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週末読書メモ146. 『部下・同僚・チーム、あなたの心に火を灯す新常識 悩みは欲しがれ』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

人・組織を前に進めたい方、必読。

「悩みは欲しがれ」


元ユニクロ史上最年少上席執行役員、神保拓也さん。

神保さんが「心に火を灯す」をテーマに語った1冊。

1個人から、組織全体までを動かしていくための真髄が詰められています。


悩みを相談することができない苦しみをさんざん味わった私は、「どんな悩みでも気軽に相談できる人」の存在がどれほど重要かを痛感していました。
後輩には自分と同じ苦しみを味わってほしくない。であれば、その「どんな悩みでも気軽に相談できる人」に自分がなろう。そのように考えました。

正解とは、正しい問題設定があって、初めてその対として出てくるものなのです。
(中略)だから、正解を求める前に、まずは問題が何かを明らかにする必要があります。つまり悩みに向き合い、悩みの根本原因を突き止める。

悩みは欲しがれ。

この1言に、筆者のメッセージは尽きます。

「答えは、悩みの中にある」と述べているのですが、我が意を得たりというか…(答えないしは、問題の切り口や活路というか)

本書では、悩みを集めまくること・解決しまくること、それにより、個人も組織も成長させられることが事例とともに示されています。


基本姿勢①:一人ひとりに寄り添う
基本姿勢②:自分の言葉ではなく、相手の悩みを主役にする
基本姿勢③:相手の悩みを自分事として捉え、相手以上に相手の悩みに向き合う

後輩からの悩み相談を持ちかける度に、本人と同じかそれ以上に、私も一緒になって悩み、彼らの悩みに最後まで「併走」できるよう、夜を徹して猛勉強しました。
(中略)ここでのポイントは、「誰かの悩み相談に乗ると、自分のことを考えているだけでは得ることのできなかった成長機会がもたらされる」ということです。

柳井正さんは『経営者になるノート』で「百人百通り、一人一人に全力で向き合う」と述べていました。

柳生さんの言葉と同様に、まずは、一人一人に寄り添うこと。

その上で、悩みというコトに向き合うこと(相手以上に)。

(実際に悩みを集めた経験のある人なら知っていますが)悩み相談を乗るということは、こちらが誰よりも成長できるということを、ぜひマネージャーに成り立ての人に伝えていきたいものです。


本書は、『リード・ザ・ジブン』の筆者であり、ファーストリテイリングの経営人材育成機関FRMICの元担当役員である宇佐美潤祐さんの部下でもあります。

FRMICでの話はもちろん、神保さんが担当役員となって行った物流改善の秘話は、中々表には出てこないファーストリテイリング社の裏話が語られています(本書を読むと、ユニクロ・柳井正さんの凄みが更に際立ちます)。

どんな困難に直面しても、悩みを欲しがること(解決し続けること)で、道を拓いてきた筆者。

元PEをはじめとし他社をハンズオン支援する方々は、よく「全員インタビューすることから始めよ」と口にします。

自分もよく行う技であり、行ってみるとその効果は体感できるのですが、何故メンバー全員に話を聞く価値かがあるのか、如何に聞くべきかを、学べる良書となっています。


心に火が灯っている人とは、勇往邁進している人。
勇往邁進している人とは、目標や目的に向かって前進している人。
目標や目的に向かっている人とは、山に登っている人。
つまり、「心に火が灯っている人」とは、「山に登っている人」と言えます。

「教えること」に主眼を置いたティーチングや、
「引き出すこと」に主眼を置いたコーチングではなく、
私は「心に火を灯すこと」に主眼を置いたトーチングをやっていきたい。

人の心に火を灯す「トーチング」。トーチなんだよな。つまり、火を繋ぐ必要があるんだ。

(本書ではあまり述べられていないけれど、)まずは自らが目標・目的を持つ、そして自らの心に火を灯す。

柳生さん、神保さん自身が、まずはそれを体現されていること、火を灯されていることに違いありません。

若手から中間層だけでなく、トップ層であっても示唆に富む1冊でした。


【本の抜粋】
悩みを相談することができない苦しみをさんざん味わった私は、「どんな悩みでも気軽に相談できる人」の存在がどれほど重要かを痛感していました。
後輩には自分と同じ苦しみを味わってほしくない。であれば、その「どんな悩みでも気軽に相談できる人」に自分がなろう。そのように考えました。

後輩からの悩み相談を持ちかける度に、本人と同じかそれ以上に、私も一緒になって悩み、彼らの悩みに最後まで「併走」できるよう、夜を徹して猛勉強しました。
(中略)ここでのポイントは、「誰かの悩み相談に乗ると、自分のことを考えているだけでは得ることのできなかった成長機会がもたらされる」ということです。

正解とは、正しい問題設定があって、初めてその対として出てくるものなのです。
(中略)だから、正解を求める前に、まずは問題が何かを明らかにする必要があります。つまり悩みに向き合い、悩みの根本原因を突き止める。

わざわざ「悩んでいる自分」を大きく見せようとする人はいません。悩んでいる時、人は自分を盛ることはできないのです。

基本姿勢①:一人ひとりに寄り添う
基本姿勢②:自分の言葉ではなく、相手の悩みを主役にする
基本姿勢③:相手の悩みを自分事として捉え、相手以上に相手の悩みに向き合う

心に火が灯っている人とは、勇往邁進している人。
勇往邁進している人とは、目標や目的に向かって前進している人。
目標や目的に向かっている人とは、山に登っている人。
つまり、「心に火が灯っている人」とは、「山に登っている人」と言えます。

「教えること」に主眼を置いたティーチングや、
「引き出すこと」に主眼を置いたコーチングではなく、
私は「心に火を灯すこと」に主眼を置いたトーチングをやっていきたい。

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