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夢への一歩

一昨日の感動の講演会の翌日、昨日の夕方に、久しぶりに知らないところへ一人で車で出かけてきた。
少し前まで外出するのも遠出するのも怖かったので、今回の一人での遠出は大きな前進だ。
ただ、遠出と言っても、車で片道30分も走ってないけど(^^;

出かけた先は、以前から気になっていた、かなり古い古民家を改築したギャラリー&カフェ。
近いし、いつか行ってみたいなぁと思いつつ、まぁ、いつでも行けるしと、ずっと行かないままでいた。

昨日の夕方に、全然その日外出していないことに気がつき、ちょっと目的地を決めてドライブしてみようと思って、グーグルマップで探していた時にたまたまその場所が目に留まった。

初めての場所だからちょっと怖いなぁと思いつつも、まだ営業しているみたいだし、とりあえず行ってみようと車を走らせた。


場所は分かりやすかったのだが、敷地がかなり広いのか、道路に面した塀が長く、入り口が狭かったので、車が入っていいものか一瞬悩んだが、「P」の文字と矢印が見えたので、この中にそのまま入るんだぁと、恐る恐る車を入れた。敷地の中へ少し入ると、右側の広い敷地にすでに数台車が停まっていたので少し安心。

雨がしとしと降っていて、傘をさしながら建物の方へ向かった。
かなり立派な、2階建ての古い日本家屋が奥にあり、手前の方は庭園と納屋が2棟、建築家さんの設計した一部ガラス張りの近代的なアートスペースが1棟建てられていた。

あんまり期待しないで、とりあえず出向いた場所だったのだが、もうその建物の立派さに大感動。雨が降っていても、むしろそれが趣を増しているような、本当に美しい建物だった。

どこも絵になるなぁ…、かっこいいなぁ…と一人でぶつぶつ呟きながら、その日展示されていたアート作品を見て回った。
近代建築のアートスペースの建築家さんは、この地域というか県?では有名な方で、私が建築設計の専門学校へいるときから知っている方だった。
奥の母屋と庭園が室内から見えるように、角の壁2面が前面ガラス張りになっており、その切り取り方が、また絵になる。それ自体がアート作品のような建築で、しかも日本家屋と日本庭園の中にも違和感なく溶け込んでいる、素晴らしい建物だった。

外のアートスペースを見て回って、いよいよ奥の母屋の方へ。
靴を脱ぎ、外に面した障子の入り口を開け、恐る恐る中の方へ入った。
受付とかがないので、入っていいのか分からずにいたら、扉の鈴の音を聞いた店主さん?らしき女性の方が出てこられて、「いらっしゃいませ」と声をかけてくれた。
入ってもよさそうだと、いそいそと中へ入る。

うわーーと声が出るような、本当に立派な日本の家屋という感じの室内。
しっとり濡れたように見える黒い板張りの床や、表面にゆらぎのある昔ながらのガラス窓。窓枠はもちろん木枠。
室内はオレンジ色の光で間接的に照らされ、室内から見える外の庭園が、それはそれは絵になる。どこ切り取っても絵になるような、素晴らしい空間。
久しぶりに建築を見て感動した。

感嘆しながらたたずんでいると、店主の女性の方が声をかけてくださった。
今開催されているアート作品のことや、近代建築のアートスペースをどのように設計していただいたのか、母屋の建物のことなど、色んなことを話してくださった。

感動の中にいたので、若干テンション高めで一緒にお話させてもらった。一昨日から引き続き、初めましての人との会話だ。

一通り話し終えた後に、一番気になっていたことを訊いてみた。
「ここはどんな人の作品でも展示することができるのですか?それとも、何かしら入選したりしていないとダメなのですか?」

店主さんは、それは特に関係ないが、店主さんが作品を見て、展示できるものだと判断した場合には可能だと教えてくれた。

私は、もしかしたら…、と思い、自分の趣味で作っている作品を鞄に忍ばせてきていた。


私には一つ叶えたい夢がある。
不登校だった中学生の頃から、趣味でペーパークラフト(といっていいのか?)作品を制作してきたのだが、いつかどこかで個展を開いてみたいなぁと思っていた。

このギャラリースペースを見ていて、店主の方ともお話ししていて、むくむくと「初めての個展を、ここで開きたい」という想いが湧いてきていた。
こんな素敵な空間に、私の作品たちが飾られたら、どんなに嬉しいだろう…。

店主さんに、思い切って言ってみた。

「今、手元に作品を持ってきているので、見ていただけませんか??」

いいですよ~と言われて、ドキドキしながら作品を取り出す(鞄に入るくらい小さな作品です)。

作品を見られて、すぐ「すごいですねぇ~!」とパッと笑顔になられた。
「(これはいけるかも?!)」と期待が膨らむ。

店主さんは、他にも紙を使った作品を展示したことがありますよ~と、スマホを取り出して、過去の展示作品の画像を見せてくださった。
これぞアート作品という作品を見せられ、ちょっと気がひるむ。

だが、展示することに関して全然拒否される感じはなく、こういう風に展示したら面白いかもしれないとか、テーマを決めてみるといいかもしれないとか、今の作品の作風に限らず、いろんな表現をしてみるといいかもしれないとか、色々なアドバイスをしてくださった。

私は美術系の学校も出ていないし、アート界隈で育った人間でもないので、一流のアーティストの作品をたくさん見ておられる方に、私の稚拙な作品を見せるのはおこがましいかな…と、少し不安があったのだが、作品を否定せずに肯定してくだった(ただその店主さんが優しいだけなのかもしれないけれど…)。
それだけでも嬉しかった。


店主さんから名刺をいただき、また来ます!と言って、お店を後にした。

もしかしたら夢が叶えられるかもしれない。そう考えただけでワクワクする。
どういう作品をあの空間に飾ったら素敵だろう?いろんなアイデアが次々と浮かぶ。
夢への一歩を踏み出せたことが、とても嬉しかった。

帰り道の車の中で、「ちょっと軽躁気味になってるぞ!やばいぞ!」と自分に声がけしながら帰途に就いた。
ずっと緊張していたのか、帰宅したら頭痛に襲われた(笑)
その日の夜はゆっくりと過ごした。


明日からはいよいよ、約1か月半ぶりの職場復帰…。
今日は店休日だった職場まで行って、イメージトレーニングもしてきた。

来週1週間(仕事は3日間のみです)、なんとか乗り切ろう。


ここまで読んでくださりありがとうございました。














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