絶妙に不快な足の裏の事情
朝は時間との戦いである。
その戦に負けること、それはすなわち遅刻を意味する。
遅刻をすること、それが何を意味するかは私にはわからない。
何せ24年間、私は朝との戦いに負けたことがない。
仕事を始めてからというもの遅刻をしたことがないのだ。それが仕事限定の話にはなることは、ここだけの秘密だ。仕事が絡まなければ、大抵の場合、遅刻をする人間であるということは絶対に伏せておきたい。私の股間、いや沽券、はたまた尊厳に関わる内容なのだから。
その日の朝も、私は戦っていた。
背後から