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【616球目】リーマンショックの日

今から15年前の2008年9月15日、アメリカのリーマンブラザーズが破綻しました。三陽工業にとって大きな分岐点となったこの出来事。今日はそれに関連するお話です。



リーマンショックとは

リーマンショックとは、
2008年に米国の投資銀行大手リーマン・ブラザーズが負債総額6000億ドル超となる史上最大級の規模で倒産したことを契機として発生した世界的な金融・経済危機のこと。

2001年以降、米国政府が低所得者を対象とした高金利住宅ローン「サブプライムローン」の融資基準を緩和し、サブプライムローンを組み入れた証券化商品が多数発行され、投資家の購入も加熱化する証券バブルが発生していたが、地価の下落とともに2007年以降、借り手側のサブプライムローンの返済率が滞り始めると金融機関などが次々に損失を計上するサブプライムローン問題が表面化。

米国の金融機関のなかでもサブプライムローン関連のCDS(CreditDefaultSwapクレジット・デフォルト・スワップ)の多額の損失を計上したリーマン・ブラザーズが米連邦破産法第11条の適用を申請し、2008年9月15日に倒産。さらに多くのCDSを扱い同じく経営危機にあった米保険会社大手AIGに対する連鎖倒産への懸念や、金融機関救済を巡る政府対応の混乱も市場の不信感をあおり、世界的な信用収縮と株価暴落へと広がっていった

野村證券 証券用語解説集

証券用語解説集に掲載されるほど、証券業界にとっても大きな出来事だったのですね。当時のことを振り返ってみます。

2008年の年末

当時、三陽工業は2008年10月1日から始まる予定の構内請負職場で大忙しでした。リーマンブラザーズ破綻直後はその影響は限定的と言われていましたので、10月はさほど大きな影響はありませんでした。ただ、時が経つにつれてその影響が大きく表れて来ましたし製造業は直撃と言って良いくらいのダメージを受けました。

そして、当時、派遣切りという動きが出てきます。派遣切りとは、元々決められていた契約の期間終了を待たずにかつ、補償もない状態でその契約を前倒しにて終了することです。今の世の中であれば考えられないことですが、当時はそれを平気でやる企業があったのですね。

それに伴って派遣会社も契約期間を待たずして雇用契約を打ち切ります。
これもまた大きな問題です。そんなあり得ないことがその当時は起きていました。メディアにも派遣切りという言葉が出ていましたし、東京の日比谷公園には派遣切りされて住居を失った人が集まり派遣村という言葉も生まれました。


4割の売上減

リーマンショックの翌年、2009年3月から2010年2月の三陽工業の第30期の売上高は7億1800万円です。前年比で40%の減少でした。

その時は、会社が潰れるかもと思いました。本気で思いました。大手企業が絶対ではないのだとも思い知りました。自身の弱さを痛感しました。自社の弱さを痛感しました。このままではダメだと考えました。なので、一歩踏み出してみました。


勇気

一歩を踏み出したことがない人間がその一歩を踏み出す時、必要なことは勇気です。もし、一歩踏み出して失敗したらどうしよう、損失を出したらどうしよう、今よりも状況が悪化したらどうしよう、そんなことを考えます。

それを振り払う勇気が必要でした。あの時、なぜ勇気が出せたのか。よく考えてみました。もっと強くなって社員を守れる力を持ちたい、そんなことも考えていましたが、もっともっとその時に強く考えていたこと、感じていたことは、

このままだとカッコ悪い

です。
誰が見ている訳でもなく、誰に言われた訳でもなく、自分自身でそう強く感じました。そう強く感じた結果、勇気を持てたと思っています。

リーマンショックで会社が小さくなりました。それは外部環境の大きな変化だから仕方ありませんよね。私の力ではどうにもなりませんから。口が裂けてもそんなことは言いたくありませんし、考えてもいません。全てが自己責任である。そう考えています。15年前の自分にもし出会えたとするならば、どんな言葉をかけるでしょうか。進んでいる道は間違っていない。上手く行くこともそうでないことも積み重ねながら試行錯誤して前へ進んでいる状況の15年前の自分自身にかける言葉は見当たりません。もし15年前の自分に出会えたならきっと遠くから見守ります

リーマンショック後の10年間くらいはリーマンショックの話をよくしていました。生産推進グループの入社時研修や経営計画発表会でもこの話をよくしていました。最近はあまりしていませんね。ですので、9月15日の今日、改めてここに書いてみました。昨年も書いたのかなと遡ってみたら野球の話題を書いていましたね(笑)

本日もありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。

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