思春期の水曜日 其二三

 随分と格好悪い彼氏を持った。それが私の正直な感想だった。女子がこぞって学級委員に難癖つけ始めたのも当然である。女の序列は彼氏の能力や容姿で決まるからだ。
 女子学級委員は、ため息をついて俯いている。いたたまれなさが、周囲にまで影響しているようだ。斜め前の席に座る学級委員の仕草は、全て見えていた。その心中も察しがつく。今回の事で女子カーストの頂点から転落して焦っているのだろう。
 授業中、私は学級委員を観察していた。そして、終了のチャイムが鳴り、授業は終わった。あとはホームルームだけである。放課後、学級委員がどんな目に遭うか、想像するだけで胸がすく思いだった。

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