ホワイトマンさん

ホワイトマンさんの血は白いのでよく牛乳に間違われてしまう。スーパーで出血していると牛乳を買う人に持ってかれてしまう。
「私はホワイトマンです。」
 ホワイトマンさんはいつもそう呟いているが、それでも出血していると牛乳を買う人に持ってかれてしまう。そのためスーパーの牛乳売り場は出禁になってしまった。
「私は可哀想なホワイトマン。可哀想なホワイトマン。」
 ホワイトマンさんはそう言って涙を流しましたが、涙もホワイトなのです。そのため子牛が集まってきてホワイトマンさんの目を舐め始めました。
「目じゃなくてほっぺたに伝わった涙を舐めてください。」
 ホワイトマンさんはお願いしました。ホワイトマンさんは気軽に泣くこともできなくなってしまったのです。

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