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立ち止まって留学する

今週のしいたけ占いに、こんなことが書いてあった。

『水瓶座には独特の運命みたいなものがありまして、あなたは自分で自分の人生の階段を昇っていく時に、「自分でも自分が、何をやっている人なのかわからない人」という感覚を持つことがあります。』

今の私が本当にその状態だったからびっくりした。


留学に行くことが決定してから数カ月。
大学の授業は無くて、留学の準備とお金を貯めるためのアルバイトの繰り返しの毎日。
準備がひとつずつ進んでいる感覚を持てているときは大丈夫でも、申請した資料を待っているだけの時間や、アルバイトだけで1日が終わってしまう日には、「今の自分、何の人?」と思うことが多い。



2週間くらい前、夜に涙が止まらなくなった日があった。
その日のアルバイトのとき、少しご機嫌斜めなパートさんがキッチンで愚痴をこぼすのをしばらくの間聞いていたからかな、帰ってきてからどっと疲れてしまった。
ごはんを食べてもドラマを見ても、少し寝ても、お風呂に入っても気分が上がらなくて、気づいたら泣いていた。

泣きながらノートに気持ちを書き出してみたら、
「寂しい、人が怖い、楽しくない、何やってるんかわからん、何がしたいんかもわからん」と書いていた。

寂しいのは、悩んだときに人を頼れないからだと思う。
相談できるほど深い仲の友達は多いわけじゃないし、その中の誰かに話したいと思っても、連絡すればいつでも会えるとは限らない。自分のネガティブな感情を聞かされる相手はどういう気持ち?とかも考えてしまう。

それだけじゃなくて、そもそも、今の自分が悩んでいることを誰かに話す勇気が無かった。
「今の自分がなにをやっているのかわからない」状態だからこそ、自分の行動、生活、考え方全部に自信が無くて、自分の悩みを話すことが怖かった。


少し落ち着いて考えたら、最近人とちゃんと話してなかったなって気づいた。

授業が無いから大学の友達に会うことが減ったし、アルバイトでは仕事の話しかほとんどしない。
私の場合、友達によって、この子とは恋バナ、この子とはいつも軽い近況報告、みたいに話す内容が決まっているなと思う。
留学に行くよとか、そのために今こんな準備をしているとか、そんな個人的な話は最近誰ともしてなかったなって気づいた。

私は、ひとりで頭の中で考えることが苦手だ。
そんな私にとって、人と話す中で自分の考えを整理する作業はすごく重要なものらしい。

ひとりで考えることは苦手でも、人と話すことでたくさんのことに気づける。
話しながら自分の感情を知ることもあるし、私が考えていたことを誰かが別の方向から見てくれることもある。
そんな機会を失くしてしまうと、私はこんなにも自分がわからなくなるんだと知った。

人と話さないからいつまで経っても自分の考えがわからないし、もちろん自信なんか持てない。自信が無いからどんどん人と話すことが怖くなる、負のループみたい。


数日後、友達とごはんに行ってたくさん話したら、楽しいのなんの!
何をやっている人なのかわからなかった自分が相手との会話を通してどんどんはっきりしていって、その感覚が本当に嬉しくて楽しかった。



留学を志したきっかけは、外国で暮らしたい!英語を話せるようになりたい!という気持ちだけだったけど、この頃から「もっと自分のことを知りたい」という目標が追加された。
たくさんの人に出会って、その人たちと関わることでもっとはっきり自分を見れるようになりたいと思うようになった。

就職活動もゼミ決めも全部後回しにして、一旦立ち止まる期間としての留学。かっこよくはないけど、今の自分にはたぶんすごく必要なこと。

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