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「繊細さん」の本で学んだHSPとの付き合い方・HSPが幸せになる方法


  • 「職場の空気がギスギスしてると気になる」

  • 「人と長時間一緒にいると疲れてしまう」

  • 「細かいことが気になり仕事に時間がかかる」


こんなことで悩んでいませんか?

まさしく私ですが、世間一般にはHSPと呼ばれており、5人に1人の割合で同じ悩みを持つ方がいるようです。

今回は2冊の書籍を参考に、自身のHSPとの付き合い方・HSPが幸せになる方法についてまとめます。

今回参考する書籍について

本記事では上記2冊を参考にしています。

HSPといっても千差万別。
すべてが当てはまるわけではありません。

そのため、今回は私が参考になった部分にフィーチャーしています。

すべての内容を取り上げるわけではないので、予めご承知おきください。


【結論】HSPは本音で生きれば、ひといちばい楽しめる

長くなったので本記事の結論から。

今回紹介する2冊では一貫して「本音を大切にすること」が重要と書かれています。

HSPは多くを感じ取るぶん、幸せを多く感じ取ることも可能。本音を大切にして苦手分野を避け、好きな場所にいることで花が開く……というわけですね。

本音を大切にするための具体的なテクニックやHSPの可能性などを詳しくまとめているのが今回紹介する書籍です。

ここから、詳細まとめになります。
すでに気になった方はぜひ書籍をお買い求めください!


繊細さん(HSP)とは

ハイリー・センシティブ・パーソン(Highly Sensitive Person、HSP)とは、環境感受性(Environmental Sensitivity)あるいはその気質・性格的指標である感覚処理感受性(Sensory Processing Sensitivity)が極めて高い人たちを表す言葉である。

ウィキペディア「ハイリー・センシティブ・パーソン」

まず、HSPについて簡単に定義しておきます。

書籍の中では、感情やその場の雰囲気、光や音までとにかく「ほかの人が気づかない小さな変化を感じ取れる人」という風に説明されていました。

また、HSPを「繊細さん」と呼称していますが、以下では同じものとしてご理解ください。


HSPは病気ではない

HSPは、病名でも診断名でもありません。心理学の研究で使われている言葉で、その人が生まれ持った気質を指します。

NHK「HSP(とても繊細な人)とは? ストレス・お悩み解決術」

勘違いされているかもしれませんが、HSPは病気ではなく『気質』。生まれつき背の高い人がいるように、先天的な特徴です。病気ではないので診断を受けることは出来ません。

今回紹介する書籍によれば、脳の神経システムに違いがあるようで、ストレスを感じるとノルエピネフリンコルチゾールが多く放出されるなどの研究結果があるようですね。

豆知識ですが人間だけじゃなく、ハエ・鳥・魚・犬・猫・馬・霊長類……などなど100種以上にHSPの気質が見られるようです。


HSPは5人に1人の割合で存在する

この特性は全人口の15~20%に見られます

エレイン・アーロン博士「The Highly Sensitive Person」

上でも書いた通り、HSPは約5人に1人の割合で存在します。

AB型の割合が日本で10%みたいなので、そう考えると身近に思えますよね。


HSPの中でも種類がある

繊細さん・敏感さんと聞くと、内向型タイプを思い浮かべがちですが、HSPにも分類があり、外向型タイプもいます。そして、刺激に弱いはずなのに、刺激を求めてしまうHSS型(エイチエスエス/High Sensation Seeking)とよばれるHSPも

きずなネット「【HSS型HSPとは】矛盾に苦しむ・・・社交的で刺激を求めるのに傷つきやすい人」

今回参考にした書籍では深く説明されていませんが、HSPの中でも分類があるようです。

一般的には刺激に敏感なので、刺激を避けるタイプがHSPの70%を占めています。

しかし、敏感なのに刺激を求めるHSS型HSPというタイプが残りの30%存在するようです。


  • 人と関わるのが好きだしアクティブだけど、いつも疲れる。

  • 外では元気で明るいと言われるが、家では性格が変わる。

  • 新しいものに飛びつくがすぐに飽きる。


繊細とは程遠く感じても、詳しく掘り下げればHSS型のHSPである場合があります。上記のような特徴を感じている方は、今回紹介する書籍がバシッとはまるかもしれません。

※個人的に刺激が必要ない人間はいないと思いますし、外部からの刺激に弱い点では変わりありません。HSPの中の分類は気にしすぎる必要は無いと考えます。そのため本記事ではHSE(繊細な気質を持つけど外交的)やHSC(子供のHSP)のようなさらに細かい分類までは紹介しません。


HSPかどうかを確かめる方法


▼HSPに必ず見られる特徴(DOES)▼

D(Depth)
深く考えてしまう

…様々なことを瞬時に感じ、他の人が通常考えない深さまで考える。複雑なことや細かなことに目を向け、表面的なことより本質的なことを考える傾向にある。

O(Overstimulation)
刺激を過剰に受ける
…ひといちばい気が付くため、人よりも疲労を感じやすい。大きな音や光、暑さや寒さ、痛みなどに敏感だったり、楽しいイベントでも刺激を受けすぎて疲れたり、興奮して目が冴えて眠れなかったりする。感じすぎた刺激を流すために、1人の時間や静かな時間が必要。

E(Emotional&Emoathy)
感情反応が強く、共感力が高い
…共感力が強く、他社の意思や気持ちを察しやすい。HSPは非HSPよりもミラーニューロンの活動が活発だと言われている。事故や事件のニュース、暴力的な映画などが苦手な傾向にある。

S(Subtlety)
ささいな刺激を察知する
…小さな音、かすかな匂い、相手の声のトーンや視線、自分を笑ったこと、ちょっとした励ましなど、細かなことに気づく。気づく対象は様々で個人差がある。

※「繊細さんの幸せリスト」参考


HSPかどうか確かめるには、上記の特徴と自分を比べるほかに、HSPを提唱したエレイン・アーロン先生のチェックテストがあります。14個以上当てはまるとHSPの可能性が高いようです(私は24個当てはまってました…)。

紹介している書籍にも別のチェックテストがありますので、気になる方は書籍のテストも試してみてください。

また、HSS型HSPの診断テストも存在します。

男女で診断方法に差があるようで、男性の場合は13以上当てはまればHSS型HSPの可能性があるとのこと(私は10でしたので、少しだけHSSのきらいがあるようです)。


HSPと発達障害の違い

HSPは感覚過敏の症状があることから、ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)などの発達障害ではないかと誤解される事があります。
しかし、これらは明確に違います。発達障害は脳機能、つまり脳内の神経ネットワークが異常を起こしていることで物事の処理に時間がかかるのに対し、HSPはそもそも受け取る情報や刺激が多すぎるため、処理が追いつかずに疲れてしまいます。

BRAIN CLINIC「HSP(Highly Sensitive Person)とは?発達障害との違いや対処法について」

HSPと自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害は「感覚過敏」という点で似ています。

仕組みから明確に異なるようなので、私生活に甚大な影響を及ぼしている場合はHSPと決めつけずに病院で診断を受けましょう。

参考までに、下記ASDの特徴と参考記事です。


  1. 相手の立場に立って考えることが苦手

  2. ふんわりした指示や社交辞令が理解できない

  3. 特定の対象に強いこだわりと興味を示す



「繊細さん」の本を読んで学んだHSPとの付き合い方

購入した「繊細さん」の本の写真

この本は「繊細でストレスを感じやすい人が、繊細な感性を大切にしたまま、ラクに生きる方法」について書かれています。

今回はこちらの書籍からHSPとの付き合い方について学びます。


HSPは悪いものだけに敏感ではない

「いいもの」を感じるのも「痛い・つらいもの」を感じるのも、同じ繊細な感覚です。

武田友紀著「「繊細さん」の本」

まず、感じやすいことは悪いことではありません。繊細であることは「いいもの」に対しても働きます。

つまり、いいものに囲まれれば、ひといちばい楽しく生きることが可能。

また、ストレスを感じやすいということは、それだけストレス源に気づけるということ。痛みに耐えるのではなく、自分の本音を大切にすることが大事なんですね。


気付いたことに対応するかは自分次第

繊細さんの悩みにはいろいろなケースがありますが、実は共通点があります。それは、相手の感情であれ仕事の改善点であれ、「気づいたことに半自動的に対応し、振り回されている」ということです。

武田友紀著「「繊細さん」の本」

しかし、HSPにとって自分の本音を見出すことは簡単ではありません。


  • 他人の求める答えを感じ取り、期待通りの回答をしてしまう。

  • 忙しいけど些細なことが気になり、やりたくないが対応してしまう。

  • リスクや相手に対する迷惑を考えすぎて行動できない。


HSPは良心的な方が多く、自分の意志に反して半自動的に動いてしまったり、制限をかけてしまうことも多いようです。

自分の本音にたどり着くには、気づいたことへの対処方法を自分の意思で「選ぶ」ことが重要。

そうすることで、「繊細さ」を活かした環境へ近づいていくことができるんですね。


五感に対する刺激から身を守る方法

繊細な感覚があらゆるものをキャッチし、「ノイズの多い状態」では、なかなか自分の本音に耳を澄ませることができません。

武田友紀著「「繊細さん」の本」

自分の意思で気づいたことへ対処しようとしても、膨大な刺激が飛び込んでくる環境では困難。

HSPは鈍感になることはできません。

つまり、ある程度の刺激を物理的に防ぐことが必須。本書では五感それぞれにおいて刺激を防ぐ方法とケア方法が複数紹介されていました。

今回は最もいいなと感じた方法を、五感ごとに1つだけ抜粋させて頂きます。


【 視覚 】
予防方法:伊達メガネをかける。
…見えていることは同じですが、少し制限があるだけで変わります。私はブルーライトカット眼鏡をかけていますね。将来的にはサングラスをつけたいんですが似合わないのが悩み……。

ケア方法:アイマスクをする。
…光は興奮を引き起こします。逆説的に暗い場所ではリラックスできるので、人為的に暗い環境を作り出すという方法ですね。アイマスクをするようになってから夜の眠りが深くなった感覚があります。


【 聴覚 】
予防方法:耳栓をつける。
…耳栓をしてから思った以上に外部の音に敏感だった事実に気づきました。アイマスク同様、眠るときにつけたら眠りが深くなったと感じています。

ケア方法:落ち着く音楽を流す。
…HSPは音に敏感に反応する分、心地いい音楽でよりリラックスできます。人それぞれですが、歌詞のないBGMやクラシックがおすすめ。参考ですが私はベートーヴェンのピアノソナタ第8番「悲愴」をよく聴いています。


【 触覚 】
予防方法:心地よい素材で肌を覆う。
…触角が鋭い方は『嫌な感じ』を肌から受け取っているようです。肌に触れるのが嫌で薄着のことが多いんですが、露出を減らした方が逆にストレスにならないそうです。

ケア方法:心地よい素材にくるまる。
…これは無意識だったんですが、昔から布団の中にもぐるのが好きだったんです。子供みたいですが、自分の好きなものに包まれるとリラックスできるようですね。


【 嗅覚 】
予防方法:香水をつける。
…好きな匂いをまとっていると落ち着くんですよね。くさいと思われるのも嫌ですし、そういった意味でも香水をつけるのは継続したい習慣です。

ケア方法:アロマをたく。
…最近はアロマキャンドルをつけて読書の時間を設けているんですが、すごくリラックスできるのでオススメです。


【 味覚 】
予防方法:刺激の強い食べ物を避ける。
…辛い物を食べた次の日はコンディションがよくないことに気づきました。あと、ネギとか口の中に後味が残るのも割とストレスになっていたんだなと。気を遣うようになってから実感しています。

ケア方法:シンプルな食べ物を選ぶ。
…風邪の時はおかゆと相場が決まっていますが、疲れた時はシンプルな食べ物の方が身体が休まるそうです。昔から薄い味付けが好みなのはHSPが関係していたんだなと実感しました。


以上が五感ごとの予防とケア方法の抜粋です。

本書でも書かれていましたが、どこまでケアするか悩んだら「大昔の生活をイメージする」とよいとのこと。

技術は急激に成長しましたが、人間の身体はあまり変わっていません。これはやりすぎかな~と悩んだときは、大昔ならふつうかしら?と考えてみると、1つの判断基準になりそうです。


人間関係をラクにする技術

自分の本音を見つけるために、避けて通れないのが人間関係。

HSPは敏感ゆえに相手との違いに悩み、自分の考えを押し殺してしまうことがあります。

本書ではHSPが人間関係をラクにする技術が複数紹介されておりますので、いくつかピックアップして紹介させていただきます。


  1. "わからない"という感覚を理解する。
    HSPは生まれた時から刺激を敏感に感じています。つまり、鈍感な感覚が理解できません。このことを理解していないと、「相手は気づいているのに私に押し付けている!」みたいに、あらぬすれ違いが生じるようです。逆に自分の感覚が相手には分かっていないことも理解し、丁寧に伝えることも大事なんですね。

  2. キライは大切なセンサー。
    これは私も強く実感したのですが、人を嫌いになることはダメだと無意識に思い込んでいました。しかし、嫌うことはトラブル回避にもつながります。無理をして近づくことでストレスを溜めますし、ぎこちなさが表に出ては相手に失礼を働いてしまうかもしれません。相手を避けることが、時に円滑な人間関係を生み出すようです。

  3. 相手の気持ちはわからない。
    HSPは相手の気持ちを自然に読み取りますが、その読みは意外と外れていることが多いようです。「イライラしているのは自分のせいかな……」と悩むこともありますが、それは自分のせいではない可能性も十分にあります。勘違いで思い悩むことは無駄でしかありません。

    また「この人は困っている」と決めつけて手を貸し、結果的に自分の時間を圧迫して苦しんでいる方も多くいるようです。このケースも"相手の気持ちを勝手に察していること"が原因なので、言葉にして頼まれない限りは自分の時間に集中することがオススメみたいですね。

  4. 物理的に距離を置く。
    商談相手との距離をつめるために、相手との間にモノを置かないという営業のテクニックがあるそうです。それを利用し、逆にモノを置くことで相手との距離感を調節できるとのこと。また、いつもより半歩下がったり物理的に距離を置くことで、刺激を普段よりも抑えることが可能なようです。

  5. 自分の場所は自分の中に作る。
    ここまで対人関係について書いてきましたが、結局すべてを理解してもらい、すべてを受け入れてもらうことは出来ません。

    ・自分の居場所は自分の中に作る。
    ・大変な時は相手に救いを求めるのではなく、自分自身で慰める。

    相手に頼らず、常に自分の味方でいることが他人とあたたかく関わるために一番重要なんですね。


のびのび働く技術

本音を最も出しずらい環境であり、HSPの特徴が色濃く反映されてしまうのが職場。本書では、HSPがのびのび働く方法についても紹介されています。

この章ではいくつか勉強になったものを抜粋で紹介しますね。


  1. マルチタスクを避け、シングルタスク。
    HSPは深く思考して、1つの仕事を丁寧に仕上げるのが得意です。すべてやり切ろうとするのではなく、1つ1つ片づけるようにする。また、優先順位をつけるのが苦手な場合は、最も大事な仕事だけに集中して取り組むのも良いそうです。大事じゃない仕事はやらなくていいこともあるので、結果的に仕事そのものが減ることもあるとのこと。

  2. 仕事が遅いと悩まない。
    1つの仕事を丁寧に対処する分、仕事が他人よりも遅くなることがあります。しかし、手戻りが少なくて結果的に早く終わっていることもあります。悩む分ストレスになり、ミスにつながってくるので、深く考えすぎないのが大切みたいです。

  3. 他人に頼ろう。
    HSPは相手の気持ちや状況を理解してしまうがゆえ、他人に頼るのが下手という特徴があります。結果的に仕事を抱え込んでしまえば本末転倒。まずは簡単なことから『とりあえず』頼んでみる習慣をつけることが大事なようです。

  4. マイルールを決めよう。
    HSPは多くの物事に否応なしに気が付き、仕方なく仕事を増やしていることが多いです。例えば他の人より多く電話に出たり……そんな時はマイルールを決めると良いそうです。電話の例でいえば3回に1回はとるようにするとか。そうすれば判断疲れから少しだけ解放されますよね。


適職の選び方

  • いいと思えることを仕事にする。

  • 得意なことを仕事にする。

  • 働き続けられる職場環境を選ぶ。

本書ではHSPの適職の選び方も紹介されていました。

まとめると、上記3つすべてが満たされた仕事をすること。

よく、HSPに向いている職種が紹介されていますが、当たり前のことながら1人ひとりやりたいことも得意なことも異なります。

しかし、上記のポイントから考えれば、やりたい仕事にたどり着く可能性が高いようなので、一度じっくり考えてみるのがオススメです。


本音を大切にすることで元気になる


  • 『こうしなきゃ』ではなく『こうしたい』

  • 繊細な感覚にゆだねる

  • 自分と会話してみる


本書の最後では、改めて本音を大切にすることの重要性と、自分の本音を知る方法がまとめられています。

①『こうしなきゃ』ではなく『こうしたい』
ここまででも触れてきましたが、HSPは他人や世間の声に左右されがちです。自分のやりたいことが、いつの間にか『やらなきゃ』に変わっていたら一度立ち止まって見極めることが重要なようです。

②繊細な感覚にゆだねる
『やらなきゃ』の呪いは強力です。いつしか自分でもやりたいことなのか判別がつかなくなります。そんな時は繊細さに頼ってみる。窮屈な感じがしたり暗い気持ちになれば、それはやりたくないことです。敏感な自分はしっかりと答えを知っているんですね。

③自分と会話する
これでも迷う時は自分に問いかけてみること。単に質問を投げかけるのではなく、何事にも素直だった子供のころの自分をイメージして質問してみる。これは自分でもやってみましたが、するすると欲望が湧いてきて「いままで随分がまんさせてたんだな~」と反省しました……。


本書では「本音を大切にすること」が一貫して書かれており、無理せずHSPとしての性質を活用すれば、元気に生きていけることを学びました。

次の書籍ではHSPの性質を活用して日々を楽しむ方法について詳しく紹介されています。


「繊細さん」の幸せリストで学んだHSPが幸せになる方法

購入した「繊細さん」の幸せリストの写真

この本は、繊細な人が、繊細な感性で毎日の「いいこと」をキャッチし、めいっぱい幸せを味わえるようになる本です。


  1. 感じる幸せ

  2. 直感の幸せ

  3. 深く考える幸せ

  4. 表現の幸せ

  5. 良心の幸せ

  6. 共感の幸せ


本書ではHSPが「人よりも深く味わえる幸せ」を6項目に分類。

それぞれの概要と具体例をざっくり紹介し、HSPが幸せになる方法について学びます。


感じる幸せ

HSPは小さなことに気が付いて、
それを楽しむことができる。
微妙な色の違いや声のトーン。
空の美しさちょっとした景色の違い。

つらいことをキャッチしやすい繊細さは、
自分に合う環境ではプラスに働きます。

【 感じる幸せの具体例 】

  • 元気な野菜をみつけてワクワクする。

  • いい天気でいい気分になる。

  • 素敵な空間に癒される。

  • 小さな仕掛けに気づく。


【 感じる幸せを楽しむために 】

HSPが感じる小さな幸せ。現代社会では時に「生産性がない」だったり「役に立たない」と切り捨てられてしまいます。まずは、そんな意見を自分の中から捨てる。楽しむことに許可や理由は必要ありません。思いのまま素直に感じることが大事なようです。

また、「いいもの」と同じくらい「悪いもの」を感じる気持ちも大切に。「疲れた」とか「何もしたくない」という気持ちも立派な自分の声。それらの気持ちを大切にすることで「いいもの」を感じる土壌が育つようです。


直感の幸せ

なぜかわからないけど、そんな気がする。
見た瞬間にピンとくる。
繊細さは時に鋭い直感を生み出すことも。



直感と思考の両立。
それは思いもよらない幸せへ導いてくれます。

【 直感の幸せの具体例 】

  • 行きたい場所が突然思いつく。

  • 初対面で仲良くなれそうかわかる。

  • ふとインスピレーションがわく。

  • 違和感に気づける。


【 直感の幸せを楽しむために 】

HSPのなんとなくの直感。これは無意識に受け取る刺激と価値観、経験をもとに発せられた思考を超えた力。不安な時は頭で考えた安全策をとりがちですが、直感は心の声。直感を大切にすることは自分を大切にすることに繋がるとのことです。

それでも、大きな決断を直感に任せるのは不安……。そんな時は小さなことから直感に頼ってみるのがいいそうです。直感は検証することで磨かれるもの。たとえ間違っていても、直感による取捨選択を繰り返すうちに「すべてがつながっている」と思える結果にたどりつくことも実例として紹介されていました。


深く考える幸せ

他の人が通常考えない深さでの考察。
他の人が気づき得ない細部までの思考。
表面的なことより本質的なことへ目を向ける。

探求する。
それだけで得られる喜びがあります。

【 深く考える幸せの具体例 】

  • 哲学的な思索にふける。

  • 作り手の気持ちに想いを馳せる。

  • 興味があることを徹底的に調べる。


【 深く考える幸せを楽しむために 】

考えることは、検証課題があればあるほど広がりを見せます。膨大な刺激を日常的に感じられるHSPにとってはうってつけ。ひとり静かに探究する贅沢。可能ならアウトプットすることで、ひとり時間を大切にしながら世界とつながる幸せも得られるそうです。


表現の幸せ

文章、絵、音楽、写真、俳句、ハンドメイド。
「いいもの」をきめ細かく受け取り、
心の中で味わう。
大事なところをぎゅっと凝縮して表現する。

 表現することで自分の心と深くつながり、
発信することで仲間とつながれます。

【 表現の幸せの具体例 】

  • 表現を発信し仲間とつながる。

  • 表現を通して自分の内面を知る。

  • 納得いくまで粘り強く表現を磨く。


【 表現の幸せを楽しむために 】

表現は日記やイラストなど様々な形があり、自分の思う形で始められます。どんなものを表現するか悩んだら「いいと思うもの」を探して取り入れること。そして、他者のニーズではなく自分の想いを形にすること。それらを発信することで自分の価値観に近い人とつながることも出来るようです。

また、表現にはシェルターとしての自己治癒的な役目もあります。もし、あふれる熱意がなくなったら、それは痛みや経験を消化した合図かもしれません。悲観せずに次の喜びや希望を自分の意志で探せば、また表現を楽しめるそうです。


良心の幸せ

相手に喜んでもらいたい。
世の中を良くしていきたい。
ごく自然にまわりのことを考える。


幸せを感じ取る繊細さは、
周りの人を幸せにすることでも発揮されます。

【 良心の幸せの具体例 】

  • まわりの人の笑顔からエネルギーをもらう。

  • 他人の親切を見てうれしくなる。


【 良心の幸せを楽しむために 】

良心の幸せを楽しむには、自分のやりたくないことはやらないこと。いくら求められても自分の意思に反することはせず、キャパを超えて助けすぎる必要もないそうです。

まずは自分をみたすことで、人のために使える力が大きくなる。これは忘れないでおきたいです。


共感の幸せ

相手が嬉しそうだと自分も嬉しい。
相手が落ち込んでいると自分も悲しい。
繊細ゆえの共感力は強力。


人や動物だけでなく、物や場所まで。
「いいもの」のそばにいるだけで元気が出ます。

【 共感の幸せの具体例 】

  • 楽しそうな人を見てほっこりする。

  • 作品を見て強く感情移入する。


【 共感の幸せを楽しむために 】

共感の幸せを楽しむには、自分の気持ちを最優先することが重要。聞きたくない話だったり、暗い話を聞くのが辛い時は避けることが重要なようです。


HSPの幸せは主観の世界にある

成果を出すのは仕事において必要なことですが、心までもが成果主義一辺倒になってしまうと、満たさせる幸せを感じにくくなります。

じんわり満たされる幸せは自分が感じることであり、世間や他者からみた成果では測れません。

武田友紀著「「繊細さん」の幸せリスト」

以上がHSPが「人よりも深く味わえる幸せ」でした。

全6種の共通点として、HSPの幸せは主観の世界にあることがわかります。

理解してもらうのではなく、自分を大切にして本音で生きる。これがHSPとして幸せに生きる方法なんだと学びました。


HSPであることを悲観すべきではない

「繊細さん」の幸せリストと「繊細さん」の本の写真

以上が、HSP専門カウンセラーの武田友紀先生の「繊細さん」シリーズ2冊を読んで学んだ、HSPとの付き合い方・HSPが幸せになる方法でした。

HSPであることを軽視すべきではないですし、我慢して生きる必要はありません。

すべてHSPのせいではありませんが、環境が一因となり適応障害を発症してしたことからも強くそう思います。

HSPだからといって悲観することはありません。

本記事でまとめた通りHSPだからこそのメリットもありますし、うまく付き合う方法も研究が進められていますので……。


最後に1人のHSPの意見ですが、気をつかう必要はまったくありません。

私は新しい人と会話するのは好きですし、遊びに行ったりするのも楽しめます。もちろん1人の時間を欲することもありますし、苦手な場面もあるので、そういった時はお断りするかもしれません。

しかし、あえて避けられると悲しいですし、気づかおうという空気を感じることの方がストレスです。

あくまで、得意/不得意があるんだな~くらいの軽い認識で接してもらえると幸いです……。こういう記事を書くと、気遣ってくれる優しい方もいるかと思ったので、あらかじめ伝えておきました。

もし同じ気持ちのHSPの方がいれば、いいねで共感してください(笑)


それでは!
最後までお読みいただきありがとうございます。


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