見出し画像

交代人格さんたち。2~愛ちゃん~

【オーバードーズだいすき】愛(あい)ちゃん

2番目にご紹介するのは
危険なOD(お薬の過剰摂取)を好んで行う女性人格”愛ちゃん”。
愛ちゃんが現れると、一気に表情がなくなり虚ろな目になるそうです。
そして、安定剤、睡眠薬、導入剤、市販の鎮痛薬など・・飲むお薬を選び、好んで大量に服用してしまうのだとか。
華ちゃんが“陽”なら、愛ちゃんは言わば”陰”の存在なのかも。

実はこの9月に精神科入院してからの退院後。
自宅で定期購入しているデトックスのハーブティーを飲もうとキッチンの棚を開けたところ、棚のさらに上に見慣れない小さな箱がいくつも並んでいました。

それがこの写真の「トラベルミン錠」です。
わたし自身は当然、購入した覚えはなく、
ネットの購入履歴を確認しても見当たらない。

入院直前の数日間、頻繁に解離を起こしていて記憶が飛んでいるため
ひょっとしたらドラッグストアをハシゴされて購入したのかもしれません。
定期的に開ける場所、入院前には確実に無かったハズのものがそこにはありました。
※見つけた瞬間、速攻でごみ袋に棄てそのまま収集所へおいてきました。
大量服用を回避できて本当に良かった。

「トラベルミン」のオーバードーズはまじで”本物の恐怖”そのもの

愛ちゃんには過去何度もODをされています。たいていの場合は激しい倦怠感や吐き気、震えや悪寒などでODされたことに気がつきます。

一般的に今現在、精神科で処方される精神安定剤の類は100錠以上とか異常な量にアルコールでも入れない限りは、よっぽど死ぬようなことはないかと思うんですね。
が・・・このトラベルミンは市販の酔い止め薬ですが、過剰摂取するとかなりしんどいのです。よい子は絶対マネしちゃだめよ。

恐ろしい幻覚と幻聴。

この薬を大量摂取(オーバードーズ)されたことは過去10回ほどあり、ほぼ毎回、身体の異常な倦怠感とともに目が覚めたような感覚で解離状態から戻ります。
(この時点からはわたし自身が体験する恐怖のお話です)
視界がぐら~っと歪むような感覚を覚えると、どこからともなく誰かの声が聞こえてきます。これが”幻聴”ですね。
それとほぼ同時に、いるハズのない場所にいるハズのない人の顔が。
例えば少し空いたカーテンの隙間から、友人の顔がニュ~っとこちらをのぞき込んでいたり・・。でもここは3階。しかもバルコニーも足場もない窓から。怖い。普通に怖いです。そう、すべては”幻覚”なのです。

わかってはいても、本当に怖い。ガチ恐怖。

初めて幻覚や幻聴に襲われたときには、それはもうパニック状態でした。
恐怖のあまり110番していました(おそらく呂律も回っていない状態で)。

そんなことが1週間に数回も繰り返されると、さすがに警察さんにも
救急隊にも多大なご迷惑をおかけすることになるわけで・・・

試行錯誤したうえ、幻覚幻聴が現れたときにわたしがとった対策。
それはズバリ、「トイレにこもる」ことでした。
2016年当時はまだ娘とは同居しておらず、一人暮らしだったのだけど
怖さのあまりまた緊急通報してしまわないため、あえてスマホはドアの外に置き、2Lのペットボトルの水を3本くらい持ち込み、長いときはほぼ1日中トイレの中で必死に恐怖に耐え続けました。
「お願い、早くお薬抜けて・・・!」と祈ることしかできません・・

その間にも、実際にはもちろんあり得ない話なのですが、本当にトイレのドアノブを外から誰かがガチャガチャガチャ!!!と誰かが開けようとしてくるのです・・
ドアの外からもいろんな声が聞こえてきます。幻覚って本当に怖い。
身体も頭もフラフラなので精一杯の力でそれを抑えながら
「やめて!来ないで!!怖い!!話しかけないで!どっか行って!!!」
と大声で叫んでいました。

今、思い出すだけでも相当カオス。まさに「異常事態」。

10代のころ見ていた「薬物中毒になってしまった人間の末路」

私の遠い過去のお話ですが。
16歳、あれはまさに絶頂反抗期。
当時は周りでつるんでいた先輩や、ちょっとヤンキーっぽい同級生たちと夜な夜なコンビニや、いわゆる友人の溜まり部屋に集合するのが日常だった時期がありました。

当時はみんな当たり前にシンナー吸って、、
(私は将来、健康な子供を産みたかったので、どれだけ強くすすめられても断固拒否してましたw)
中には名前も知らない、4,5歳くらい上の先輩が目の前でシャブ打って
恍惚の眼差しでイっちゃってるのを間近で見て。
「あぁ、人って落ちるところまで落ちたら末路はこうなんや・・やべーな」
って、16歳のわたしは冷めた目で傍観していました。

そのシャブ中男性が、ある日おそらく離脱症状らしきものを起こして突然
「うわあ!虫・・・む、虫がいっぱい身体中に。うわぁ~!!!!!」
って部屋中を転げまわり、のたうち回って叫んでいた光景を今でも鮮明に覚えています。

まさか自分も同じような幻覚や幻聴の恐怖を味わうことになるなんて、夢にも思いませんでした。

話が脱線しましたが。対策とまとめ。

愛ちゃんにODされないために、今気を付けていることは
当たり前ですが「処方薬や市販薬の徹底管理」。
幸いなことに、現在は娘が毎日その日に飲む分のお薬を管理してくれています。

これが「ヤングケアラー」にあたるのかどうかは分かりませんが・・・彼女も17歳という多感な思春期のおんなのこ。
でも「彼女にとってはひとつの経験なのかな」と思うようになりました。
これまで自ら進んで家事の手伝いなんてしなかった彼女が、わたしが調子が悪くて寝込んでいたりすると、いつの間にか洗濯物や洗い物を済ませてくれていることが増えました。

娘よ、君は本当に大人になったね。
母ちゃんを支えてそばにいてくれて、本当にありがとう♡

最後まで記事を読んでくださったあなたにも、ありがとう♡

Twitterはこちらから↓↓

sakura