あと7日で30歳になるサクライツクルです。
3日前には10日もあったのにもう7日後には20代じゃなくなるのってバグ？？？

早すぎる。

毎年誕生日ってあんまりいいことがない日が多いんですが、誕生日が近づくと絶対に思い出す最悪の誕生日の年があります。

それは2006年。

中学3年生の誕生日。

その日は晴れてはいましたが、北海道の4月はまだまた寒く、解放的というには程遠い気候でした。

中学2年生でのいじめも終わり、
なんとなくクラスにも居場所が出来始め、
前の年に全道大会に行った野球部の練習はより一層熱が入っており、ツクルは2番ショートとして必死に守備とバントの練習をしていました。

そんな中迎えた誕生日。掃除の時間。

ツクルの班は階段と廊下掃除の日でした。
1人が階段を掃除し、もう1人が別の端の階段を掃除し、ツクルは廊下をモップがけしていました。

モップをかけながら、モップを支点にしてどこまで高くジャンプできるかという遊び(というか身体能力の誇示)をしていました。

普通ならこの時班の女子などが

「ちゃんとやって男子ーーー」

などと言う場面ですが

うちの学校はとても田舎でクラスに20人しかいなくて班のメンバーも数人しかおらず忙しいのでただ1人で自由に遊んでいました。

そんなことをやらなければ良かった。

それだに尽きるのですが、
この後ツクルは本当に後悔することになります。

身体能力が高すぎたツクルはモップを支点に体一個分ほど浮き上がり、そのまま体勢を立て直せずモップの柄に直下します。

分かりづらいと思いますが
垂直に上がり、垂直に落ちました。

どこに落ちるか想像がつくでしょうか。

金玉です。

noteって金玉はアウトですか？
一応言い換えておこう。

バットではなくボールです。

not バット but ボール。

ボールがモップの柄に向かって直撃し、真芯を捉えました。

バントの練習に精を出してた場合ではないのです。真芯に当たっちゃってるんですから。

ドラクエで言うと
会心の一撃

遊戯王カプセルモンスターで言うと
クリティカルヒット

ポケモンで言うと
急所に当たった！

ポケモンだともう、もうそのままですね。

確定急所を突かれたツクルは
その場に倒れ込みました。

普通ならその時大丈夫か！

とか人が来るはずなんですが
田舎すぎて校舎内を誰も通りませんでした。

その後なんとか立ち上がりはしたものの経験のない痛みが襲い続けています。

ツクルはトイレでボールの確認をしました。

ボール。。。

ボールが、、、

破れていました。

感覚の共有をあまりさせたくないので詳しく書きませんが、こんなボールを使っていたら先輩に怒られてしまう！というほど破れ、血も出ていました。

急いで野球部の顧問に報告に行きました。
なんと言って説明したらいいか全く分からず、「痛い」と「破れている」を連呼していました。

また、先生には「よそ見をしてモップかけてたらモップごと壁にぶつかった」

と自分の非を大幅に減らした言い方で説明しました。

ここまでで既に人生で1番最悪に足る想い出なんですが、少しだけ続きがあります。

野球部の顧問と保健の先生に説明をし(保健の先生に説明するのもかなり最悪)、病院に連れて行ってもらうために玄関で車を待っていた時のことです。

玄関で悶えながら座っていると
その時好きだった初恋の人が通りがかりました。

ツクルが苦しそうなのを見て大丈夫？

と優しく言ってくれましたが、勿論ボールが使い物にならなくてさ！なんて説明も出来ないので、気丈に振舞っていたら

「そうだ！誕生日じゃん！おめでとう！」
と言って

その場でHappybirthdayの歌を歌い始めてくれました。

誰もいない校舎に響くハッピバースディトゥーユーの声

痛さで歪む顔を抑えながら純粋な善意を精一杯の顔を作って受け取る自分

西陽の差す校舎。

最後に響く拍手。

なんだこれ。

なんだこの感情。

ずっと好きな人が、俺のためにHappybirthdayの歌を歌ってくれるのを金玉破れながら聞くってなんだよ。

あの感情にはまだ名前がない。

誕生日が近づくと毎年この甘酸っぱい記憶と修理できたボールへの安堵と感謝で下腹部がひゅんとなるのです。

かなり今まで言えなかった記憶。
言わなかった方が良かった可能性もありますが、
ひとまず言えて良かったという気持ちです。

今年はいい誕生日になるといいな。

また明日。

いい誕生日にする方法が2つあります。
1つは、おめでとうを言ってくれることです。
もう1つはおめでとうを形に変えることです。⠀
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おめでとうを形に変えてみませんか？⠀
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