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「教育と愛国」

2022年6月某日

「教育と愛国」
監督:斉加尚代

私、何にしても詰めが甘いので、
事前に色々読まずに映画行く傾向がある。

エンドロールで、
あ!語りの声、井浦新だったのか!
じぶんもったいな!
もっと声を味わえば良かった。
と全然関係ない事を最後に思いましたがw
それはともかく。

自分が小、中学生のあたりから、
ずーっとモヤモヤしていた問題を
この映画は整理して見せてくれました。

縄文土器がどうとか、遣唐使がとか、
(大事だけど。
だって私達が中国や朝鮮と深い繋がりがある事が分かるから)
そういう過去から順にみっちり進んだ歴史の授業が、
肝心の最後になって先生が
「で、もう時間が無くなっちゃったからあとの数ページはサササーっと行くから後でしっかり読んどいて!
と言った箇所がまさかの現代史。
おっきい戦争2回ありましたぁ〜みたいな感じ。
(ちょっと大袈裟だけど、そんな印象)

あれは…小学校の最後か中学校の最後か…
激しい「うろ覚え」なのは
私が学校嫌いだったからで、勉強は上の空だったので、
情けないけどちゃん覚えてない。

でもたった1人の先生の事だけ鮮明に覚えてて、
彼女はある1時間の中の数十分を使って、
「南京大虐殺」の写真パネルを私達に見せた。
「これは日本人がやったことです」

まじか…
この世のものと思えぬ写真で、
地上波でもボカシがかかるだろう。
それを小学6年生に見せた先生。
私はその後何度もうなされて落ち込んだ。
トイレも怖かった。
ドリフの白い手が便器から出る妄想よりずっとずっと怖かった。

あの事が、その後こうして中年になるまでずっと、
私の、歴史や戦争に対する考えと、
日本の教育と教科書に対する不信に繋がっていて、

だからこそ、森友問題の時のあの学校の様子に震撼したし、
教科書からなんらかの記述が削除されたり
国が口を出したりする度に、
ニュースが気になっていた。

でももしあの先生に出会ってなかったら?
なんの興味も起きなかったかもしれない。
教科書なんだから正しいだろ、と思ってたかも。

なんで中国や韓国はやーやー言ってくるん?
日本は戦争の被害者なのに。
って思ってたかもしれない。

戦争での加害の歴史を「自虐史観」と彼らは言う。

ドイツの人々は、戦争を知らない若い人たちも、
ナチスの行った加害だけでなく、
なぜナチスが生まれ、人々が熱狂して行ったのかを
しっかり学ぶのだと言う。

今の自分に自信があれば、
過去を学んで反省する事はただ未来志向なだけで
「自虐」ではない筈。
彼らは何に怯えてるのか。
彼らが受けた「教育」の、
あまりの語彙の少なさに唖然とする。

この映画はそういった人々にもよく喋ってもらっている。
喋る喋る。
なんでそこ、隠さないで喋る?
〇〇なの?と言いそうなのを堪える。

二元論で勝敗だけを求めればそれは戦争になるもんね。
切り捨てないで、知りたいと思う。
なぜそう思うに至ってる?
それは映画の冒頭に使われていた映像を思い出させる。

ただ、この映画を観に来ている人が多かったのがとても心強い。
若い人ももっといたら良かったな。
ずっとどこかで上映されたらいい。
大切な映画だ。

今日までのところも幾つかあるみたい。
是非。皆々様に。と思いました。

きっとみんな気づき始めてる、
きっと変えられる。

私達の国は素晴らしいよ、
だって殆どの大人に選挙権がある。
選挙権ない人の分も、私が投票しますよ。

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