Sakurako

出産と同時に40歳で大学院に入学しました。息子も私も常に学び同級生。 アカデミアに身を…

Sakurako

出産と同時に40歳で大学院に入学しました。息子も私も常に学び同級生。 アカデミアに身を置きながら、子育てを客観的にもナラティブにも描いてみようと思います。 都内から自然豊かな避暑地に移住。自然の中で子育てをしながら、子育てを通して人間観察をしてみたいと思います。

最近の記事

リスキリングしてます/産休活用

今流行りのリスキリング。先日友人にこれって「●●」のことで 最先端なことしてるじゃん。と言われた。 私は5年前に大学院に入学したのだが、当時会社をやめようと上司に伝えると やめることを止められた。そのままズルズル働いていたのだが、コロナをきっかけに妊娠が発覚し、そのまま産休へ。産む前からこれはもしかしたら、大学院復学できるかもしれないと、先生に相談。息子を学生の身分で預ける手配をすませ、 息子が生まれて3ヶ月か預けている。 私は特にMBAとかにいくわけでもなく、いわゆる普通の

    • 自衛隊「さん」その背後にある家族の想い

      わたしは大学院で衣服と機能の関係性に関して研究をしいている。 そもそもは、自分が被災した経験から、衣服って人の身をもっと守れる存在なのではないかと考えたからである。 さまざまな被災経験のある人に話を聞いていく中で、彼らの絶対的安心感のある存在を発見した。それが自衛隊さんなのである。 彼らはみな自衛隊のことを自衛隊さんという。自分たちができないことを 自ら進んで黙々とやってくれ助けてくれた。信頼しかない存在。 衣服と機能、そしてある種文明のない場所や危険な場所でのレジリエ

      • ミメーシスされた父の姿を見てみたい

        残念ながら行けなかったけれど先月で終わってしまった府中美術館で 諏訪敦さんの展示があった。 ある授業の中で彼の存在を知った。 諏訪さんは、若くして事故で亡くなった若い女性の両親に依頼されて 亡くなってから時間がたった今の状態のその姿をミメーシスし、娘さんを描いた。 その時の両親は「●●だ」といって涙をしていた。 今日息子の保育園の帰りに、父の同級生であるお茶屋のおじさんを車越しに見かけいた。 最後に目にした彼は父が亡くなる前。おじさんの記憶も父と同じ年齢のまま止まっていた。

        • 『生物から見た世界』から考える子育て

          ドイツの生物学者であるヤーコプ・フォン・ユクスキュルが書いた 『生物から見た世界』はわたしの価値観を変えた。 簡単にこの本を説明するならば、生物はそれぞれの環世界にいきているということ。人間は他の生物を客体だと考えているかもしれないけれど、 他の生物も人間も主体なのである。それぞれの世界でいきているということ。 その世界があると言うこと。 ダニの知覚から始まるこの本だが、わたしがこの本を読み始めたときに 息子は生後半年くらいであった。ちょうど目が見え始めて、ハイハイして歩け

        リスキリングしてます/産休活用

          声にならない声を描くこと

          大学院で学び始めて1年が経った頃、指導教諭に教えられた大切なことがある。 多分これから生きていく中で忘れられない言葉。 「声にならないこえを描くこと」 その頃の私は自分の研究テーマに関していわゆる、誰もが知っているような人に インタビューを続けていた。特に意識したわけでもないが あるテーマで調べるとすでに誰かが声にしたものしか出てこないのである。 先生は「すでにこういう人はどこかで話しているよね。そんな人の話をきかなくてもよくて、アカデミアは声にならないことを紡ぐところだよ

          声にならない声を描くこと

          言葉と意味について2歳児からの考察

          2022年12月息子が2歳になった。 日常では日本語を使いながらも、映像で好きな番組が英語であったりすからなのか 言葉の覚えが少し遅い。嫌なことは、「いや」とも「NO」とも言う。 日々心配しているけどどうにかなるかなという気持ちでいる。 私は2歳の子の母親なのだけれど、大学院2年生でもある。 最近言語学にハマり、ソシュールやロラン・バルトに夢中。 ソシュールが指摘するように、記号、つまり言葉はシニフィアンとシニフィエ その記号の音と意味されることに私たちは理解している。そこ

          言葉と意味について2歳児からの考察