コロナ自粛で子どもにイライラしてしまう!怒りの抑え方~初級編
イライラ・怒りが出るしくみを知ってるかい?
何日も家の中で子どもと一緒にいるとストレスが溜まると思います。普段なら気にならないような些細なことでカッとなったり、怒鳴ってしまったり手が出てしまったり。。。そんなことしても解決するどころか自己嫌悪になるばかり。これではマズイと分かっているのに、雪だるま式に悪化していく状況にもうどうしたらいいのか途方に暮れている方もいると思います。
かつての私がそうでした。あの頃の精神状態はほんとうに地獄でした^^;
実は、これらの反応=「怒り」にしくみがあるというのを知っていますか?私はこのしくみを知ってからイライラが確実に減りました。今ではほとんど子供に対してイライラしません。我が家の子供も小・中学校お休みで毎日一緒にいますがのんびり生活しています。
最近、コロナ自粛の副作用でこういった悩みをニュースでちらほら聞くようになりました。過去の自分に重なるような気持ちになり、かつ、今の私は克服改善できた方法を知っているのでちょっとまとめてみようと思います^^
よく聞く「怒りを抑える方法」の問題点
専門家が怒りの抑え方をコメントしているのを見聞きしたことがあると思います。例えば、
・とりあえずその場から離れる
・深呼吸する
・心の中で10数える
・8褒めて2叱る
・根気よく待つ ・・・etc
これはこれで効果的な方法なのですが、「それができれば苦労してないんだよ(号泣)」という人には高度過ぎて使えないという^^;
たぶん、これで改善できる人だったらそこまで悩みになってないと思う。そういう人はこの方法でちゃんと改善できます。コツコツやっていこう。
でも雪だるま式に悪化してる人って、もうコンマ何秒で爆発しちゃってると思うのですがいかがでしょう?私がそうだったんですけど、もう一瞬たりとも間を置けないですから。脊髄反射みたいになってる。
でも大丈夫。
怒りのメカニズムがわかってくれば、少しずつですが上記の技もできるようになるんですよ!
怒りが湧く最大の原因3つ
怒りが湧くパターンっていろいろあるけど、どれもこれも突き詰めれば大きく3つにわけられるかなと思います。
①子供に対するハードルが高すぎて自爆している
②自分の中の不安や恐れを刺激されると怒りが湧く
③子供をコントロールしようとするから
この3つのしくみを知らないまま、上記の「深呼吸する・・・」とかをやってるから根本解決しないのです。その場を離れたって怒りが湧いたのは事実。その時は収まってもまた繰り返す。「なんで怒りが湧くのか?」「何に怒りを感じてるのか?」の原因の方を知るのがまず第一歩め。
深呼吸したら自動で怒りがなくなるとか魔法じゃん(怒)←って過去の自分は途方に暮れていたw
一つずつ解説していきます^^
①子供に対するハードルが高すぎて自爆している
ハードルが高いってどういうことかというと、言い換えれば「理想が高すぎ」ってこと。できるであろうと「期待しすぎ」とも言える。知らず知らずのうちに難易度を上げているのは親の方なんですね。
なんでそうなっちゃうかというと見積りが甘すぎるんですよ。我が子に対するこれくらいできるでしょ!というその見積り、世間一般の常識とかどこかほかの誰かと一緒くたに計算してませんか?
もう小学生なんだからこれくらいは・・・
もう中学生なんだから・・・
もう高校生なんだからさすがに・・・
あれだけ言ってきたのになんでできないの・・・
おにいちゃんなんだから・・・
おんなのこなんだから・・・
同級生のあの子はできるのに・・・
というのは全て親の言い分であり理想です。子ども本人の能力レベル、精神年齢、得意不得意などの個性を計算に入れていません。つまり、できないことを求めているので達成できない可能性がかなり高い。そんな難題を押し付けて自爆しているのが、怒りの原因その①なんです。
繰り返し言い続けてるのになかなかスムーズにいかない、いつも叱ってしまう、、、という事に対しては立ち止まって自分が設定しているハードルを見直してみてください。ちょっと理想の入った背伸びすればなんとか、、みたいな高めの設定になっているかも。
実は子どもに設定するハードルは、余裕で楽々クリアできるレベルがいいんです。・・・・そんなんじゃ成長しなさそうで不安になりますか?
しかし考えてみてください。
背伸びしてなんとか頑張って達成して、またうんと背伸びして頑張って達成して、時には甘えたいのを律して我慢して・・・これを延々繰り返して成長できる子がいたらたぶんその子は神童です(笑)大人だってなかなか難しいのに、子供の精神力でやれるわけないw
ちなみにうちの長男がぜんぜん神童じゃない件に気付いたのは小5くらいの時です。ずいぶん長いあいだ神童レベルの修業をさせてしまった。。
普通、子どもの自己肯定感は「できた!」という感覚から構築されますから、うんと背伸びして頑張ってできなかったときには内心傷つきます。自分にがっかりしたりします。目には見えませんが、これが後々結構こたえるんです。再び目の前にちょっと高めのハードルがきたときには以前できなかったこと傷ついたことを無意識で感じるので「ヤダなぁ~」という後ろ向きな態度になります。後ろ向きな態度なので失敗する確率は高くなる。できない経験が増えていくとそのうち「またできなかったらツライ。もう傷つきたくないからやらない」と、そのハードルに向かうことさえやめてしまいます。これがだんだんやらなくなる理由。
成長は親がさせるものではなく本人でするもの。超絶ラクなハードルから与えておいて、自己肯定感を1ポイントずつ貯めるつもりで十分です。ある程度の自己肯定感ポイントさえ貯まってくれば、あとは調子に乗って「ぼく、もっとできるかも!」「私、これじゃあ簡単すぎるのよね」と自分でハードルの高さを上げていくようになります。
どんなジャンルのハードルを上げていくか、またその上達スピードはその子の個性によってまちまちです。なので、自分で設定させるからこそ一人一人の個性を重視したハードル設定ができるのです。
②自分の中の不安や恐れを刺激されると怒りが湧く
さっきの①でハードル設定が他人軸になっているのがダメというようなことを書きました。
ではなぜ目の前の我が子にハードルを合わせず、世間や常識、他人と比べて設定してしまうのでしょう?
それは、
自分が不安だからです。
自分が恥ずかしい思いをしたくないからです。
自分が恐れているからです。
自分が悲しい気持ちになりたくないからです。
例えば私の経験ですが、
宿題をやらない姿をみているとイライラする。なぜイライラするのか自分の心の中をよくよく見てみると、
このままでは成績が下がるかもしれない
↓
下がったら進学に影響するかもしれない
↓
ろくな就職先がなかったらどうしよう
というような未来の不安を無意識で勝手に描いていました。
目の前の「宿題をやらない」という光景にソワソワ、イライラと落ち着かない感覚が湧いてくるんです。そんな感覚は感じたくないから、叱る・怒鳴るなどしてムリヤリ目の前の光景を変えようとしていたんですね~。
しかし、「宿題をやらない=就職先がない」というのは確定ではありません。むしろ昨今では「大卒=良い就職ができる」という確証すらない時代です。みんなが羨むような会社に就職しても、心身ともに疲弊してうつになってしまったということもよく話題になりますよね。大卒からとりあえず就職したが合わずに辞め、その先はバイトや契約社員を転々としているなんてこともよく聞きます。
つまり、宿題をコツコツやらせることが必ず幸せにつながるなんてことは別に決まってないんです。なのに勝手に暗い妄想をして「とりあえずやらせてれば安心だから」という身勝手な理由で怒鳴る・叱るのは、ただの八つ当たり。
これでは怒鳴られ叱られやらされてる子供は、ムダに自己肯定感を削られているだけ。心理学・脳科学を学んで分かったことですが、人生を幸せにするかどうかにはこの自己肯定感が絶対必要不可欠なのに、私はムダに削る作業をしていたんだなぁと猛省しました^^;
他にも例えば、
「そんなことをしたら嫌われるからダメ」というハードルをわが子に押し付けてることもあると思います。
嫌われるかもしれないという恐れを勝手に確定している。それはなぜか?自分が過去にそんなことがあった、とか、見聞きした、とか、大概そんなもんだからなどというこれまた子供本人には関係ない自分の経験を押し付けているに過ぎません。
私は昔、ついズケズケと言いすぎて嫌われるといったことがありました。長男も私に似てズケズケとバッサリいくタイプなので、「そんな言い方して嫌われない?」とハラハラソワソワ落ち着かない気分になります。しかし、心配とは逆で、そんなキャラが案外受けるらしくたくさんの友達に囲まれて何の問題もなく今に至る^^;
結局、私の過去は私の経験にしかすぎず、彼の人生には全く関係ないんだなぁとしみじみ思います。なのに頭ごなしに「嫌われるからやめなさい」と叱り続けていたら、彼の持って生まれた個性(魅力)はきっと死んでしまったでしょう。
このように、自分の勝手な妄想だったり過去のトラウマだったりがソワソワザワザワと刺激されたとき、それをかき消すために目の前の我が子に怒りという形で発散しているパターンが圧倒的に多いと思います。これが怒りの原因②八つ当たりです。
過去ひどかった例は、
「いつもはこんな些細なことで怒鳴ったりしないのに、、、」と、よくよく心の中を探したら「さっき通帳残高が下がってくのを見て落ち込んだからだ!」という、それほんとガチで八つ当たり!ということもありました(笑)
ということで、このしくみを知っていると「なんで怒りが湧いたのか?」とあとで冷静になったときに考え直せます。掘り下げて掘り下げて、行き着いた原因は子供まったく関係ないことが多いw
慣れないうちはとにかく瞬発的に怒りが出て叱ったり怒鳴ったりしてしまうと思いますがそれでもいいです。しょうがない。
でも冷静になったときに原因を自分の中から探す、ということを繰り返しているとさすがに慣れてきて怒りが湧いた瞬間に「ちょっと待てよ?コレこの前のパターンに似てる」と、ストップできるようになるんです!
ここで前述の「いったん離れる」「深呼吸する」ができるようになる。←けっこう長い道のり(T0T)だから難しかったのです。
③子供をコントロールしようとするから
そもそも、ハードルを押し付けるのも、怒鳴って言うこと聞かそうとするのも「子供をコントロールできる」と勘違いしているからなんです。
基本原則「他人はコントロールできない」という絶対的事実があるのです実は。血を分けた我が子ですら別ボディの別人格という意味で他人です。
原則に反した土台無理なことをやろうとしても上手くいくわけないwわざわざできないことをして「上手くいかない!おかしい!」って言ってるんです。
仮にその時点ではコントロールできたように見えても、歪みや捻じれ・ひずみが蓄積されてどこかの時点で表面化してきます。(前の記事で書いた反抗期とかいい例。)
今、コロナ自粛で子どもとの関係で悩んでる人は、これまでに蓄積されたひずみがこのタイミングで表面化してきただけかもしれません。
怒りが湧くしくみまとめ
①子供に対するハードルが高すぎて自爆している
→・めっちゃ下げよう
・親が勝手に設定して押し付けるのはやめよう
②自分の中の不安や恐れを刺激されると怒りが湧く
→・怒りは八つ当たりがほとんどだと知ろう
・怒ったあとは自分の中の何に反応したのか探そう
③子供をコントロールしようとするから
→・コントロールは不可能だと知ろう
・子供の人生は子供にしか操縦できない
細かく見ていくとまだまだありますが、長くなるのでこんな感じで3つにまとめました。
特に重要なのは②かな。
この「自分の中を探す作業」を繰り返してると本当にくだらない妄想だとか、自分の過去のことだとかでアタマの中がいっぱいだったことに気付きます。気付けると、子供に結び付けるのをひとつひとつ辞めていけるので子供にツラく当たらなくてすむようになっていきますよ!
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