見出し画像

学級経営×スターバックス!?

はじめに

 ある日、こんな動画を見ました。

 中田敦彦さんのYoutube大学のおかげで、さまざまな教養を身につける機会ができました。その中でも、この動画にたどりつき、視聴しました。前々から、リーダー論に興味があったので、非常に興味深いと感じました。この動画で紹介されていたのがこちら↓

 読んでみると、ワンマンカリスマ経営者の行動がわかる!!なんてものではありません。誰でも実践できるリーダー論が書かれていました。おすすめの一冊です。

 そしてスターバックスにさらに興味をもった私。東京旅行中にこのような本を見つけました。

 読んでみると、スターバックスの経営戦略、理念などが書かれていましたが、読めば読むほど、

「あ、これ学校経営でいう校長方針だ」
「学級目標に当たる部分はこれだな」
「だから、主体的な子どもの育成が大事なんだな!」

と、教師の仕事に繋がるものばかりでした。

 そこで今回はスターバックスで行われていることを、どのように学級へ活かせるのかを考察します。

マニュアルレス

 驚きなのが、サービスやコーヒーの質が高いスターバックスは「マニュアル」と言われるものが、あまりないそうです。

 (前略)多くのチェーン店のバイブルともいえる、接客に関するマニュアルも一切ありません。スターバックスの仕事は、80%がマニュアルレスで進められているのです。

毛利英昭(2023)「だからスターバックスはうまくいく。」総合法令出版 p.14

 これには理由があります。

 スターバックスにおける人材育成は、覚えてほしいことを一方的に与えたり押し付けたりする教育ではなく、自ら進んで学ぼうとする学習意欲と、自発的に取り組むべき課題やテーマを明確にして、自主的な行動を促すことを重視してプログラムが開発されています。
 こうしなさいという指示的な教育の仕方ではなくて、「こういう風にやるとうまくいくはずですがどうですか」と、相手に気付きを促すようにしています。

毛利英昭(2023)「だからスターバックスはうまくいく。」総合法令出版 p.102

 マニュアルはパターンかされていてわかりやすいですが、そのパターン通りにしか対応できません。しかし、スターバックスでは自律的な会社を目指しているため、マニュアルは少ないそうです。そのため、パートナー同士による教え合い・アドバイス・気付きの促しを基本としているそうです。
 
 先の引用した文章が、学校教育へつながることがお分かりでしょうか?

・自ら進んで学ぼうとする学習意欲→主体的に学習に向かう態度
・自発的に取り組むべき課題やテーマ→探究的な学習、個人目標
・プログラム→子どもが成長するシステム、仕組み
・相手に気付きを促す→生徒指導の機能、コーチング

 スターバックスへ転職して、また学校の教員をしたら面白いかもしれませんね。ちょっと考えてしまいました。

ミッションステートメント

 「ミッションステートメント」という言葉をご存知でしょうか?簡単に言うと、「経営理念を叶えるための行動指標」です。これを学校教育に当てはめると。「学校目標・学級目標を叶えるための行動指標」と解釈できると考えます。

https://workmill.jp/jp/webzine/20180710_starbucks1/より抜粋

 "Misson"となっている部分が理念です。そして、"Values"がミッションステートメントです。理念を達成するために、4つの行動指針を示しているようです。

 先にマニュアルレスの話をしましたが、実はこのミッションステートメントと大きく関わりがあります。
 通常であれば、先輩は後輩に手取り足取り教えるでしょう。できてないところ指摘した後、「これはこういうもんだから、こうしてね。」と言います。
 しかし、スターバックスでは、そうしません。なぜなら、自律した組織を目指しているからです。では、どうするかというと、ミッションステートメントを基準に、気付きを促します。
 「現状に満足せずに新しい方法」という言葉を考えると、一斉指導すれば、子どもも騒がず楽かもしれませんが、それだと成長はしませんよね。
「先生の話を聞いて授業を受けているから、落ち着いて学習できているね。でもね、もう一歩成長できる学習方法があるんだ。みんなは、どうだい?やってみないかい?」という気付きを与えてみたいですね。これを達成するためには、やはり信頼関係が必要ということですね。

 その場しのぎの指導ではなく、理念・ミッションステートメントに照らし合わせて、気づきを促していきたいです。

おわりに

 いかがだったでしょうか?今回の話は少し抽象的でしたが、学校教育とのつながりがあることはご理解いただけたかと思います。スターバックスだけでなく、ANAの本も面白いです。
 学級経営・学校経営の「経営」にスポットを当ててみると、いかに学校教育の経営アイデアが少ないかがよくわかります。外部の企業を参考にするのも一つですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?