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your songで泣いた夜

その当時の一世一代で渡ったイギリス。
渡英は6月、帰国は1年後の6月。
あれからもう7年は経つ。

知り合いも全くいないゼロベースからスタートして、
帰国時には、100名以上、関わってくれた人たちへの感謝が溢れて、飛行機の中で号泣した。
号泣できるくらい、私は『築いた』んだと思うと更に涙が出た。

その更に7年前はどこまでも見渡す青空の下
父の葬儀があった。
こんなに天気はいいのに、葬儀って…。と、
力なく苦笑いした。

生まれ月が12月の私にとって、
正反対に位置する6月は根本を揺るがす月になることが多い。

あぁ6月になったなぁ。
入ったなぁ。

今日ふとエルトンジョンのyour songを聴きたくなった。

夜も夜に珍しくコーヒーを淹れ、そのままキッチンにもたれかかる。座りたがりやの私には珍しい行動。

your songを流し始めるととめどなく涙が溢れてきた。

こういう感覚久しぶりだな。
悲しいという感情は全くなく、
人が持つ優しさを思い出して改めて涙が出た。

歌を聴いて泣くなんて、それこそいつぶりだろう。
そもそも今の私に腰を据えて音楽を聴く習慣はない。

歌を生業にしてきた人間の発言とは思えないけれど、
『だからこそ』なのかもしれない。

久しぶりに聴いた『歌』はやっぱり良かった。

私曰く、

『私にとって根本を揺るがす月』

今月はまだ始まったばかり。

ライフワークの滝行のお供、数珠は房が両方取れ、
生活に欠かせない洗濯機も壊れ、
更に愛用していたグラスまでもが落ちて粉々に割れた。

きっと何か楽しいことが待っているに違いない。
と言い聞かせる。


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