飲食店がNFTをどう活用するのか?
Salvador Coffeeの柴田です。
札幌で個人のコーヒーショップを経営しています。
一部界隈でめちゃくちゃ流行っているNFT(非代替性トークン)ですが、そのスキーム的に可能性が無限にあって、事業者の販売促進にも活用できるものです。
ずばり私はNFTを活用して、スペシャルティコーヒーの体験をもっと立体感のあるものにしたいと思っています。
分かりやすい身近な例で言うと、鮨・渡利さんが活用していますよね。
NFTというスキームを活用して、ファンコミュニティを作り上げた渡利さん。
シンプルにすごいなと思います。ああ、SUSHIのお店ね。っていうブランディングの凄さたるや。
寿司を食べに行ってSUSHI決済をするとSUSHIのNFTが配布される。
こんなUXを持った鮨屋が他にあるでしょうか?面白いよね!という、いち消費者的な感想です。
スペシャルティコーヒーのサプライチェーンとかトレーサビリティって、NFTのスキームとの親和性とても高いと思うんです。
生産者や生産地の情報に一貫した透明性があり、中間輸送や国内バイヤー(商社など)が、どういう品質(点数やフレーバーのプロファイルなど)に対していくら支払ったコーヒーで、、、
こういうトレーサビリティって現状だと、どこかで途切れてしまうことが多い。
バリスタの知識不足で伝わらない、単にお客さん側に興味がない、サプライチェーンのどこかが不透明でわからない、などなど。。。
でも、NFTを使えばそれが全て一目瞭然じゃないですか!
誰が興味あるの?って思うかもしれないけど、知れば知るほど面白く、産地との繋がりを求めたくなる世界、それがスペシャルティコーヒーなのに!
こういう背景があるNFTなので、一次流通の部分のUXが死ぬほど大切になってくるのかなって思います。
二次流通がどうとかは、また別の話というか、ここに資産性を持ち込むのは違うかなと思うので。
お店としてNFTの配布や活用が一般的な状態になった段階で、そういった全てのトレーサビリティを備えたコーヒーNFTを販促として活用していきたい!
そう思っています。
じゃあ、そこまでのRoad mapとしてNFTをどのように導入していくのか?
多くのNFTプラットフォーマーが日々議論しているように、やはり無料配布等でファンコミュニティを作り上げていく、他とは違ったUXを生み出していく、が正解かなと。
…
実は先日、Coffee Brosというコーヒーショップが世界で初めてコーヒーに関するNFTをローンチしました。
世界的なスペシャルティコーヒーの機関であるACEやWCCなどの協力を得つつ、Cup of Excellence Ethiopia 2021の入賞ロットの生産者をデジタルアートワーク化して、RaribleでNFT販売を行ったのです。
価格は0.055ETHで、購入者には入賞ロットのコーヒーを250g送付しますという内容でした。
スペシャルティコーヒーを知る人なら、ほぼ全員が知るACEやWCCがInstagramを使って販促したNFTプロジェクトでしたが、結果は惨敗。
0.05ETHに値下げしても、今日の時点で50個のうち5個しか落札されていません。
クリプト界隈でNFT1つが0.05ETHなんて普通だし、コーヒー豆が国際郵便で送られてくる特典付きなんてどう考えてもお得感しかないと思うのですが、世界中のコーヒーファンを相手にマーケティングした結果5個しか売れなかったという事実が、コーヒー業界にNFTを持ち込む難しさを体現しているなと思いました。
…
こういった実例からも、やはり対面のコミュニケーションを通じてNFTを知ってもらう、所有体験をしてもらう、という地道なコミュニティ作りが大切なのだなと。
じゃあNFTを買ってもらう?
それは現状ではハードルが高すぎるでしょう!
ということになるのです。
難しいですね、NFTって。笑
簡単に私が考えていることを書いていくと、
・コーヒーを飲んでくれたひとや豆を購入してくれたひとに、そのコーヒーに関するデザインアートワークをNFTとしてプレゼントする。(体験の提供)
・Salvador CoffeeではコーヒーとNFTがセットの店になる(認知)
・配布したNFTを活用した限定サービスを展開していく(コミュニティ作り)
・NFTの販売をいつか始めて取引を通した社会貢献の形を提供する(目指す社会)
こんなところです。
体験の提供の部分にいま取り組んでいます。
それについては別の記事でお知らせしたいと思います。
面白い!と思ってくれたあなた、ぜひ一緒にプロジェクトを進めていきませんか?
壁にぶち当たったときに相談できる仲間がいなくて結構困っています。笑
ぜひ。笑
それではまた。
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