(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
今この瞬間の向き合い方・高め方とは。
胸に刺さります。
1回15秒、1年間に5000万回。その瞬間を最高のものにしていく積み重ねが、レッドオーシャンの業界の中で、傑出した存在になる鍵だったと。
本書の筆者は、スカンジナビア航空の元CEO、ヤン・カールソンさんです。
失速寸前だったスカンジナビア航空の業績を改善させた経営哲学こそが、「真実の瞬間」への追求。カールソンさんが焦点を当てたのは、顧客満足であり、お客様と従業員との1回15秒の僅かな接点でした。
上記の上で、本作で刮目すべき点は、「真実の瞬間」を生み出すために、その裏でカールソンさんが力を注いでいる姿にあります。
上記から分かること、それはただ一瞬一瞬に全力を尽くすだけでは充分ではないことです。
リーダーシップにガバナンス、裁量権から情報共有、予算配分にまで。その真実の瞬間のため、様々な観点からやれることをやり尽くす必要があると。
改めてハッとさせられます。
未来だけでなく、目の前の瞬間に力を尽くす重要性は、仏教やマインドフルネスの世界で説かれています。
また、未来と今の一瞬の両方を同居させるとはいかなることかは、ジェフ・ベゾスさんをはじめとした方々の姿から垣間見ることができます。
それらを踏まえた上で、本書に描かれた「真実の瞬間」の向き合い方・高め方には胸に残るものがありました。
その瞬間に全力を尽くすだけでなく、その瞬間の価値を最大化させるために、あらゆる方面から思索・打ち手を行うことが不可欠だと。
この本は、星野リゾート社長の星野佳路さんが参考にする本をまとめた『星野リゾートの教科書』で取り上げられています。
そして、星野さんが実践している姿を描き出したのが兄弟本となる『星野リゾートの事件簿』。
『星野リゾートの事件簿』を初読した際、星野さんの組織や事業への見方・動かし方には、ただただ感嘆するしかありませんでした。
しかしながら、『星野リゾートの教科書』に取り上げられていた(星野さんの血肉となった)本を通して、星野さんの頭の中を、断片だとしても理解する一助になりました。
毎日の1秒1秒も、1年間では3153万6000秒。
その1瞬1瞬を真実の瞬間にできるよう、これからも力を尽くしていきたい。
P.S.
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