ryuseibaba

旅の日記みたいなものをかいています

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最近の記事

インド|火葬と沐浴と葉っぱ

聖なる河と呼ばれるガンガーについてからまだ二日目というのに、自宅で迎える休日のような目覚めだった。宿の目の前にあるカフェで観光客向けに設定された少し高いパンとコーラを買い、一人で火葬が行われるガートへ向かう。 「葉っぱ買う?」という日本では耳にしない日本語を数回聞き流しながら、ガートに到着した。この言葉は、母国である日本より他国の方が多く使われている言葉なのではないだろうか。この言葉を発する時、売人は少しだけ声のボリュームを絞る。試しに「見せて」なんて言ってみると自分のテリ

    • インド|火葬を見るために寝台列車に乗ってヴァラナシのガンガーへ向かう

      コルカタのハウラ・レイルウェイ・ステーションに到着し、寝台列車が到着する定時までは三十分。できれば、乗り込む前に済ますものは済ましておきたいところである。 カレーとバターナンをコーラで煽っていたら、うまい具合に腸の動きが活性化し、タイミング良く便意が訪れた。よし、あとは、どのくらい電車が遅れてくるかである。 待つと思っていた列車は定時にやって来た。幸先が良い。同時に、インフラがある程度整えられているインドに違和感を感じていた。 40年前に出版された本では、とにかく「イン

      • インド|地獄の夜行バス

        標高2,050mの町マナリへ向かうために、まずはヴァラナシからデリーまで人生初の寝台バスに乗ることになった。30分ほど遅れてバスがバス停に到着し無事に乗れたと安心しかけるも、2人用のシートが想像を超えるほどの狭さで、棺桶の方が寝心地が良いのではないかと思うほどのものだった。 この時点で既にある程度の不安があったのだが、それに追い討ちをかけるように走り出した車体がうねった道路に沿ってジェットコースターのように上下する。車酔いに非常に敏感な僕はこの先がすごく心配になっている中、

        • インド|コルカタのホーリー祭とGivson

          インドに入国したのは深夜1時頃だった。コルカタ空港を一歩外に出ると、サリーを着た色とりどりの女性と鳴り止まないクラクションに出迎えられ、十歩進むとパンクしたタイヤを交換しているおっさんが空港出口の目の前で鎮座していた。 本で読んで、人の話を聞いてインドをなんとなく分かった気になっていた自分が恥ずかしい。僅か十秒で視覚、聴覚、嗅覚から受け取る情報をいっぺんに処理できなくなってしまった。本物のインドは私に向かって波ではなく、津波のように押し寄せてきたのである。 3月にこだわっ

        インド|火葬と沐浴と葉っぱ

          タイ|バンコクのドブ川スラムに一泊

          27歳にして初めて海外へいく目的ができた僕は、フーテンミュージシャンのマオくんと共に日本を出国。インドのガンガーを目指し、まずはタイのバンコクに降り立った。 当初の予定では一泊したのちにインドへ出発だったのだが、インド行きの飛行機に乗るためにはインド外へ出国するためのフライトチケットが必要で、もう少し滞在したい気持ちがあったことと、予定を立てるのが苦手な僕は考える時間としてタイ滞在を延長。 タイ人は野良猫のようにのびのびしていて、優しくて、可愛げがある。首都であるバンコク

          タイ|バンコクのドブ川スラムに一泊