NOKISAKI書店

中学校の教員や赤ペン先生、書店員などを経てライターの道へ。2023年より古本屋開業。 …

NOKISAKI書店

中学校の教員や赤ペン先生、書店員などを経てライターの道へ。2023年より古本屋開業。 ライターとして「和樂web」や「マイベストプロ」、「東海最前線」などで記事を書く。紙媒体出身。よそさまの自伝の執筆経験あり。夢想家。異世界と現実世界を行きつ戻りつしながら日々を生きる。

マガジン

  • のきさき書店

    2023年6月3日、第何回目かの結婚記念日(何回目か忘れた💦)に古本屋・のきさき書店を岐阜県大垣市で立ち上げました。どうぞ、宜しくお願いいたします。店主は昔、大垣のタウン誌の編集室におりましたので、主として岐阜県とその近県の作家の著作やタウン誌、知り合いのライターさんの著作など、オシます。明治~昭和初期の教科書、謡曲本などもあります。ただ本が置ける範囲が限られていますので、お越しになる時は「こんな本がありますか」など、事前にお尋ねいただけるととても嬉しいです。営業日は金・土・日の晴れの日の午後。不定期営業ですので、FBの「ぎふの古本市&本のカタリバ」ページをご確認ください。

  • 山寺の坊守(ぼうもり)日記&ぎふのいなかのさんぽ道

    山寺に暮らす坊守(住職の嫁さん)。ゆる~く日々の暮らしで浮かんだことをつづっています。

最近の記事

だんなの夢

だんなは機嫌がいいと、時々自分の夢を語る。 先だっても2人で久しぶりに出かけた夜、ご飯を食べながらぽろっと言った。「ジャズ喫茶ができたらいいな」その後に「ま、夢やけどな」 若いころからジャズが好きで、結婚する前はレコード集めたり、コンサートを聴きに行ったりしてたらしい。今もトイレの戸の裏側にはマイルス・デイビスの写真(雑誌のページから切り取ったもの」と思われる)が貼ってあり、部屋にはジャズミュージシャンのでっかいパネルを飾っている。 でも日常では諸事に忙殺され、趣味はど

    • 巻き寿司の思い出

      先日は節分だった。節分に恵方巻を食べるという習慣がいつから一般化したのかは覚えていないけれど、いまやクリスマスやハロウィンのような国民的行事になっているようだ。永田町のえらい先生方も、恵方巻を食べて国の安泰を願ってくれているのだろうか? それはさておき… 何かの拍子に子どものころの記憶がふとよみがえることがある。先日もxを見ていて、恵方巻ではなく太巻きであるというような話題になった時、あるお話を思い出した。それは「おとうと」というタイトルだった。 登場人物は姉と弟。運動会

      • 富有柿はふるさとの味

        東京在住の高校の同級生から柿を送ってほしいと依頼があった。 向こうでも季節になればスーパーマーケットに柿は並ぶのだが、こちらの物とは味が全く違うのだという。 去年まではおかあさんが送ってくれていたそうだが、諸事情で今年はそれが叶わなくなった。そこで頼みやすい私に言ってきたらしい。しかもどんな種類の柿でもいいのではなく、富有柿がいいのだという。 日本には約1000種類もの柿があるそうで、甘柿と渋柿に大別される。甘柿の中で最初から渋味が全くないものが完全甘柿、種が入ると渋味が抜

        • はじめての入院

          ほんとのことを言えば、入院は初めてではない。しかし出産や検査などをのぞけば、ちゃんとした病名のついたものでははじめてという意味だ。 ◾️まさかの入院⁉️ 9月4日。数日前から風邪気味ではあったが、なんとか騙し騙しやってきた。しかし、それが我慢できなくなったのだ。体が重くてえらい。足が重い。喉が痛い。声が出ない。微熱あり。今から思うと呼吸も上手くできなくなってたんだと思う。最悪は咳だった。痰が絡み、咳をすると頭が痛い。 仕事は九割がた終わっていた。あと一本あるにはあるが、

        だんなの夢

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        • のきさき書店
          7本
        • 山寺の坊守(ぼうもり)日記&ぎふのいなかのさんぽ道
          14本

        記事

          向田邦子と味噌カツ

          直木賞作家の向田邦子が台湾旅行中、飛行機事故で亡くなったのは1981(昭和56)年。当時、私は大学3年生だった。 向田邦子は51歳。1年前に直木賞をとったばかり。放送作家でエッセイストとしても絶頂期だったこともあり、しばらくはこのニュースで持ちきりだったような気がする。御巣鷹山に日航123便が墜落したのはこの事故の4年後である。 実は私は「だいこんの花」も「寺内貫太郎一家」も「時間ですよ」も「阿修羅のごとく」も見ていない。これらのテレビドラマはすべて向田邦子の脚本で大ヒッ

          向田邦子と味噌カツ

          ちょっと寄り道 道の駅津かわげ

          取材に出かけたらその土地のものを食べるのが楽しみだ。今日は三重県の多気町まで出かけたので、途中にあった道の駅津かわげでランチ🍙&休憩。 実に久しぶりの取材だった。愛知県の会社の取材で三重までくるとは思わなかった。 うちから三重は近いのだけど南勢となると話は別だ。下道をトコトコと約2時間。いい加減時間も時間だし、ちょうど道の駅の看板が目に入ったのでランチに立ち寄ることに🍗 入り口入ってさて食事処は?と思って見渡すと横の方にそれらしきものが。物販がほとんどの場所を占めていた

          ちょっと寄り道 道の駅津かわげ

          打ち水

          暑い😵いや、熱い🥵 とにかくあついしか言葉が出てこない。 まさに酷暑である。 こういう時はこれしかない。 庭に水を撒く。打ち水である。 これだけ気温が高いと撒くそばから水は蒸発して気体になってしまう。気休め程度にしかならないことはわかってるのだが。 打ち水をすることで気過熱が発生し周囲の温度が下がる。ヒートアイランド現象対策にも有効だそうだ。ただし暑くてチンチコチンの時にするのではなく、日陰でするのが良いそうだ。エアコンの室外機に打ち水するのも良いらしい。以上、日比谷花

          穴はどこまで続いている⁉️

          さて、正直いつまでものきさき書店のままではいられない。当座の目標はまず天井の開いたこの穴を塞ぐことである。 昨日壁紙を買ってきた。天井のクロスの下には石膏ボードが貼ってあったらしくそれも腐っていたので取ってしまった。原因は雨漏りだ。 ここの屋根はスレートで普通の瓦にしたら安価である。だからもたなかった。もし雨漏りがなければ結構ちゃんとしていたはずである。 それにしても一体どこに穴が開いてるのか。見てもなかなかわからないらしい。もちろん私は見たいとも思わない😨 もしかし

          穴はどこまで続いている⁉️

          『草木図説』の中の玉川ホトトギス-牧野富太郎と飯沼慾斎

          今年ほど、植物関連の本が多く発刊された年はなかったのではないか。それには朝の連続テレビ小説『らんまん』の影響がとても大きいと思う。牧野博士サマサマだろう。 牧野富太郎と伊吹山の関係については以前書いたけど、岐阜県大垣市は伊吹山からほど近い場所にある。現在伊吹山にはJR関ケ原駅前から山頂に行くバスが出ているが、大垣までは関ケ原から東へ二駅。 この大垣に幕末、飯沼慾斎(いいぬま よくさい)という人物が住んでいた。職業は医者である。当時の医学は漢方が主流で後に蘭方(ヨーロッパの

          『草木図説』の中の玉川ホトトギス-牧野富太郎と飯沼慾斎

          のきさき書店の明日はどっちだ?!

           この6月3日、地元で古本屋を始めた。名前は「のきさき書店」。文字通り、軒先にテントを立てて営業している小さな古本屋だ。本が雨に濡れると困るので、晴れの日にしか営業しない。だから、「ハレの日」という名前にしようかと考えていたが、ある日名前を考えていると、突然、この言葉が降って来た。(そうか! 軒先だからのきさき書店でいいじゃん)これはもや天啓である。そう思った瞬間、「のきさき書店」は誕生した。  「のきさき書店」は亡き叔母(父の妹)の持ち家だった。叔母は生前から「私が死んだ

          のきさき書店の明日はどっちだ?!

          こんなかわいい花なのに、なんてネーミング?!

          太陽に向かって咲く瑠璃色の可憐な花。 彼女を見ると、ああ、春になったなと実感する。 彼女の名前はオオイヌノフグリ。 フグリとは男性が持っているアレである。 こんなかわいいのに、何て名前をつけるんだろうと昔から憤慨していた。しかも、どうやら命名者は牧野富太郎博士らしい。 ただし、イヌノフグリという植物は遥か昔から日本にあった。しかし、明治になってこの近縁種のオオイヌノフグリが外来種として日本に入って来たらしい。草花の種としてなにかに紛れ込んできたのだろう。 牧野博士は以前

          こんなかわいい花なのに、なんてネーミング?!

          牧野富太郎が愛した伊吹山

           植物関連の本がすごい勢いで刊行している。先日、東本願寺に参拝した時も同様の本が置いてあってびっくりした。4月から始まった朝の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなった牧野富太郎の影響だろう。  昨年米原市で、東京の練馬区立牧野記念庭園の学芸員・田中純子さんが来られて牧野と伊吹山についてお話をされたので拝聴したが、伊吹山麓に暮らす者としてとても興味深かった。田中さんは現在高知新聞のweb版に「シン・マキノ伝」を連載しておられるが、こちらもとてもおもしろい。  たん

          牧野富太郎が愛した伊吹山

          旧徳山村に伝わる地獄うどん 寒い冬を乗り切るには最高‼️

          ダムの底に沈んだ岐阜県の奥揖斐に存在した旧徳山村には、厳しい冬を乗り切るために最高の郷土食があった。 それがこの地獄うどんだ。 作り方は至って簡単。山芋のすりおろしと鯖の水煮、青ネギの刻んだものに生醤油を入れ、ガーッとかき混ぜ、そこに釜揚げにした素うどんを入れてさらにかき混ぜたものを頂く。 実にシンプルだが旨い😋 初めて食べたのは20年近く昔のことになるだろうか。 徳山村のカメラばあちゃんとして知られる増山たづ子さんの遺志を受け継ぐ館の代表宅では、毎年この日に地獄う

          旧徳山村に伝わる地獄うどん 寒い冬を乗り切るには最高‼️

          伝説は村と共に水底に沈んだ

          この地図はかつて揖斐郡に存在した徳山村の部分をトリミングしたものだ。 時代は江戸時代である。 徳山村は徳山ダムの完成と共に、門入(かどにゅう)集落をのぞき、七つの集落(塚・櫨原・山手・徳山・上開田・下開田・戸入)が水没し、村の人たちは他の場所に転出した。完成まで実に半世紀以上かかっており、さまざまにマスコミをにぎわしたことを覚えている方も多いことだろう。 岐阜県の最西北端にあり、隣は福井県だ。 ところで、ここに室町時代(南北朝時代)の武将・新田義貞(にった よしさだ)の

          伝説は村と共に水底に沈んだ

          命は海から生まれ森へ還る

          岐阜県揖斐郡の山奥に、かつて春日村というところがあった。今では揖斐川町に合併されて、揖斐川町春日地区になっている。 この最奥、滋賀県との境に美束(みつか)という地区がある。戦国時代に追手に追われた顕如が隠れ住んだという岩屋が今も残る。村の入り口には蝋燭を思わせるシンボルが立っている。 このまた最奥に「春日森の文化博物館」がある。こんな所に博物館?止めを疑いたくなる代物だが、この博物館、すごくいいのだ。縄文の雰囲気を纏い、深閑とした森の入り口にひっそりと佇んでいる。 ここ

          命は海から生まれ森へ還る

          オグリキャップと笠松競馬

           「ウマ娘」の影響か、オグリキャップの人気が再燃している。今日から笠松競馬場ではレースが始まったが、おおよそいわゆる競馬ファンとはかけ離れた若者たちが詰めかけて、競馬場は大変混雑しているようだ。  北海道で生まれたオグリキャップは1987年に笠松競馬場でデビュー。その後中央競馬に移籍し、数々の優秀な成績を残して1990年に引退した。  当時も地方競馬から生まれた名馬ということで、ずいぶん話題になった。笠松競馬場は、オグリファンにとってはいわば聖地なのだ。今も笠松町の歴史未

          オグリキャップと笠松競馬