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春の野を食む、食卓は草、草、草。

春分をとっくにすぎ、4月2日というのに、私の住む標高500m以上の町の朝は、まだうっすらと白く霜が降りるような気候です。
でも、ようやく桜は少し蕾をひらきはじめ、野山にも新芽の緑が鮮やかに湧き立つ様になりました。

春といえば、田舎では山菜シーズンの到来!
まだまだ寒いのでワラビやコンテツといった本格的山菜にはもう少し時間が必要ですが、まず春いちばんに食べたくなるのは、ひとけのない・犬も散歩しないような山で採取する「フツーのやわらかな草」。

↓まずはヨモギ。春先のヨモギは本当に柔らかくておいしい…大好きです。

ヨモギの天ぷら

↓そしてセリ。山の水辺にたくさん生えています。

セリの天ぷら

↓あとはハコベ。プツプツの実がまだ花を咲かせていないくらいの状態がベスト。インコもハコベは大好きですよね。

ハコベの天ぷら。セリと見分けがつかない…

寒冷地の極寒で冬を過ごし、春に苦みのある野草などを少しずつ食べていくと、身体からアクが出ていくような?調子がよくなっていくような感覚があります。そして野の食べられる食材を知っていることも、これからの世ではライフハックにつながると考えています。
でも単純に、おいしいから食べているだけですが(笑)

レストラン併設の地元の道の駅なんかでは、この時期「野草天ぷらセット」と銘打って観光客が行列するくらいですが、単なる草セット(失礼…)が1300円!くらいで提供されるのです。道の駅の裏庭で採ってきたような元手「ゼロ資産」に行列まで作る都市部の人たちにとっての味覚とご馳走って何なんだろう、、です、、田舎の錬金術ここにあり…ですね(草だけに草)

秋に採りすぎた栗の実がまだ冷凍したまま残っていたので、練り込んでドーナツも。揚げ物オンパレード笑

栗のドーナツ

春になるとこうして野草を「これでもか!」と天ぷらにすることが恒例になっているのですが、揚げ進めるほどに我ながらその量に圧倒され…今日もセリの半分はお浸し用に残しました。

セリとアサツキ

この時期のアサツキも柔らかくて、おすまし(澄まし汁)に刻んでパッと浮かべるだけでも目に鮮やか・爽やかでおいしい。スーパーに行くより畑や野に出かけたほうが食べるものが多い春です。

田舎の人って普段からこういった名もなき「季節と食」の暮らしを当たり前に過ごしているわけですが、都市部に住む方も意外と身の回りに食べられる野草、あるかもしれないですよね。
サバイバル時代、食材高騰・さらなるインフレ加速・有事に備え、多くの人が食材を買えなくなった状況下でも「食べられる草のありか」を知っておくと生き延びれるかも…と、野を食むことの有益さをおすすめさせていただきました(笑)

でもあながち冗談でもなく、経済の異変や兆候・自然現象・社会の先読みをする方たちは一様に、現実は明るい方向性ではないこと、危機がすぐそこまでせまっていることを発信されている方が多いですね。昔からある生活の知恵を取り戻し、生きる術のひとつとしていきたいものです。

※毒草もあるので採取は注意してください〜。