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「コンビニ人間あらわる」

「コンビニ人間」(村田沙耶香著、文藝春秋、2016)

(※多少のネタバレ有り。ご注意を)

■ 1、あらすぎる、あらすじ

子供のころからちょっとおかしな主人公、大学生のころから18年間同じコンビニのアルバイトをして生活をしている。「コンビニの店員」でいることで、普通の人間でいられると感じて生きてきた。親の心配、結婚、就職など周囲のプレッシャーに対して楽になりたいと考えている、そんなとき、コンビニに新しいアルバイトが入ってきて…。

■■ 2、身もだえする、みごたえ

ココロの中で(いや声に出てたかも)「あう」「うわ」とか声をあげながら身もだえする展開と台詞。反則ですよ。
僕は感動ものの作品は苦手。苦手というのは嫌いということではなく、心が動きすぎてツライということ。映画なんか号泣しすぎて連れも、観客もドン引きすること幾度。しばらく現実に帰ってこれなくなります。涙は出なかったですが、個人的に身もだえするシーンが各所にあり、充分味あわせてくれる一冊でした。あう。

■■■ 3、人生の転機と、あしたの天気

※注意ちょっとネタバレあり※

いろいろあって主人公はアルバイトをやめて就職活動を始めます。そのなかでついに自分はこれがやりたいんだ、このために生まれてきたんだというものがある事に気がつきます(察しの良い人はわかると思いますが)

ガラスの中の自分が、初めて意味のある生き物に思えた。”

■■■■ 4、勝手な解釈、おもいこみ

僕は現在「自己成長したい」「自分を変えたい」「学びたい」「健やかかに働きたい」「人間関係を良くしたい」ということについて考え、学んでいます。そんな自分の勝手な解釈としては、普通の人間でいるため、日常に役割を演じることで周囲と同化してきた主人公が、人と出会い、いろいろな行動を通じて自分の意志の存在と、やりたいことをはっきりと見つける。そんな物語ではないかと。(と思い込みたい)彼女がこの先どのように生きていくかはわかりませんが、幸せの形とは人それぞれだということかもしれません。



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