yacchi

コピーライター 。さまざまなnote企画に参加しながら、自由気ままにエッセイのようなも…

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コピーライター 。さまざまなnote企画に参加しながら、自由気ままにエッセイのようなものも書く予定です。

記事一覧

わたしたちの灯りは、揺らいでいる。

人生とは、一寸先で何が起こるかわからないもの。ゆえに楽しく、哀しく、面白い。それは、最近気に入って通いはじめた喫茶店での出来事。常連として認知されはじめたお店で…

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3日前

【勝手に企画リニューアル】1、2日目

暇すぎるので、過去の販/促会議を振り返りながらアイデアを考えてみることに。 <本日の事例> 第13回販/促会議賞(CL:極/潤、課題:男性がスキンケアしたくなるidea) …

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2か月前
1

つづきのない恋を終わらせよう。

もう会わないことも、会うことも約束せず私たちは、終電で帰った。話しても話しても相手の心がわからなかったのは正直、初めてだったと思う。彼の頭の中は、いつも仕事でい…

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5か月前
2

つづきのない恋の《つづき》を書いてみた。

「続き、書かないの?」。ふと彼が言った。二週間ぶりの再会を果たした仄暗い部屋の中で。「書けないでしょ、もうすてきな物語じゃなくなっちゃったもん」と宙を見上げなが…

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6か月前
2

つづきのない恋に、寄り道してみた。

つぎが楽しみになるデートがあるように、この世界には続きがないとわかっているのに進みたくなる恋がある。 話は遡ること2ヶ月ほど前。すぐそこに、日差しが煩すぎる夏が…

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6か月前
3

世界の特別になれなくていい。誰かの特別になりたかった。

「その仕事が誰かを笑顔にしているのなら、いい仕事だよ」 スマホ越しのYouTube、某インフルエンサーが胸を張って語りかけてきた。視聴者の相談に乗る企画だった。 はて…

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2年前
13

33で、初めてフラれた。

「仕事が結婚相手で、僕は愛人みたいだ。」そう言われた日、私はフラれた。33歳で初めて好きな人と付き合って、あっという間に彼は私の前からいなくなった。 フラれてから…

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3年前
4
わたしたちの灯りは、揺らいでいる。

わたしたちの灯りは、揺らいでいる。

人生とは、一寸先で何が起こるかわからないもの。ゆえに楽しく、哀しく、面白い。それは、最近気に入って通いはじめた喫茶店での出来事。常連として認知されはじめたお店で私は、思いがけない時間に出くわした。

20代半ばだろうか。ここには、カウンターに座ると穏やかかつ柔らかな口調でいつも気さくに話しかけてくれる、すてきな店員さんがいる。毎度、最低限の会話で心地よさを贈る彼がその日は珍しく饒舌で、私が座るや否

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【勝手に企画リニューアル】1、2日目

【勝手に企画リニューアル】1、2日目

暇すぎるので、過去の販/促会議を振り返りながらアイデアを考えてみることに。

<本日の事例>
第13回販/促会議賞(CL:極/潤、課題:男性がスキンケアしたくなるidea)

・元のidea:極/潤おしぼり(銭湯サウナで極/潤をおしぼりにして配布)
→なぜグランプリじゃなかったのか?銭湯サウナという限られた場所でのアプローチがメインのため、波及効果が見込まれなかったからか?と推測。

・RW id

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つづきのない恋を終わらせよう。

つづきのない恋を終わらせよう。

もう会わないことも、会うことも約束せず私たちは、終電で帰った。話しても話しても相手の心がわからなかったのは正直、初めてだったと思う。彼の頭の中は、いつも仕事でいっぱいだった。

「一緒にいて面白いし、デートもしたい。長い時間一緒にいられるとうれしい。けど、付き合えない」。なぜなら、仕事が忙しいから。なぜなら、あなたの恋愛には理想があるから。なぜなら、1-2年は結婚を考えられないから。そういう言い訳

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つづきのない恋の《つづき》を書いてみた。

つづきのない恋の《つづき》を書いてみた。

「続き、書かないの?」。ふと彼が言った。二週間ぶりの再会を果たした仄暗い部屋の中で。「書けないでしょ、もうすてきな物語じゃなくなっちゃったもん」と宙を見上げながらわたしは、朧げに答えた。

「つづきのない恋に、寄り道してみた。」を書いてから数日が経とうとしていた頃、わたしたちは新宿西口のルノワールで向かい合っていた。

これまでどんな人と付き合ってきたのか、なぜ別れたのか。久しぶりの互いの距離感に

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つづきのない恋に、寄り道してみた。

つづきのない恋に、寄り道してみた。

つぎが楽しみになるデートがあるように、この世界には続きがないとわかっているのに進みたくなる恋がある。

話は遡ること2ヶ月ほど前。すぐそこに、日差しが煩すぎる夏が来ていた。彼にとっては、人生の一コマにもならないかもしれない。でもわたしにとっては、紛れもなく特別な一コマになった。

ひとりで企業経営している彼と、土日関係なく働く会社員のわたし。お互いに忙しいわたしたちのやりとりは、大体いつも深夜0時

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世界の特別になれなくていい。誰かの特別になりたかった。

世界の特別になれなくていい。誰かの特別になりたかった。

「その仕事が誰かを笑顔にしているのなら、いい仕事だよ」

スマホ越しのYouTube、某インフルエンサーが胸を張って語りかけてきた。視聴者の相談に乗る企画だった。

はて、わたしの仕事は誰かを笑顔にしているんだろうか。

忙殺されゆく日常に身を委ねて、何ひとつ形になっていかない企画。もう涙も渇いてしまった私の代わりに、誰かに泣いてほしい気分だった。何かを変えたいのに、変わりたいのに、変えなきゃいけ

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33で、初めてフラれた。

33で、初めてフラれた。

「仕事が結婚相手で、僕は愛人みたいだ。」そう言われた日、私はフラれた。33歳で初めて好きな人と付き合って、あっという間に彼は私の前からいなくなった。

フラれてから一週間、時間単位で変わる自分の天気模様に絶望したり、無理やり希望を見出したりしながら、荒れ狂う海で必死に船を漕いでいた。でも、前に進めない。何も頭に入ってこない。なにせ初めてまともにフラれたのだから。どうしたらいいか全然わからなかった。

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