見出し画像

【韓国ドラマ感想】カネの花~愛を閉ざした男~/돈꽃

ようやくカネの花を見終えたので、個人的な感想を書き留めておく。


※以下ネタバレあり。



おすすめ度 ☆
最終回で急に投げっぱなしになった感。


まあまあ面白い。
スリル!ショック!サスペンス!みたいな感じではないが、一応緩くサスペンス系。
大まかなストーリーとしては、主人公であるピルジュが家族を奪われた復讐の為、財閥に入り暗躍すると言ったものだ。
血みどろとかはないので安心してほしい。

本作のお勧めポイントは、基本的にピルジュがクソ強い事だ。

弁護士資格を持つピルジュはまず頭が良い。
もうくっそ良い。
復讐対象である財閥・チョンアグループに勝てる相手などいない。
その上腕っぷしも強い。
もうくっそ強い。
チョンアからくる刺客は大体返り討ちにする。
なのでピルジュがピンチに陥っても「まあ大丈夫だろ」と安心して見ていられる。

逆に言えばピルジュが強過ぎるのでドキドキハラハラ感は低め。
「もっと手に汗握る攻防が見てぇんだ!」と言う人には向かないだろう。
個人的にはお勧めポイントとして挙げているくらいなので、ゆったりと見られるドラマとしてピルジュ激強設定は良いと思っている。

ただ、最終回で急に風呂敷の畳み方が雑になったなと感じた。

ピルジュが刺されるシーン、いらなくない?
屋上まで話をしに来たモヒョンが倒れているピルジュを見つけ、「死なないでピルジュさん!」と言いながら救急車を呼ぶも助からず、ピルジュの墓の前で手を合わせるモヒョン。
と言う展開になるんだったら刺されるシーンにも意味が出るし、その意味も至極分かりやすくなる。
何なら個人的にはこのピルジュ死亡エンドの方が見たかった。
モヒョン・ブチョン曇らせエンドの方が見たかった。

だが実際には刺されたピルジュはもちろん助かるし、偽りの自分と復讐の為の人生を捨てて新たな人生を歩むエンドだ。
ここがもっと丁寧に描かれていたら納得がいったが、割と駆け足と言うか、正直投げっぱなしと言うか。
ピルジュがピルジュと言う名前を返し、ウンチョンとして生きていくのは良い。
結局モヒョンとくっ付かなかったのも、お互いの譲れない人間性みたいなものが感じられて良い。
だからそこをもっと丁寧に描けよ!!!
刺されてから最後までが駆け足過ぎる!!!

刺される→モヒョンが封筒を出す→元気なピルジュがその封筒を受け取る→刺されたけどモヒョンが助けに来た回想→現代に戻ってビルを歩くピルジュ→ブチョンとすれ違う→面接を受けるピルジュ
これをわんこそばのような勢いでやられると「おいおいおいちょっと待てよ急に雑だな!」と感じるのも無理はないと思う。

明確な説明はないが恐らく、ピルジュが刺されるシーンは「復讐の為に生きた自分はあそこで死んだ」と言う暗示。
モヒョンの封筒を受け取ってからビルに向かい、そこでブチョンとすれ違うと言う事は、チョンアの財団に新入社員として面接に向かったのではないかと思われるが、うーん駆け足!!!

この最終回の終盤が本当にもったいないなあと感じる。
ここでこんなに駆け足にするくらいならもっと手前で削れるシーンはいくらでもあっただろうに。
もったいない。

ちなみにピルジュの敵であるチョンアグループは基本的に「特権階級に胡坐を掻いた無能」しかいないので、そこまでイラつく程でもない。
「まだこいつ自分の立場が分かってねぇんだな」と思うだけなので大丈夫。

ただ、本当に諸悪の根源であるマルランは正気のままでいてほしかったのが個人的な感想。
別に死ぬ訳ではないので、頭がおかしくなっちゃうと復讐の意味がなくなると言うか「結局また息子だけ苦しんでるじゃねぇかよ感」が強くなるので、こいつが錯乱したのはちょっと気に食わない。
錯乱するくらいならブチョンに殺されるルートに入ってほしかった。


・総評
ドキドキハラハラ感はないが、ピルジュが強い&強いなので安心して見られる。
ただその分、刺激が欲しい人には向いていない。
「ゆったりと見ながらもそれなりの刺激が欲しいんだ」と言う時にお勧め。


ところでこの邦題をつける時にありがちな「○○ ~激ダササブタイ~」のスタイル、本当にやめないか?
このタイプのタイトルを見る度に「うっわキッツ!」と思っている。
シンプルにダサいんだよなあ……。

この記事が参加している募集

ドラマ感想文

「ほら餌の笹代だ」的な感じでサポートよろしくお願いします! ポチって貴方に谢谢させてください!!!