私のみつけたコーデ新基準「スタバでコートが脱げるか」
困ったもんである。
今夜娘のお迎えに着ていく服が決まらない。
恥ずかしながら、“おしゃれ”とは随分程遠いところで生きてきた。
自然と集まってくるカラーは、白黒グレーにベージュ。無難最高。
一段と寒くなった今週、真冬の暖かいグレーのニットがあったはずと引き出しから1着えいっと取り出したらそれは予想通りくたびれていてちっとも素敵な服じゃなかった。声にでた言葉は「まじか」ではなく「ですよね」。
これはいい加減良い加減にしなくてはいけないと、クローゼットを開けてすぐさまそっと閉じた。
部屋を見渡せば、まずそこにあるのが部屋着・寝間着。これは圧倒的に足りている、必要数ばっちり確保ってかこれ以上安いからって買ってはいけない。いわゆるスウェットにフリース今はモコモコ。快適さはダントツの1位。
お次はコンビニには行けるぞ服。冬場は上着がカジュアルなモッズ的コート・ダウンやジップアップジャケットなんかでカモフラージュ。足元はスニーカーに合うイメージ。ご近所の方に会ってもギリギリ自分の中でオーケーなライン。なお回覧板持参時も可。
そしてお次は、子どもたちの学校にいける“よそいき”服。中高生の娘たちに「お母さんあれは着てこないで」と言われることを回避したいゾーン。
いわゆる参観会懇談会可能なきれいめオフィスカジュアル。お世話になっている先生方にお会いできることがおおよその基準となっている。
書類が入るシンプルA4バッグ、ジャケットかカーデ、ブラウス、シンプルなパンツやロングスカートで完成。このゾーンは仕事にもお出かけにもランチにも対応できて重宝しているからある程度数は揃っている。靴はパンプスを履くことが多い。
で、
ここで今困っているのが「コンビニ」以上「よそいき」未満。大人のみんなはどうしているんだろう。“よそいき”にそれぞれのグラデーションがあって、そのなかでちょっとアレンジしたりしているのかな。
たとえば週3回ある塾や習い事の夜の送迎、または完全オフの図書館やカフェに行く時にどんな格好がいいのか困っている。(もはやユニクロに行く時にユニクロを来て行くのは自分的にどうかということよりも悩ましい。)この悩みに共通するのは、一旦帰宅して着替えたりした後が多いということ。そのタイミングであまりきちんとした服は再び着ないし、かといってコンビニ服で出るのも誰かに会ったらどうしよう。
悩みながらシンプルな黒ニット、グレーのロングリーツスカートを着てみてマフラーだけは赤系の明るい色を選びなんとか取り繕った。靴は黒のブーツ。こういう時になんとかしたいと もやもや考えながら、次女のお迎えまで少し時間があったため暖をとるべくお茶することにした。
お会計をして飲み物を受け取り、席についたときそこで急に気付いたのだ。
「これか!」
私はコートを脱ぎながら心の中で無意識に「セーフ」とつぶやいていた。
危うく違うくたびれたグレーのニットを適当に着ていたら、この動きが微妙だったかもしれないと思ったからだ。つまり変な服を着ていたら恥ずかしくて上着を脱げない可能性すらあった。グレー✕くたびれグレーの微妙な感じになるとこだった。君はこんにゃくか。
いや、あなたのことは見ていませんよとお店にいる全員が思うだろう。だれも気にしていないのは百も承知の上で、私は私の中の新基準を発見した。
そっか“スタバでコートが脱げるか”を考えて購入したりコーデを考えたりすればいいんだ!
みんなが知っているようにスターバックスへやって来るお客さんは夜ともなると年齢層も高くなる。ぐるりとこっそり見渡せば皆落ちつている。ここに溶け込む服装は、めちゃくちゃ個人的な発想だけれど私の目指す基準にぴったりだ。
ってことは気になって買うのを迷っていたあのお店の革紐+シルバーモチーフの愛らしいネックレスはこういうときに使えるのか。じゃあバッグも堅くないもっと自由なものがいいな。そうか。ちょっとワクワクしてきた。
まずはここからはじめれば、いつかカラフルなお召し物で有名な素敵な児童作家の角野栄子さんのような大人になれるかな?なんて高すぎる目標について考えながら、暖かいジャンドゥーヤ チョコレート モカなるものを飲み干した。
うん美味しい。
ごちそうさまでした。
目指せカラフルな魔女!
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