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どったばったトゥエンティートゥエンティー

年末年始はとてつもなく苦手です。
街の空気が忙しなくなって、別に私自身は忙しくともなんともないのに急かされている感じがするし「今年のあなたの成果を教えてよ!」と言われている気がしてしまって。

年末って、テレビがとっても豪華じゃないですか。
M-1では芸に磨きをかけた漫才師が生放送で輝きを放っているし、音楽番組の特番ではこの日のために死ぬほど準備してきたんだろうなぁと思うほどアーティストたちがハイクオリティなパフォーマンスを見せてくれるし、ドラマだって面白い。どうだ!これが実力よ!!と見せつけられる感じがして、それはとても眩しいし好きだけれど、自分を省みたときには「今年の私、何をしてきたんだっけ」「あぁ、今年も中途半端な日々を過ごしてきてしまった」と、不必要に凹んでしまう。

そんな日々を毎年過ごしていたのだけど、今年はなんとなく、物心ついてから初めて「うん、まぁ、ようやった」と自分を認めてあげられそうです。去年までと少し違う感覚。色々大変だったわりには、まぁ、よう頑張った方じゃないの、と。心の中の爺や(誰)が静かに微笑んでくれています。

これは別に何かすごいことを成し遂げたとかそういう意味ではなくて、ようやく、これが自分で歩いてきた道なんだ、ということを認めてあげる気になった、という感じ。

今年はどんな人もコロナなしには語れない1年だったと思うのだけど、私はというと、コロナがあろうとなかろうと激動でした。この1年は、びっくりするほど濃くて長かった。

1月:辞表を提出し、会社を辞める
2月:本格的にライターの仕事を始める
3月:大学院入学準備
4月:大学院入学、と思ったらコロナ
5月:やっと授業開始(オンライン授業だけど)
6月:慣れない授業を頑張る。岸田奈美さん主催のキナリ杯というコンテストでエッセイの賞をいただく
7月:大学院初めての期末レポート地獄に苦しむ
8月:夏休み開始。同人誌の制作を思い立つ。BAILA専属読者インフルエンサーのオーディションを受ける
9月:ライターの仕事を頑張る
10月:大学院後期開始。BAILA専属読者インフルエンサーとしての活動を始める(BAILA公式サイトでブログを書き始める
11月:初めての同人誌『私たちのサステナブル』完成、販売開始
12月:大学院生・ライター・ブロガー・個人の創作活動のバランスに悩みまくる

手帳をパラパラめくりながら書きましたが、ざっとこんな感じだったような気がします。前半の方とか、もうめちゃくちゃ懐かしい。体感的には、会社辞めたの3年前くらいな感じ。

正直自分でも「いろんなことに手出しすぎなんじゃないの?」と思うところもあります。ぶっちゃけ大学院生としてやっていくだけでもかなり大変だし(覚悟はしていたつもりだったけど、入ってみたら想像以上でした)勉強・研究だけで全ての時間が埋まっても普通だと思います。

ていうか、大学院生って本当に大変。今更弱音吐くのかって感じだけど(笑)課題終わらなくて夜中まで一人でPCを前に格闘しまくってたし、毎日レポートに迫られている時期なんて生きた心地がしないし。もうやばいっていうところまで頑張って、限界近いところで「いかんいかん、もっと持続可能な努力をしなければ」と目を覚ます、ていう繰り返しの日々だったような気がします。最近になって、ようやく上手な力の抜き方(手抜きという意味ではなく、必要なところに必要な分の力を配分する方法)をすこーーーーーしずつ習得できてきたかなぁという感じ。

ただ、大学院生だけじゃなくて書く仕事やBAILAの活動をやらせていただく中で、相乗効果的な感じで楽しめている部分はとてもあるんです。

ライター仕事に関しては働き方とか人材育成とかその辺りの領域で働いている方の話を聞く機会も多かったりして、私自身が大学院で勉強している中で頭抱えるような疑問や課題があっても、そこにスッと実務的な視点でヒントを得ることができたりとか。取材したり記事を書いたりすることで勉強になったことが山ほどありました。

著名人の方へのインタビューもとっても刺激になるんですよ。「やな感じの人いるの?」とかたまに聞かれるけど、今のところ(笑)一人もいないです。活躍している人は、素晴らしい努力家でサービス精神の旺盛な方ばかり。その姿勢に触れるだけで、こちらも背筋がシャンとなるのです。

BAILAの活動についてはあまりnoteで触れてこなかったような気がするのでついでに説明すると...集英社の女性ファッション誌『BAILA(バイラ)』で専属読者インフルエンサーとして活動させていただいています。ざっくりわかりやすい言葉で言うと読者モデルみたいなものなのですが、写真にうつるということよりは週一ペースでブログを書くことがメインの活動です。いち読者の立場で「良い!」と思ったもの・製品・場所・アイテム・行動・考え方など....なんでもいいのですが、自分なりに発信しています。

これも、なかなかに難しくて面白い活動なんです。
これまで散々noteで文章を書いていましたが、BAILAの場合はBAILAのSNSやスマートニュースなどの配信サイトから記事を見にきてくださる人が多いから(たぶん)「文章を読みにきた」という感じの方とは少し違う書き方が必要になるのかな、とか色々と考えたし、サムネイルの重要性(つまり写真の撮り方もこだわる必要あり)や、そもそもどういうトピックを扱うべきなのか、とか、はじめの頃は本当ーーーーーーーーーーに色々と頭を悩ませました。ランキングとかも出るし、そりゃあ考えざるを得ない。(ちなみにたまに聞かれるのですが、BAILAのブログは取り扱う内容、書く時期など含めて全て任されていて、編集部の方の校閲は一切入っていないのです...!ガチでセルフ企画・セルフ執筆・セルフ編集です)

ただ「こういうものが受けがいいかな」とか考え尽くすと、もう本当にどうでもよくなるんですよね(笑)。どうでもいいというか、もう好きなようにやろう、と。好きなことを書いて、好きなように書いて、自分の色を知ってもらおう、という気になる。「読者の方に合わせた感じにテイストを変えなきゃ〜」と悩んでいたとき、知り合いに「いや、でも、似たような記事に埋もれて素通りされるより『ん?なんかこの記事違うな』って読み止まってもらえた方が嬉しくない?』って言われて、ハッとしたんです。その通りだな、と。

今の私の記事が読み止まってもらえるものになっているかはわかりませんが、変に合わせたりせずに自由に書こう、でもやっぱりそれだけじゃなくて読んだ人に喜んでもらえるようにサービス精神は大切にしよう、と、それくらいのバランスと余裕を持ちたいな〜と思えるくらいにはなんとかたどり着きました。だからもう、今年は合格!笑 来年はもっともっと自分なりの色を出していきたいと思っています。

それに、BAILAの活動に合わせてインスタを始めたのもとても楽しかったです。

note、ライター仕事、大学院...と全てが「活字」にまみれていた私にとって、ただただ「こっちの方が可愛くない?」「この写真イイ感じ」と、感覚を大切にしながら物事を進められるのは本当に楽しい。学問みたいなガッチガチの理屈も大好きだけど、感性も超大事。どっちかではダメで、自分にはその二つの両方が大切なんだ、と実感しました。


同人誌を作ることができたのも、大きな財産になりました。調子に乗ってたくさん刷っちゃったからまだ在庫抱えてるんですけど(笑)それでも全然元は取れました。いろんな意味で。

「はい、これ、私が作りました」って言いながら人に渡せるものがあるって、なんて尊いんだ、と思うんです。書くこと、だけではなくて、企画から販売までの一貫した物づくりの楽しさは、想像以上だった。紙の本ってやっぱりいいですよね。もっともっと作りたい、作れるような人になりたい、と欲が出たのも、本当にやって良かったと思える理由の一つ。何より、クリエイターの方々に素晴らしい作品を寄せていただけて、本当にありがたかったです。私も書けて楽しかった。


そんなこんなでなんだかいろんなことにちょこまかと手を出しましたが、どれも、周囲の人たちをエンパワメントしたい、という一貫した思いでやっていることです。周囲の人たち、と言ってもそんなに濃い関わりのことを言っているわけではなくて、かつ上から目線な立場になりたいわけではなくて、私の書いた記事を読んでくださったどこかの誰かが良い影響を受けてくださったり、私が何かを紹介したときに「こんなのもあるんだ」と生活の中に取り入れたり、取り入れるまでいかなくとも頭の片隅に置いてくだされば、それだけで十分だと思っています。そうやっていろんな選択肢を知ることで、諦めなきゃいけないことを減らし、心も体も無理なく健やかに生きていける人が増えればいいな、と心から思っています。

私自身も、パニック障害の治療はいまだ継続中で、まだ薬を飲んだりしていますよ。長い付き合いになる病気なのは承知していましたが、地道な日々で、なかなかしんどいものです。とはいえ、調子の良い・悪いに一喜一憂しないで冷静に向き合える自分になってきたので、少しずつ進歩しているということでしょうか。(SNSを見ていただければわかると思いますが元気にやっているので心配はまじで不要です。普通に日々遊んでます)

メンタルヘルスって今ますます重要なトピックになってきましたよね。私の周りでもたくさんの声を聞くようになりました。その辺りの領域でも、何かできることはないかな〜と探っています。もっとオープンに語れるトピックになって欲しいし!!せっかくメディアと関わることをしているので、その辺りはチャレンジしたい...


さて、2020年、振り返ると色々ありましたが、どれも一生懸命頑張りました。なので、合格です。てか、みんな合格っしょ、今年は!!!!ねぇ!?!?

なんとか頑張れたのは、一つ一つの瞬間で声をかけてくださる方々のおかげ。「あの記事見たよー」とか「雑誌読んだよ」とか「授業大変でしょ?」とか、いいねボタン一つでも、そのどれもがめっっっっちゃパワーになりました!心から感謝します。ありがとうございます!!!!!


来年は、修論を書くというめちゃデカミッションがあるので今から戦々恐々としておりますが、やりたいことはそれ以外にもたくさんありまして...自分のキャパシティとの相談次第だし、人生いつ何が起きるかわからないし、どこまでやれるかわからないけれど、その都度”自分で選択する”ということを大事にしていきたいです。ていうか、2020年の始まりの時にはこんな1年を一切予想していなかったので、何が起きるかなんて誰にもわからないですもんね...。来年の今頃、自分は何をしているのでしょうか。とりあえず、楽しく生きよう。

今年はバッタバタとしていてなかなかnoteをまめに書けなかったのですが、書けない日々の中で「絶対まめに書いた方が精神衛生上良いわー」と実感したので、もう少し書くことによる自分の内省の時間を大切にしていきたいと思っています。

なので、来年もどうぞお付き合いいただければ幸いです。ゆるく見守っていただけると嬉しいです。

Sae

P.S. 明日も書くかもしれないから「良いお年を」は言わないでおきます! 


「誰しもが生きやすい社会」をテーマに、論文を書きたいと思っています。いただいたサポートは、論文を書くための書籍購入費及び学費に使います:)必ず社会に還元します。