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犬を飼いたすぎて、夢を見た。


犬を飼いたい。


先日、メガドンキに行った。
入り口の横にペットショップがあった。
ほとんどお客さんのいないペットショップ。

明らかにサビれている。
客なんか誰もいないのではないかというようなペットショップ。
P2のような安心感はない。
心許ない不安感。

「ちょっと覗いてみようよ」
私は夫に声をかけた。

買う気も飼う気もない。
冷やかしだ。

客のいない、ただただスペースの広いペットショップはがらんとしていて、かと言って、入ってくるなという雰囲気でもなく、寂しそうに陳列された商品とところどころ空き室のあるショーケースがそこにはあった。

私たちは、そのままショーケースへと足を運ぶ。

ショーケースの中は、犬や猫が入っていいたりいなかったり。
その中で、茶色のトイプードルがショーケース二つ分をうろちょろしてた。

私たちが顔を見せると、茶色のトイプーは尻尾を振って私たちに寄ってきて、私たちが動くたびに追いかけてくる。

え!!
かわちい!!

ショーケースのガラスに肉球を押し付けて、私たちに尻尾を振る。

えええええ!!!
きゃわいい!!!!!

ああ、可愛い。
飼いたい。
お迎えしたい。

けれど、急には買えない。

だって、私たちは冷やかしの客。
ごめんよ、茶色のトイプー。

誰か、素敵な人にお迎えしてもらって。

そして、数日後。
私は夢を見た。

私の腕の中には、茶色のトイプー。
名前はももちゃん。

ももちゃんが可愛すぎて、なぜか私はももちゃんをブライダルエステに連れて行った。
ああ、ももちゃん、かわいい。

すると、急にブライダルエステに強盗が乱入。
私はかわいいももちゃんを守らないといけない!!

ええい!!攻撃だ!!


必殺!!トランプ!!


え?
トランプ?


夢の中の私は、自分が投げるトランプに疑問を持ちつつ、トランプを投げ続ける。
このトランプ、かなり攻撃性が高い。

プラスチック製のトランプだ。

私はトランプを投げる。
それはもう、キャッツアイのように投げる。

気分はキャッツアイだが、トランプは強盗の顔の前あたりでひょろひょろと落ちる。

ええい!!
私がももちゃんを守るんだ!!

ひゅーーーーーーー


トランプは強盗の眼球に見事命中。
私は、無事、強盗を撃退したのでした。


おしまい




犬は飼わない。


こんな夢を見てしまうほどに犬はかわいいけれど、犬は飼わない。

飼いたいけれど、今の私にはハードルが高かった。
環境を整備し、日々のお世話をし、そこにお金をかける。

慌ただしい日々に癒しを求めたい気持ち。
これまで愛でていた息子たちが、大きくなって寂しくなっていく気持ち。

そこを埋めたいと思ったけれど、
今の私にその余裕はない。

これから息子たちにかかるお金は、さらに増えていくだろう。
まだまだ働き盛りの私が、いつまで暇な職場にいるかなんて予想もつかない。
いつまでも暇な場所で仕事をしていたい希望はあるけれど。

そんなことを考え始めたら、ああ、飼うのは今じゃないな、と思った。


運命の出会いがあれば、頭で考えるより先に行動してるような気もするけどね。


夫も犬派で、私も夫も実家では犬を飼っていました。

夫に犬を飼いたいと言ったところ「散歩をお前がするならいいんじゃない?」とのこと。「風呂ぐらいは俺が入れてもいいけど」とおっしゃってました。

元々散歩が大好きな私は、散歩はするつもりだったので、お互いめんどくさいところを補完し合うことはできそうです。
でも夫の反応からは乗り気ではなさそうな雰囲気が漂っていました。

しかし、先日買い物をしていてペットのコーナーを横切った時に、夫が小型犬用の洋服を見て「飼うなら小型犬やろうけん、こういうの着せんとね」と一言。

え? もしかしてもう飼う気になってる?

いや、飼わない。むり。




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