わたしはその日、数ヶ月前にオープンしたばかりのホテルのラウンジで一休みしていた。

ホテルのラウンジとは言え、一泊6000円前後の宿。
スタイリッシュで機能的、そしてそのラウンジは宿泊者に朝食を提供する場所として使われる。
天井が高く、窓が大きくて開放的。

わたしは、席に座って周りを見渡した。
妙齢のご婦人方の6人以上のグループが多い。
近所で、何かの会合でもあったのだろうか…。

カフェタイムのメニューは、基本ドリンクメインで、デザートが２種類程あるのみ。

そんな中、ウェイターさん2人、なんかテンパってるご様子。
お水は出て来ないけど、注文は聞きに来てくれた。

…動きがどこかぎこちない。

その動きが気になって何気なく見たこのウェイターさん、正に眉目秀麗。
特にコロナ禍では、マスクをしてるから「眉目」しか見えないし。

頼んだアイスコーヒーを持って来てくれた時も、置き方がとにかく不器用。
そして、戻って行く後ろ姿は、スリムで背が高く、本当にモデルさんのよう。


その後、持って来忘れた小さなガムシロップを両手で一つだけ持って差し出してくれた。

…こういうのをギャップ萌えって言うのかしら？

もう1人のウェイターさんは、東南アジア系の方で、こちらも顔が凄く小さくて、端正な風貌の方。

こちらの方は、わたしの席の近くのカウンターの角を通る時に高確率でつまずくの。

そのせいで、気になってついつい見てしまう…。

ここは、新たな何かのコンセプトカフェなの？！


最後まで、お水は出て来なかったけど、アイスコーヒーがたっぷりはいってたから、充分満足よ。

それにしても、「眉目秀麗×不器用」目が離せなくて、ある意味最強って実感したわー。

おわり