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現役場面緘黙症の私の物語(5)

父親は厳しい人だった
私が、保育園に行くのを拒絶しても、
無理矢理、車に乗せて、引っ張ってく…
『離して…』『行きたくない…』
そんな言葉は、父親の心を逆撫でするだけだった

私は、お昼寝の時間、毎日のようにお漏らしした
たぶん、精神的なものからだろう
なぜなら、家ではお漏らししなかったからだ
保育園では、クラスの笑われものだった…
母は、よく布団を持ち帰って、干してくれた
そのことには、感謝している

何かいけない事をすると、すぐに足を叩かれる
そんな保育士だった
これも、今なら虐待扱いなのだろう

遊び時間は、いつも一人だった
『仲間に入りたい』
だけど、声が出ない
いつも時間がたつのが遅く感じた
時計を何度も見上げる
これが私の遊び時間だった

担任の保育士は、私が喋らない(喋れない)
ことを、母に伝えてくれたのか
それも今になっては知るよしもない


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