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旅から気づきや学びを得る 〜旅する高校生の体験談レポート〜

今回のイベントは、「自分の視野を広げたい!」「知らない土地に行ってみたい!」と考えて入るけれど、「どんな場所に行こう…?」「つながりがない…」など、きっかけが掴めないでいる、高校生・大学生の皆さんを対象に、ふたりの「旅する高校生」をゲストに迎え、リアルな体験談をお聞きしました。

ゲストプロフィール

松井 沙音 | まつい・さやね

2005年生まれ。愛知県豊橋市出身。中学校3年間の不登校経験を経て、通信制高校に進学。高校2年生のとき、先生に教えてもらったLearning Journey(ラーニング ジャーニー)でさとのば大学を知り、進学を強く決意。ラーニングジャーニーは京都府京都市、岐阜県郡上市の合計で2回参加。その後も秩父地域を訪問したり、香川で免許留学に参加したりと、体と経験で学ぶことが大好きになっていろんな地域を巡っている途中…。教科書の世界だけでは分からないリアルを感じられる地域に魅力を感じている。音楽と読書、おしゃべりが大好きで人と関わるのが楽しい🫧

大松 珠 | おおまつ・たまき

2005年生まれ。福岡県糸島市にて育つ。両親が立ち上げたフリースクール「産の森学舎」を小学部・中学部ともに一期生として卒業。通信制高校に進学し、「遊びや暮らしの中にある学び」がしたいと山口県の離島・祝島に約9ヶ月間滞在。島の人々の暮らしや人柄、豊かな海に魅了される。翌年は『水俣食べる通信』で約7ヶ月間インターン。地元の高校生とともに、編集部としてリニューアル創刊に携わる。そのほか、興味がある場所を訪れたり、会いたい人に会いに行ったりと、場所や形を決めずに学んでいる。普段は出不精。本を読むこと、食べることが好き。(「全てが学びの源。旅する高校生がやってきた !」記事はこちら

旅での気づきを学びに変える(沙音さん)

2024年4月から、さとのば大学の旅する大学コース(4年制)に進学する沙音さん。
観光が好きでさまざまな場所を訪れたことはありましたが、高校2年生のとき参加したさとのば大学のLeaning Journeyがきっかけで旅に対する考え方が変わりました。

沙音さん:「さとのば大学のLeaning Journeyの『観光ではない、学びある旅』というキャッチコピーに惹かれたんです。地域を「住む」という視点でみたことがなかったので、どんなものか気になって参加しました」

京都府京都市を訪れて、古民家を使った新しい居場所作り、フードロス削減に取り組む八百屋さん、「脇役として誇りを抱く」出汁やさんなど、地域で活動する人々の生き方や働き方の想いに触れ、衝撃を受けたそうです。

沙音さん:「観光でたくさんの人が訪れる京都ですが、定住する人は少ないという課題と向き合いながら、自分の発想と努力で面白い人生を歩む大人がたくさんいました」

京都市のLeaning Journeyの様子

旅で得られる学びに刺激を受け、次は岐阜県郡上市のLeaning Journeyに参加。
岐阜県には何度か訪れたことがありましたが、郡上市を訪れたのは初めてでした。
「水のまち」として知られている郡上市で、「自然と共存するとは?」という問いを持ち、五感で刺激を感じて新しい自分と出会う旅をしました。

沙音さん:「郡上も観光でたくさんの人が訪れる地域ですが、住むには少し不便で…(笑)利便性の大事さに気づくことができました。一方で、先人の暮らしを活かしながら自然と共生する今の暮らしはとても興味深かったです」

さらに、Leaning Journeyの参加検討の際に迷っていた埼玉県の秩父地域に一人旅をすることに。

沙音さん:「気になっていたけど行けなかった地域だったんです。自分でコーディネーターの方に連絡を取りました。一人なので不安もありましたが、自分にとって意味のある旅だと考えていて。プログラムがないからこそ、予想外の出会いもありとてもいい時間でした」

最近では秩父地域で出会った人に紹介してもらい、香川県に免許留学に行った沙音さん。

沙音さん:「期間が1ヶ月と長かったので少し迷いはありましたが、免許も取得したかったし、何より4月から地域留学するのでその練習だと思って行くことを決意しました。今思うと、勇気を出して行ってみた自分の勇気を褒めたいです!」

と明るく話してくれました。通信制高校に通ってたからこそ、自分の興味があることや挑戦したいことに時間を使えたといいます。

香川での免許留学の時の思い出の写真

さまざまな旅を通して身についたのは「気づきを学びに変える力」。
高校時代の経験から、「実践できる学び」と「すぐに実践できる環境」を大事にしたいと感じた沙音さん。
4月からはさとのば大学でどんな学びを得られるかとても楽しみです。

🔻沙音さんも参加したさとのば大学のLeaning Journeyについてはこちらから!
\参加者募集中/Leaning Journey【春休み&GW】

暮らしは学びの宝庫(珠さん)

福岡県糸島市在住の珠さん。ご両親が運営に携わっているフリースクール「産の森学舎」に通っていました。
暮らしやあそびと切り離さない学びを大事にしている産の森学舎では、五感や身体性をともなうワークショップ形式の授業やごはん作り、中学部では問いを立てて探求する「プロジェクト」の時間もあります。

珠さん:「暮らしながら、遊びながら学ぶ。面白がり方はいろいろある。自分の興味を深掘りする。学びに対する考え方が培われた時間でした」

産の森学舎の校舎

沙音さんと同じく、通信制の高校に進学をした珠さん。進路を決めたのは中学3年生の冬でした。

珠さん:「『どんな場所で暮らしたいか』を基準に進路を考えました。素敵な学校があったとしても、暮らしが素敵であることが自分のニーズでした」

離島で暮らすことに興味があったため、最初の9ヶ月は山口県の祝島で暮らすことに。ホームステイをしながら、農漁業や行事のお手伝い、高齢者のサポートなどを体験しました。最初は知り合いが少なかったですが、島に若い人が少なかったこともあり、人づてにお手伝いを頼まれることも増えたそうです。

珠さん:「祝島はひじきがよく採れるので、そのお手伝いをしたこともあります。天候によって作業が変わるので、地域の人は『空を見ながら働く』と言っていました。作業したあとにお家の五右衛門風呂に入れてくれるおばあちゃんがいたり…島で幅広い世代の友人ができました」

祝島では、人と関わることの楽しさや、島のものが並ぶ食卓の豊かさなどの気づきがありました。

祝島の景色

祝島の次に向かったのは熊本県水俣市。地元の高校生と一緒に、食べ物付きの情報誌「水俣食べる通信」のリニューアルのインターンに取り組みました。ライターやデザイナーにアドバイスをもらいながら完成させることができました。

珠さん:「このインターンをきっかけに、誰かに届けるための文章を書けるようになりたいと思うようになりました。また、デザイナーさんと関わったことでデザインにも興味が出てきました」

世間一般の“学校”には通わずに、暮らしから学びを得てきた珠さん。自分にとっての学校は地域やそこで出会った人たち。自分がいる場所で出会う人から学ぶ。高校卒業後も、旅をしながら自分のやりたいことに取り組んでいきます。

魚を捌く珠さん

■暮らしながらプロジェクトを実践する、さとのば大学の学びのフィールドは全国各地
さとのば大学では、4年間1年ずつ多様な地域へ留学し、地域での様々な人との出会いや対話を通して自分自身の関心を探り、マイプロジェクトへと繋げて実践していきます。ぜひあなたらしさが活かせる地域を、見つけに行きませんか。

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