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出会いと別れ

「出会いと別れを、そんなに重く捉えなくていいよ」

難しいことを言う人だなあ、と思いました。

「別れ」って、分かりますね。

「これはもう終わりなんだな」って、本能的に。

その「別れ」を「重く捉えなくていい」。

思い出があればあるほど、信頼があればあるほど、別れは辛く、苦しく、悲しくなります。

「これでもうお別れなの?」

その度、私はもがきました、あがきました。

でも、だめだった。

繋ぎ止められたご縁もありますが、そうじゃないご縁の方が多かった。

だから「これは別れだな」と感じたら、基本的にはあがくのをやめることにしました。

別れを覚悟したけれど今でも繋がっているご縁は、ひとつだけ。

揉めて、言葉での殴り合いのようになりましたが、その人は今、一番仲の良い友達です。

言いたいことは直球で言える間柄。

何度もケンカをしたから、悪いところは悪いとお互いに言える関係になりました。

でもその人の場合は唯一、「ご縁を繋ぎ止められるかも」という希望を見いだせた人だった。

大事にしたい縁を、ちゃんと大事にする。

難しい。

だから「別れ」が来てしまう。

「別れ」が訪れた時、私にできることは、その「別れ」から学ぶことだけなのでしょう。

本当は別れたくないけれど、受け止めなくてはいけません。

さよならと、ありがとうと、ごめんなさい。

私はまだ人としてあなたのことを好きで居るよ、と、胸のうちに秘めながら。


sarari


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