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大学生活最後の日

これは昨日の話。

今日は口述試験だ。
友達からの電話で起床。
スマホを見ると10:10だった。


僕が試験に指定されていた時間は14:00〜
試験まで時間があるから最後の学食でも食べに行こうかな。


11:00に待ち合わせていたけど、
忘れ物を二回取りに帰ったため遅刻。
怒られる。


そんなこともありながら学食へ。
お目当ての四季は空いていなかったので、腹が立ったが、一回くらいしか行ったことなかったから思い入れもないので、そんなことはひと時の感情だった。


昼食を取り終え、タバコを吸いに喫煙所へ。
来年からは無くなっちゃうのかな?
ま、僕には関係がないからそんなことは知ったことではない。


ただ、圧政と反乱は歴史上で何度も繰り返されていることだから、学生たちのささやかな反抗は続くんじゃないかなとだけ言っておく。


そんなことを考えていたら12:23。
自分の卒論をもう一度読み返す。


自己評価としては75点。
文献は50本近く読んだし、他学部の友達にも読んでもらい、前提の知識がない人にも伝わるような文章にする努力もした。
ただ、必要最低限って感じかな。


決められた時間の中で出来ることはやったけど、やれることはもっとあったと思う。


一旦は就職して社会人になるけれど、
いつかは大学院に進んで、もう一度同じテーマについて挑戦したいな。


12:59、タバコを吸い友達と別れて、研究室へ向かう。


研究室では僕の前に試験を受ける人達が待っていた。


20分くらい遅れているらしい。
先生らしいや(笑)。


待ち時間に同級生たちと話した。
卒論のこと、口述試験のこと、これからのこと。こんなに話したのは初めてなんじゃないかな。


大学に対してそんなに思い入れはないかもしれないけど、みんななんとなく哀愁が漂っている気がした。


14:30、僕の順番が回ってきた。
試験とは言いつつ先生とのおしゃべりって感じだった。1つ悔いがあるとすれば、もっと綺麗に卒論の要約を話せたらよかったなってことくらいかな。


大学に進学するなら卒論は書いた方がいいと思う。


自分の疑問に対して、ある程度の時間をかけてある程度の文字数で表現するということは大変な作業であるし、難しいことだ。
卒論を書かない人からしたらめんどくさいとか思うかもしれないけど、僕は楽しかった。知識が掘り下げられると同時に広がりを持っていった。そんな経験、1つのことに集中してみないと得られないんじゃないかな。


「専門性を高めることで普遍性につながる。学問をやる上での命題だよね。」


と先生は言っていた。
全くその通りだと思った。
僕はインドネシアについて卒論を書いたが、ゼミでインドネシアを取り扱ったのは僕だけだった。でも、他の人の発表を聞いていても、共通点を見つけることができたし、何か問題に対して僕なりの意見も今までよりもはっきりと発言ができるようになった。


これに気づけたことは卒論をやったことでの大きな変化だと言えるんじゃないかな。


15:00、口述試験を終えて4年生になって入り浸った図書館へ向かう。
もちろん、卒論もやったが、ただ本を読んむためにも通った場所だ。
今日は遅くまで図書館で本を読もうかなって決めていたから。


図書館に入ると案の定テスト期間であるために座る場所がない。


腹が立った。


いつも利用している人が使えないなんて。
思い入れもあっておきまりの席もあるのに。
勉強って何なのかって聞きたかった。


「テスト前だけ勉強するのは本当に勉強って言えるのか?」


「普段からちゃんと授業に出ていれば、ノートを見返して授業を振り返ることでテスト対策になるんじゃないのか?」


「大学に何しに来てるのか?」


1年生の頃の僕に言ってやりたいことばかりが思いつく。

1年生の頃の僕はもちろんテスト前だけ勉強して、単位が取れればいいやって感じだった。学ぼうって意欲は全くと言っていいほどなかった。


意識が変わったのは2年生の後期から。
さすがに単位を落とし過ぎたから、ちゃん授業に出て単位を取ろうとって思ったのがきっかけ。


ちゃんと授業に出てみると、面白いことがあふれていた。


先生によって話の上手い下手はあるかもしれないけど、内容はどれも僕が知らないことばかり。
しかも、その先生がどうしてその考え方に至ったのかっていうことが目の前で聞ける。
一定の成果が世間で認められて大学の先生になっているわけであり、そんな人たちの世界観に触れられることってなんて贅沢なことなんだろう。
ちゃんと授業に出てみて気づいたことだ。


ただ、4年生になってから図書館に行っているやつに言われたくないよね(笑)。


「ま、大学や勉強の捉え方なんて人それぞれだからいっか。」


今日はカフェで本でも読むかなとか思いながら図書館を後にする。

寒いからモノレールで帰ろうと思ったけど、せっかくだから歩いて帰ろう。
大学から歩いて帰るのも2年生の頃から始めたことだ。もちろん、モノレールで帰る日もある。


図書館と学食の間を抜け、北門へ向かった。
目の前に何度もくぐったトンネルが伸びている。
ここを抜けたら大学生活も終わり。


なんかちょっと悲しいな。


学びたいことはまだまだあるし、もっと早くにやっていれば良かったのにって思うこともたくさんある。


でも、時間は戻らないし気づくことはなんでも振り返ってみてからしかないよね。


僕の大学生活の最後の日はこんな感じだった。

トンネルを抜けて空を見上げた。


「トンネルを抜ける前と空の色の見え方が違う気がする、、、?」

「そんなことないか(笑)。」


春からは社会人。

昨日友達から言われた。


「社会に出てからの方が人は変わると思うよ。」


大学では横の広がりが増えたけど、
これからは縦の広がりも増えていく。
色々な価値観に触れていくことで、僕も変わっていっちゃうのかな、、、。


どこかで考え方も変わって今思ってることなんて消えてっちゃうかもしれないけど、


「いつか大学院に行き、学問の中心へ戻ってこよう。」


そう決心して高幡へ帰る道の途中、
こんなことを書いてみました。

読んでいただきありがとうございます。 僕の世界を広げるものに使わせていただきます。