見出し画像

全く役に立たない楽しいコーヒーの淹れ方

たまに、おしゃれな珈琲グッズをうっとりと見ることがある。

ツイッターのフォローワーさんたちが楽しそうに
珈琲グッズを語っているのを見ると、
まるで丸の内のOLさんの会話に見てくるのが不思議だ。


「ねえねえ、あそこの眉ブラシ新しいの出たんだってー」
「えー、新しいの買ったけど。めっちゃほしいんだけどー」

みたいなノリである。


とまあ、
本格的なコーヒーグッズってどんなものかを
アマゾンで調べてみると・・・


わあー、このコーヒーマシン最高だなあ。
え、カプセル一個100円!?すごい!!

・・・・セレブかな?

きゃあ、
このカリタのガラス型のコーヒーミルったら素敵。

ええ!8000円するのぅ!?
びっくりだなあ、初心者にはハードル高いや。


そんなことの繰り返し。

なんにせよ、
まだ珈琲生活を本格的に自宅で淹れてみたいなと
思いたってから数カ月しかたってないので、
いろんな道具にドキドキしっぱなしだ。


それにしても、自分ったら。

お水仕事道具には惜しみなく払うくせに、
この体たらくである。

さて。

普段のわたしがどのように
無駄に面倒くさい作業を経て
楽しくコーヒーを入れているかを紹介しよう。


タイトルに合った「全く役に立たない楽しいコーヒーの淹れ方」を
皆さんにこっそり教えたいと思う。


【用意するもの】

フライパン(なるべく軽いもの)




紙のコーヒーフィルター


なんかドリップできるような器具


以上です。

え、どうしてフライパンかって?

最初はわたしも電気ケトルを使ってましたよ、でもねえ・・・


ケトルってさ。

使ってる人ならわかると思うんだけど、
水を温めた後の独特な匂いが残るんだ。

あれってなかなか落ちない。

それに今使ってるケトルは
手を入れて洗いにくいときたもんだ。

漂白剤を使えばあっという間に臭いは落ちるんだけど。

……なんとなく、
わたしはコーヒーを入れる容器に漂白剤を使いたくなくて。


ケトルに代わるお湯を沸かすものを早速試してみた。

そう!

みんな大好き、フライパンの出番である!!


ついでにフライパンは80度くらいの
良い感じのお湯温度を取りやすい。

沸騰し始めの泡がぽつぽつっと出始めなんか
見て取りやすいので便利だ。

IHで使えるコーヒー用に入れる口の小さいやかんを探すのもそのうち、「ま、いっか」なんて思えるようになって。

すっかりわたしは、フライパン・バリスタになってしまった。

フライパン・バリスタの動画はここをクリック


それと箸。

最初、お湯を入れてもボトボト落ちる水滴を
どうにかできないかと思って困っていた。

でもすぐにいい方法が思いついたんだ。


ほら、みんな、覚えてるかな?

理科の実験でガラスの棒につたえて液体を混ぜる実験。



あの方法を使うと、こぼれずチョロチョロとコップに入ってくれる。
わたしは今でもコーヒーを入れている。


もっとゆっくり、ぽちゃん、ぽちゃんと。

まるでお風呂場の蛇口の隙間から、
水滴漏れるみたいに、じっくり落ちてほしいんだ。

そう、願いを込めながら、
フライパン・バリスタとして
無駄で楽しい時間を過ごしながら腕を磨いていた。


たくさんの経験を経て(まだ数カ月ちょっとだけど)

たくさんの失敗珈琲を味わい(違いがそこまでわからないけど)

わたしはさらに美味しく淹れる方法を発見した!


それは・・・

紙のフィルターの折り方である。

現在はこの動画の折り方で淹れると、
失敗する確率は減り、
美味しく淹れられるようになった。

紙フィルターの折り方動画はここをクリック

(底を三回折るんだけど、三回目の折込は二回目よりも半分くらい少なめの面積で折り込むようにするのがベスト)



わたしのフライパン・バリスタの道は
まだまだ果ては見えない。

今日も、フィルターの真ん中を射抜くように。

チロチロと、コーヒー粉にお湯を浸すため、
プルプルと、震える手を抑えながら。

飲んでみたコーヒーは……

美味すぎだ!



美味しいコーヒーに道具が必要だろうか?


そうだな……

コーヒーをできるだけ美味しく淹れるために必要な
唯一絶対なのものは「時間」だと思う。


無の悟りを開くような、
座禅を組むほどの穏やかな時間さえあれば、
大概は美味しいと思う。

水滴を淹れるだけなら、
お店のように素早く客を回転させるために、
美味しいコーヒーを入れなくちゃいけないわけじゃないから。

だからあの人たちはさらに技術を高めないといけないし、
さらに効果でスピィーディーな道具が必要なんだと思う。


もちろん、憧れはある。

いつかもっと、
上手く淹れられるようになったらあんな道具も欲しいな、なんて。


ただ、今は。

この面倒くささをあえて好きな形の面倒くさいに変えて、
コーヒーを楽しむ毎日を送ってる。


これが、フライパン・バリスタ誕生の秘話である。


他にもマニアックな情報満載のHP
[SALON SAYURI]
http://salonsayuri.info/