吉田天国

大卒という肩書きをもつニートです

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最近の記事

チラシの裏にでも書いとけよ

チラシの裏にでも書いとけよ、なんて、 裏がまっさらなチラシにはもうなかなか巡り会えないというのに。 本来チラシの裏にでも書いておくべきだった懊悩を、鳥のさえずりが聞こえないインターネットで吐き出す。 その懊悩たちは、知らない顔どうしが隣り合う肥溜めへ吸い込まれてぐちゃぐちゃになっていく。 つぶやいていない。ポストしているわけでもない。ただ吐き出している。 社会でだれとも隣り合えないぼくも、ここでは一かたまりのゴミとして、横たわっていられる。 ここでは、隣り合える。

    • 存在したであろう幸せが、存在する苦しみに勝ることなどできないんだよなあ それに比べて、夕飯の小籠包はたしかに存在していて、そしてたしかに美味しかった

      • ギターの弦が切れた

        午前3時、ギターの弦が、カーン、という音を立てて切れた。 わたしはそのとき、ネットフリックスで進撃の巨人を観ていた。 画面の中においしそうなローストビーフが鎮座していたため、いままでに食べたなかで、最高のそれはなんだったろうな、と考えていたところであった。 なんだったろうな、と考えるだけでは飽き足らなかった。家の近くに激ウマローストビーフ屋さんがないかと調べ、もはや、わたしの脳は、牛に支配されていた。 牛に支配されたわたしの脳に、カーン、という音がこだまする。 たちど

        • 日記#1

          「社会の歯車になりたくない」という言葉が、彼女から放たれた。 わたしはその頃、完全に、彼女のいうところの"歯車"になろうとしていたため、なんだかとても愉快とは言えない気分になった。 歯車ってなんだ? 「朝起きて、毎日決まった時間に満員電車に詰め込まれて、出勤して、楽しみといえばたまの飲み会で、そんな人生は過ごしたくない。」 たしかに満員電車に詰め込まれるのはわたしも嫌だ。帰宅ラッシュの時間でもないのに、人がぎゅうぎゅうになっている都内の電車には、すごく驚いた。 だけ

        チラシの裏にでも書いとけよ

          入道雲は、もくもくだ

          「もくもく」と「もこもこ」の違いとは、果たしてなんだろう。そう考える私の瞳には、どデカい入道雲たちが映っていた。 今日はおいしいハンバーガーでも食べようと外に出てみたところ、空が夏だった。 まあ8月にもなればそりゃあ雲もでかくなるってもんですかと思いつつも、ハイテンションになることをやめられない。ありがたいな夏。 入道雲がもっくもくでおおきいねえ、空がすごく青いねえ、とかなんとか言っている私に対して、友人は、衝撃のひとことを放った。 「もくもくって、なんか、違くない?

          入道雲は、もくもくだ