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銀河鉄道に下り線が存在したりして。

次女が学校で作成した図画を持ち帰りました。

その中に、とても心惹かれる一枚がありました。
読書感想画「銀河鉄道の夜」です。

次女なりに印象的だったものを物語に忠実に描いたらしく、汽車の他には神聖な十字架や南十字星を示すモチーフ、空に散らばった銀河の星々と舞い落ちる鷺のイメージなどを描いたそうです。

多くのイラストレーターが描いてきた世界観ですが、自分にとって次女の絵は、今までに見たどの作品よりも銀河鉄道を思わせました。

次女が描いた「銀河鉄道の夜」

延々と続く黒い車輌と小さくてアンバランスな車輪、淡く光りながら銀河を翔ける汽車の姿。
夜空から降りる銀河鉄道に出会うならきっと、こんな風景だと想像します。


銀河鉄道の夜のお話は切なさと畏れが強くて、何度読んでも静かに泣けてきます。

銀河鉄道に下り線はないのかしら…なんて、蘇りは無理な話ですが、夜空を駆ける汽車を見かけたらきっと、この物語を思い出して生家の家族を探します。

わが子にもご先祖の血が受け継がれ、それこそ銀河鉄道の車輌のように長い歴史でつながっていると思うと、あの汽車は時間のようにも遺伝子配列のようにも感じます。 

もしかして娘たちは、下り線に乗ってきた命。

そういえば次女は、桜寺の母によく似ています。

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次女は銀河鉄道の夜の結末で、カムパネルラの父親がジョバンニに話しかけた台詞に泣いていました。

次女は物語をよく感じ取って、この絵に表現できたと思います。
母としても、命のつながりの不思議に改めて感じ入りました。

とても気に入ったので、額入れして飾ろうと思います☆。



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