい文章を書かないと突き返されるんじゃないか…」みたいな恐怖心をお持ちの部員もいるようですが、評価軸は文章の良し悪し(巧拙)ではなく、「意義をどれだけ体現できているか」「自分と向き合えているか」「本心をさらけ出せているか」です。
逆に、いい文章を書こうとして綺麗にまとめすぎると、本心で書いていないのがバレバレです。

あえてテーマを定めていないので、「何について書こうかな」から考えないといけません(1年生は高校時代のこと、4年生は感謝を書きがちですが)。だからこそ、意義の①がしっかりできていないととっ散らかった文章になりがちです。
自由には書けるものの、自分で課しておいて言うのもあれですが、これは本当に大変な作業だと思います。めちゃくちゃ労力がかかります。でも、何かこう、あえてこういう難しいことを要求している意図を読み取ってくれると嬉しいです…。


1年生は初めてながらよく書いてくれたと思います。
ピュアに紡いでくれるワードひとつひとつに力があり、自分自身、どこか勇気をもらいました。
「自分を客観視できるいい機会でした」とか言ってくれる部員もいたり。
伝えたいことを140字に収められる自信がなかったので公文くんみたいに引用RTすることはしませんでしたが、読んでみての感想と簡単なフィードバックはそれぞれにしておきました(できていない人もいます、ごめんなさい)。

日曜日から始まる2年生が、どんな自分自身のありのままをさらけ出してくるのかとても楽しみです。
個人的な注目は、去年入部時期の関係でブログを書けなかった学生スタッフたちですかね。なかなか普段から熱血キャラなので、魂の叫びをぶつけてきてくれたら嬉しいなあと。


では、この続きはまたいつか。
いいブログが書ける環境の話とか、みんなが気にしているリリース順の謎とかについてお話ししようかなと思います。

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