この本
息子は小さい頃、あまり本を読まない子でした。
一緒に図書館に行っても、「まだぁ⁉️公園に行っててもいい⁉️」というタイプ。
漫画を読む姿を見ることはあっても、活字の本を読む、見る姿を見た記憶は、ほとんどありません。
社会人になって5年を過ぎた頃からでしょうか。
帰省した時に、最近読んだ本の話をするようになりました。
2022年に、戸田恵梨香さんと永野芽郁さんで映画化された湊かなえさん原作の
「母性」
息子から教えてもらっていましたが、やっと読みました。
映画はまだ観たことはありません。
映画になるとどうしても、原作がカットされたり、すこーし内容が端折られたりする事は、仕方のない事だと思っています。
なので、映画を見る時は別物として。
原作に話を戻します。
「母性」という言葉に、母親になると同時に縛られる感覚があります。
「母性」とは元々備わっているのか、時を経て備わるのか、読んでいるうちにわからなくなりました。
「母親なら当然」
「子供のためなら」
私はそんな母親ではなかったと、自覚しています。
公園デビューした時、よそのお母さんがすごく「母親」らしく見えて、居た堪れなかった事を思い出します。
親としての年月は重ねたけど、自分の親には敵わないし、この先「母性」が溢れる人になれるとも思えません。
自分ファーストなんです。
息子はこの本を読んで、なにを感じたのかまだ聞いた事はないけど、
「苦しくなる」
と言っていた事を思い出しました。
親と子、相手を思って口にしなかった事で、すれ違っていく様が他人事ではなく、私と子供の間にも、すれ違ってしまった部分があるのだろうと感じます。
今からでも、すれ違いを見つけて、お互いの心を曝け出す事はできるでしょうか。
今ならまだ、誤解を解いて謝る体力はありそうです。
母との間には、もう無理でしょう。母にはその体力はありません。
一度だけ、子供の頃の思いを母にぶつけた事がありました。私も子供を持ってからなので、お互いいい歳です。
「今さらそんな事言われても、その時は知らなかったから」
それが母の答えでした。
きっと私は
「そんな思いをさせてたんだね、ごめんね」
と、言って欲しかったんだろうと思います。
今ならまだ、子供からの、ダメ出しに「ごめんね」
と言える気がします。
「未熟な親だったね」と。
「母性」に限らず、
「人として」
「大人として」
「先輩として」
どう向き合うのかを教えられた本でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます😊❤️
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