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ほとんど病気

嘘は工夫、偽装、記憶を必要とする
とてもしんどいことだ。

だから正直者を自負するサティは
一見いいやつに見えるかもしれないが
それは道徳的だとか
そんな崇高なことではなく
ただの頑張らない人間
ただの面倒臭がりのお気楽者
まるで世間様の丘の上で
両手を広げ
デンと大の字に寝っ転がる
開き直りの甚だしい
思慮も配慮も欠如した
図太い人間なのだ。

そんなサティも立場上
嘘をつかなくてはならない時がある。
本当の事を言うと
身の危険が伴ったり
利益損失甚だしい時だ。

だが、物心ついた時から
明け透けにものを言っても
それをよしとする周りの人々に恵まれ
本音と建前を可能な限り
使い分けないでも良い境遇にいたので
そんな時はたまらなく苦しく
早く正直に吐きたくなる。
一種の憐れな病気なのだろう。


『嘘も方便』
『優しい嘘』
これにサティは心底憧れる。
それをスマートに
臨機応変に
判断し行動できる人間が
真の大人だと思うからだ。

正直に本当の事を言い
人を傷つけるサティ。
相手の気持ちになり代われない
鈍感なサティ。

黙ることはギリなんとか出来るのだが
問いただされると
本音を口にする病気。
自分に甘いだけの
甘ちゃん病。


サティは物心ついた時から
『本当の事が知りたい』
ずっとそう思って生きてきた。
ショックな事でも
受け入れ難い事でも
本当の事を聞いて嫌だったことはない。
本当の事をど真ん中に置いて
色々考える。
本当の事はどうして本当の事なのか
ひたすら考える。
そうやってサティは生きてきた。

抗いたくなる真実は
結局許し認めなければならない。
受け入れ難い真実を
受け入れなければ前に進めない。
真実を知ってサティは変わってきた。
これでも
自分を柔軟にしてきたんだ。


それがサティの言い訳。
自分の考えを押し付けて
ごめんなさい。
今までずっとそうやって生きてきたように
多分死ぬまでこのままだ。

大人になれない
子供のサティ

自分のエゴを撒き散らす
迷惑な病気。




* * * * * * * * * * * * *

最後まで読んでくれてありがとう(*^^*)♪

またサティに会いに来てねー(^з^)~.:*:・'°☆



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