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僕がヴィーガンになってしまうかもしれない

ある本を買いました。
「なぜヴィーガンか?」という本。

普段本は買わないし、読みません。でも、すごく気になったその本を手にとり購入しました。

この本は、ある哲学者が現代の畜産場に対しての怒り本になっていて、哲学的に考え、哲学的に説得してくれる本になっています。

ヴィーガンの僕のイメージは、
「健康的だから」「宗教上の理由から」「身体に合わないから」といったものしか聞いたことがなく、特に共感も湧かなかったのと「自分はお肉も好きだからなぁ」と何食わぬ顔でお肉を食べていました。

この本の1番教えてくれることは、「人間と動物の違いなんてほぼほぼ無いんじゃないか」というところ。ほぼ同種の生き物がゴミのように育てられ、遺伝子をいじられ、大量に殺されている現状がおかしすぎる。と主張しています。
著者は、サスティナブルに養殖されている牡蠣や貝、のびのびと育った鶏の卵などは食べるそう。なので完全なヴィーガンというわけではないのです。
食べるものと食べないものを分断するものはただ一つ、「苦痛を伴っているか」でした。

人間と同じように痛いや熱いという感覚のある動物に対して、その感覚があることをわかっているにもかかわらず、自分の欲求(食欲だけでなくお金も)のために動物を痛め続けるのは人道的にどうかしている。というのです。
山奥で生きて行くために1匹の動物を殺し、命をいただくのとはわけが違います。

掃除もされないようなアンモニア臭が漂っている工場、A4用紙の大きさの檻に3羽の鶏、通常よりも3倍のスピードで太らされ、骨格の成長がついていかず骨折する。
そんな酷いことをしてまで食べるものなのか?と。そんな動物達に食べさせる餌だけで、現代の人間の貧困問題が解決できるんじゃないかと。
ある工場で育てられる子牛は育ってくると横も向けない縦型の檻で1ヶ月ほど飼われるそうです。

このエピソードは、少し前の話のようですが、そんな数年で劇的に生産方法が変わるとは思えません。
これを読んでたしかに疑問に思うなということが、業務用のスーパーなどでの値段に明らかに反映されています。
国産の冷凍の鶏肉が2kg¥1980なのに、遠くの国で作って空輸までしているブラジル産の冷凍の鶏肉がなんで2kg¥980で買えるんでしょうか?

不思議でなりませんでした。
そんな残酷な育て方を思いつきもしなかったから。
この本では、リアルな実態を淡々と書き綴ってくれています。読んでいて顔をしかめてしまうほど。

国産だから良いというわけでもありません。
この本では、他にもたくさん食べ物があるにも関わらず動物を育てては殺すというのは、「人間は動物を下に見ているということを象徴している」といっています。
でも道で跳ねられた猫はかわいそうと言う。野鳥を拾って飼おうと言う。でも食用肉は食べる。

人間ってなんて勝手なの〜!?

少しずつ人間が嫌いになってしまいそうでした。

この知識を頭に入れてしまった以上、僕はもう見て見ぬふりができません。潔癖で完全主義だから。
というかこの本がすごくて、
自問自答を繰り返していろんな意見を潰していくんですよね。
「開き直って動物を下に見ているんだという意見もあるだろう」「生きるための栄養素として必要なんだと言うだろう」と、いろいろなことを想定して、その意見に対して長々と論破していきます。

確かに生産者の顔が見えない、どんな製造方法かもわからない食べ物を現代は食べすぎです。淡々と動物を殺して生態系を崩す文化に何を期待して信頼しているんだろうなぁと気付かされました。

すき焼きは美味しいと思う。
でも、牛を自分で殺して食べようとは思わない。
そういうことなのかなと思います。殺す役割をお金を払ってお任せしてしまってる。
そこまでして食べたいものではないなら、別に食べなくて良いです。

自分の気持ちが「1番幸せ」と思える毎日を送りたいからこそ、知ってしまった事実を放っておけません。
「わからないものは食べない!」という、
そんな精神力が自分に備わっていると信じて、これから食べるものを徹底的に見定めていこうと思います。

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