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『けんりきが選んだ、大切な友へ捧ぐ歌10選』

現在デビュー25周年の大感謝祭ツアーを絶賛開催中のスガシカオさんが、去る10月15日に、こんなツイートをした。

『葬儀のあとは

いつも雨があがって

青空が広がる

さようなら友よ

また会う日まで』

ネタバレ予防のためあまりSNSを見ないようにしていたのだが、どうやら大切な友達を亡くしてしまわれたらしい。。

スガさんの思いが痛いほど伝わってくるツイートと、添付された突き抜けるような青空を見ていると胸がいっぱいになり、スガさんが以前”大切な人の死”をテーマに書いたあの曲が頭の中で流れ始めた。

スガシカオ『青空』

大切な人、特に”大切な友”を想って作られ、歌われる曲にはホントに名曲が多い。
今回は、そんな名曲たちを10曲ほど紹介させていただこうと思う。

ではでは行きます。
『けんりきが選んだ、大切な友へ捧ぐ歌10選』

1曲目:Without you(X JAPAN)

X JAPANが解散(2007年に再結成)した後も、ToshIの洗脳騒動やhideの死、、に自責の念に駆られ、苦しんでいたYOSHIKI。

「あの時俺がToshIにあそこまで厳しく言わなければ。。」

「あの日、俺がhideをバンドに誘わなければ。。」

そんなYOSHIKIが天国に居るhideを想って作った曲こそ、この『Without you』。

そして、洗脳されていた宗教団体から指示され再びYOSHIKIに近づいたToshIの心を動かしたのも、この曲であった。

俺は、hideがToshIを連れ戻してくれたんだと信じています。

今現在、再び距離を置いてしまったYOSHIKIとToshI。
またいつか同じ道を歩くとするならば、やはりhideが2人を繋いでくれるんじゃないか。
”あの頃”のXを愛した1人として、そう願わずにはいられない。


2曲目:擬態(Mr.Children)

俺の文章を以前から読んでいただいてる方は、「もう!何度も何度もしつこいよ!」と思われるかもしれないが(笑)、スガマニアであり、Father&Mother所属でもある俺にとっては、特別な曲。

桜井さんが親友スガシカオさんに向けて書いた歌詞である、と俺は信じて疑わない。
(楽曲自体は、当初Salyuに提供するはずだったのを、桜井さんが「やっぱ僕歌いたいでーす!」ってなったらしい笑)

2011年10月27日、40代半ばにして大手芸能事務所、レコード会社を辞めて、衝撃の独立を果たしたスガシカオさん。

独立を決意されるまでにもたくさん悩み、葛藤し、事務所にも当然ではあるが猛反対され、何度も説得され・・・それでも″決して譲れないもの” ”ミュージシャンを続ける限り忘れてはならないもの″を守るために、スガさんは安定した道から外れ、Hitoriになる事を選んだ。

親友であり、”ミュージシャン スガシカオ”の最大の理解者であると言ってもいい桜井和寿さん(Mr.Children)は、きっとそんなスガさんの姿が、血だらけになりながらもアスファルトを必死に飛び跳ねるトビウオのように見えたのではないかと思う。

スガシカオさんのデビュー20周年記念『スガフェス!』に出演した際に、スガさんに擬態しながらクッシャクシャの笑顔でこの曲を歌う桜井さんを観た時、、俺はもう涙が溢れてきて止まりませんでした(ノд<。)゜。


3曲目:君と僕の挽歌(さかいゆう)

さかいゆうくんは、そもそもミュージシャンになりたい、なろう、とずっと夢を持って生きてきたわけではない。

ミュージシャンになりたかったのは彼の親友であり、才能が有った親友の事をゆうくんは、「こんな人がプロのミュージシャンになっていくんだろうな」と思っていたという。

だが、その親友が突然亡くなってしまい、ゆうくんはまるで何かに導かれたかのように、彼の遺志を継ぐかのように、ミュージシャンの道を歩む事になる。

天才さかいゆうくんが、天国に居る友に向けて作った渾身のelegy。
涙なしでは聴けない。


4曲目:白(山内総一郎)

フジファブリックのフロントマンである山内総一郎くんが、ソロとして発表した楽曲。

ご存知の方が多いとは思うが、フジファブリックは、今は天国に旅立ってしまった志村正彦くんによって結成されたバンドであり、もっと言うなら”フジ”の名前の由来である山梨県富士吉田市出身のメンバーは、もう1人も在籍していない。

間違いなく天才だった絶対的フロントマンを失って以降、彼ら3人がバンドを継続させてきた事、日本の音楽シーンにおいて志村時代以上の確固たる地位を築いた事、本当に凄いことだと思うし、半端な覚悟では成し得られなかった事だと思う。

この曲は、山内くんが志村くんただ1人に向けて書いた、あまりにも個人的な、小さな小さな曲。
だからこそ、響くんだ。


5曲目:手紙(コブクロ)

コブクロのほぼ全てに近い楽曲の作詞作曲を手掛けている小渕健太郎。
この曲は、小渕くんが青年海外協力隊として海外ボランティアに旅立つ友達に向けて作った、文字通りの『手紙』。

コブクロと言えば黒田俊介の圧倒的な歌唱力と強いボーカル、2人の絶妙なハーモニーが売りだと思うが、俺は普段コーラス中心の小渕くんが、大切な友に向かって切々と語りかけるように歌うこの曲が大好きです!


6曲目:ひまわりの約束(秦基博)

2014年に劇場公開され、大ヒットを記録した映画『STAND BY ME ドラえもん』。

主題歌であるこの曲も相乗効果もあり大ヒットしたのだが、この曲の凄い所は”ドラえもんファン” ”秦基博ファン″の枠を遥かに越えて、国民的な楽曲に育っていった事だと思う。

ドラえもんに対するのび太の想いを歌った曲だけど、単なる友情ソングじゃなく、どこまでもピュアな人間愛に満ちた名曲中の名曲。


7曲目:pray(赤い公園)

リーダーでありギタリストでありプロデューサーでもあった津野米咲さんの急死により、解散という道を選ぶ事になった赤い公園。

米咲さん抜きの赤い公園が最後に発売したラストシングルが『オレンジ/pray』だったのだが、名曲を数多く残した津野米咲の最後にして最高傑作であると、声を大にして言いたい。

まるで「私のために演奏して」と米咲さんが言ってるかのように感じて、初めて聴いた時胸が張り裂けそうな感情になったのを、昨日の事のように覚えている。

『津野米咲』という素晴らしいミュージシャンが存在した事。
『赤い公園』という最高のガールズバンドが存在した事。
1人でも多くの人に覚えていてもらいたい。


8曲目:星になれたら(Mr.Children)

まだメジャーデビュー前のMr.Childrenのライブをたまたま目撃した寺岡呼人さんが、自分のソロツアーに桜井さんをバンメンとして呼んだ事から全ては始まった。

意気投合した超有名バンドのベーシストと、無名インディーズバンドのボーカル&ギター。
この2人の共作がとんでもない化学反応を起こし、この大名曲が産まれた。

呼人さんと桜井さんの友情の証のような曲である事は勿論だが、この歌詞自体も離れ離れになってしまう友や家族へのメッセージであると個人的に解釈していて、聴く度に胸が熱くなる。

ドイツのブンデスリーガで長きに渡り活躍し続けているレジェンドサッカー選手長谷部誠氏も、日本を離れ異国へと旅立った約15年前、飛行機の中でこの曲を聴きながら、今まで応援してくれた古巣浦和レッズサポーターを想い、涙したそうだ。


9曲目:本音(sumika)

第99回全国高校サッカー選手権大会応援歌として発表されたこの曲。

部活動を通じて知り合い、共に悔しさや不甲斐なさ、喜びや興奮を経験した友人って、やはり特別な関係性なんだと思う。

「”涙より早く” ”後悔より先へ”走れ」とか、「”僕・君”じゃなく”僕ら”になる」とか、とにかく仲間たちと何かを成し遂げた事がある人の心には、間違いなく刺さる歌詞。

超個人的な事を言わせてもらえば、スガシカオさんが独立してからスガさんを必死に追いかけてきた日々や、同じファンの皆さんと繋がってきた日々にも重なってしまい、グッときてしまう。

sumikaはホントいい曲ばかりだし、もっともっと評価されていいバンドだと思う。


10曲目:真夜中の虹(スガシカオ)

2015年、かねてから「50歳になるまでに最高傑作のアルバムを作る」と宣言していたスガシカオさんは、日本を代表する音楽プロデューサー小林武史氏をプロデューサーに迎え、アルバム制作に没頭していた。

そんな中、末期ガンで闘病中だった親友スティーブさんの見舞いに行った際に何を言ってあげればいいか解らず、「頑張ってね」みたいな当たり障りのない言葉しか言えなかったスガさんは、帰りの飛行機の中で、スティーブさんへのオモイを全てノートに書き記し、それを元にして産まれたのが、この『真夜中の虹』。

スガさんが当時抱えていた痛み、絶望、悲しみ、苦しさ・・・
そして、大切な友への溢れんばかりの愛、、優しさ、、温もり、、リスペクト・・・
その全てが込められてる魂の楽曲。

『許されるなら 君の痛みを ぼくのレスポールで 粉々にしたい 見えるはずない奇跡の虹を 何度でも見よう 真夜中の虹』


以上!『けんりきが選んだ、大切な友へ捧ぐ歌10選』でした。
どの曲も、世界中を幸せにするような壮大な曲ではなく、″たった1人、もしくは数人の大切な友の心だけ″に響く事を願って作られたような曲。
なのに、いや・・・だからこそ、それは僕らの胸に強く強く響くのだと思う。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊

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