Ryozanpark Booktalk 📗

巣鴨・大塚に拠点を持つRYOZAN PARKがお届けする、体験型ブックトークイベントを…

Ryozanpark Booktalk 📗

巣鴨・大塚に拠点を持つRYOZAN PARKがお届けする、体験型ブックトークイベントをnoteに記録していきます。毎回1名のゲストをお呼びして"たいせつな一冊"を選んでもらうとともに、著作権エージェントの曽田哲史さんが、本を軸にしながら、ゲストの人柄や視点を引き出していきます。

マガジン

最近の記事

RZP Book Talk Vol.12 『親業』トマス・ゴードン 著 | 大和書房 刊

突然ですが想像してください。あなたは新規プロジェクトの事業課長を拝命しました。そのプロジェクトは約20年を要し、その間のマネタイズは難しく、地味な作業と果てしない忍耐が要求されます。にもかかわらず社内の評価は「できて当たり前」と低く、利用可能なリソースは月並みかそれ以下、特に研修や訓練も無く、経験者から前時代的な引継ぎ書を渡されたのみ。新規プロジェクトと言いつつ新規性よりも保守的な進め方が好まれます。また、現在担当している業務は継続、兼任です。失敗した場合の全責任はあなたにあ

    • RZP Book Talk Vol.11 『怒りについて』セネカ 著 | 岩波書店 刊

      怒りは二日酔いに似ている・・・二日酔い。進まない思考、重い頭、アルコール臭のする息・・・。しかし、一番辛いのは、「またやってしまった」という自己嫌悪ではないでしょうか?今日は特別な日、疲れた、嫌なことがあった―色々な言い訳ができます。そして唐突に思われるかもしれませんが、もう1つ、ついやってしまって後悔するもの、それは「怒り」ではないでしょうか?相手のため、正義の必要悪、限界を超えるため、疲れ、空腹、嫌なことをされた・・・怒っている間は我を忘れ、言い訳が成り立つのも二日酔いと

      • RZP Book Talk Vol.9 『今日の芸術』岡本太郎 著 | 光文社 刊

        一億総芸術家時代の必読書働き方改革、多様性の推進が叫ばれています。インターネットとデジタル環境の充実、様々なクラウドサービスの普及で、一様だった働き方、稼ぎ方に選択肢が生まれ、私たちは、より自由に生き方を設計できるようになりました。人間は自分の人生にコントロール感を持つとき、自我を安定させると言います。 自由で創造的なキャリアや人生が送れる―ポジティブな面が報道されがちです。しかし、私にはこの「新しい自由」はそんなに都合の良いことばかりとは思えません。なぜなら、そもそも私達

        • RZP Book Talk Vol.10 『ストーリーとしての競争戦略』楠木 建 著 | 東洋経済新報社 刊

          スタートアップのための戦略作り「Forebes TOP100 List」「前年比20%増加」、または「激動の一年」「冬の時代」―経済紙には景気の良い成功者の話か、不安を煽る文句のいずれかが踊ります。しかし、激動でない年はありませんし、伸びる会社があれば潰れる会社がある、それが現実です。技術革新が日々産業構造を変え、中長期的な成長を予測するのはますます難しくなっています。結局、上がっては下がる波の谷間をもがき続けるのがビジネスなのかもしれません。ですが、着実に利益を上げ、関わる

        RZP Book Talk Vol.12 『親業』トマス・ゴードン 著 | 大和書房 刊

        マガジン

        • RZP Book Talk - chapter 1
          13本

        記事

          RZP Book Talk Vol.8 『バッタを倒しにアフリカへ』 前野 ウルド 浩太郎 著 | 光文社 刊

          子どもがYouTuberになりたい、といったら、何と返しますか?AIの普及で、今ある職業の半分が無くなる一方、未来の職業の半分はまだ登場していない、と言われています。気が付けばYouTuber、レゴビルダー、プロゲーマー、地下アイドル―かつてない職業が増えています。彼らはいつそれを生業とし、そう呼ばれるようになったのでしょうか?もし皆さんの子どもが想像もつかない新しい仕事に人生を費やす、と言ったら、皆さんはどうしますか?今後その可能性はどんどん高くなるのです。 株式会社ma

          RZP Book Talk Vol.8 『バッタを倒しにアフリカへ』 前野 ウルド 浩太郎 著 | 光文社 刊

          RZP Book Talk Vol.7 『観察の練習』菅 俊一 著 | NUMABOOKS 刊

          ひらめきを作る。組合せとは違うアプローチを鍛えよう「眼のつけどころが違う」と言われる人がいます。論理では辿り着かない柔軟な発想、ましてや検索では見つからない新しいアイデアを閃く人々―それは天才や芸術的才能に優れた人の領域なのでしょうか?もしそんなアイデアがポンポンと、とまではいかなくても、ここぞという時に出てきたらいいと思いませんか? そんな「眼のつけどころ」を磨く方法とその楽しさについて、編集工房まるの代表 西村舞由子さんは本書を推薦し、次のように語ってくれました。 癖

          RZP Book Talk Vol.7 『観察の練習』菅 俊一 著 | NUMABOOKS 刊

          RZP Book Talk Vol.6『嫌われる勇気』岸見一郎, 古賀 史健 著 | ダイヤモンド社 刊

          「同調」と「監視」、私たちが作った日本社会のお家芸営業する店への非難、他県ナンバー車へのいやがらせ……。コロナ対策で政府が「自粛」を呼びかける中、私達が目にしたのは、国家の監視ではなく、要請だけで「監視」しあう私達自身の姿です。自粛警察という新しい言葉が登場しましたが、考えてみると、村八分、隣組、世間体-過度な同調や監視は今に始まったものではなく、日本社会の暗いお家芸なのです。 同調、監視-その苦しみと連鎖について、Ryozan Parkメンバーの片桐隆さんは本書を推薦し、

          RZP Book Talk Vol.6『嫌われる勇気』岸見一郎, 古賀 史健 著 | ダイヤモンド社 刊

          RZP Book Talk Vol.3 『利己的な遺伝子』リチャード・ドーキンズ 著 | 紀伊國屋書店 刊

          自分の存在理由を話せるか? スマホ、これがあれば今や一瞬で答えを検索できます。しかし最近の研究調査では、私たちの考える力は年々鈍っているそうです。技術は日々発展しますが、私達自身は進歩しているのでしょうか?私達はこれでいいのか?どう生きるべきか?そんなオーダーメイドの答えはスマホでは見つかりません。人類の進歩と個人の生き方について、独立法人Alive代表の庄司さんは、本書を推薦し次のように話してくれました。 ●変化の時代には、努力は陳腐化する -私は初期の就職氷河期世代です

          RZP Book Talk Vol.3 『利己的な遺伝子』リチャード・ドーキンズ 著 | 紀伊國屋書店 刊

          RZP Book Talk Vol.5 『りすの四季だより』あんどう りす 著 | 新建新聞社 刊

          危機管理の難しさ 東日本大震災から10年です。人と家と町を押流した津波、絶望的な瓦礫の山―考えるだけで胸が締め付けられます。しかし、なぜでしょうか?災害用に用意した私たちの保存食は棚の奥でとっくの昔に賞味期限が過ぎていませんか? 私たちの多くは災害に恐怖する一方、継続的に危機管理ができる人は稀のようです。本書はそんな危機管理を、義務やマニュアルとしてではなく、日常の延長に取り込めるように説いた本です。 本書は危機管理の観方を変えてくれる リョーザンパークプリスクールのディ

          RZP Book Talk Vol.5 『りすの四季だより』あんどう りす 著 | 新建新聞社 刊

          RZP Book Talk Vol.4 『テレンス・コンラン インテリアの色使い』 テレンス・コンラン 著|エクスナレッジ 刊

          「おどろき!同僚の私服スタイル」という記事を見かけて、思わず読んでしまったことがある人は私だけではないはずです。他人の私生活を知りたい、という欲望をつく見出しですが、本来プライベート領域の私服は、随分前からその人のセンスや、パブリックイメージとのギャップを「見せる」衣装になっています。そして、今年のリモートワークで、私服に続いて私たちの「部屋」が「見せる」ようになったプライベート領域になりつつあるではないでしょうか? 場所を変える人、ヴァーチャル背景、部屋干しの洗濯物と一緒

          RZP Book Talk Vol.4 『テレンス・コンラン インテリアの色使い』 テレンス・コンラン 著|エクスナレッジ 刊

          RZP Book Talk Vol.2 『日本の歴史をよみなおす』網野善彦 著 | 筑摩書房 刊

          表層の常識ではなく、深層の本質に迫る歴史の力  昨年の令和の発表で、面白いことに普段は売れない『万葉集』が売れたため、書店員が驚く、ということがありました。考えてみると、履歴書はもちろんのこと、彼氏彼女のアルバム、壁のひびなど―もはや本能と思えるくらいに、私達人間は何かを知ろうとする時、まずそのルーツ、つまり歴史を探ります。私たちは歴史がとても好きな生き物のようです。そして歴史には「知る・考える」の本質に迫る何かがありそうです。しかし、それが何かまで目を向ける人は少ないのでは

          RZP Book Talk Vol.2 『日本の歴史をよみなおす』網野善彦 著 | 筑摩書房 刊

          RZP Book Talk Vol.1 『セゾン 堤清二が見た未来』鈴木哲也 (著)|日経BP 刊

          「組織が危機を乗り越え、長期的に成長するヒント」 無印良品、パルコ、ロフト 、ファミリーマート、吉野家、リブロ―皆さんもよく知るナショナルチェーンですね。でも、これらがかつてセゾングループに属し、堤清二という不世出の経営者が作った――それを知らない人が増えています。 なぜセゾンの子孫は繁栄しているのか? セゾングループはバブル崩壊で解散しました。しかし、セゾンの子孫達であるこれらの企業は、いまだに繁栄し、MUJIや

          RZP Book Talk Vol.1 『セゾン 堤清二が見た未来』鈴木哲也 (著)|日経BP 刊

          RZP Book Talkとは?

          コワーキングオフィスRyozan Parkでは、ブックトーク(Book Talk)を開き、「本」を通じて個人や企業の課題解決や、人が活発に教え合う場を作っています。 そもそも「Book Talkって何だろう?」一言でいうと、「本をネタにしたトークイベントです。」 毎回、メンバーの1人が「仕事のバイブル」や人生を支えた「この1冊」を語り、その本やテーマをネタに皆でワイワイと議論します。元々はシェアオフィスに仕事関連の本を置く、というアイデアから始まったのですが、本を置くだけ

          RZP Book Talkとは?