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2024年問題と90年前にデザインされたスツール

有名デザイナーがデザインしたスツールをスケッチしました。
名称の確認のため、ネットで検索した際に、気が付いたことがあります。

自分で組み立てた?組み立て済だった?

それは、商品が送られてくる形です。
このスツールを買う場合、組み立て式と書いてありました。約20年前に私が買ったときは、たしか組み立て済のスツールだったよなあ、と思い、夫に確認してみました。夫も、組み立てた記憶はない、それって、2024年問題のせいじゃない?と言いました。

夫が言う2024年問題とは、働き方改革関連法の改正によって、トラックドライバーなどの職種に時間外労働の上限が出来るため、ドライバー不足になり、人件費があがり運賃も値上がる可能性がある。そのため、運送会社に荷物を運んでもらう側の会社では、トラックの荷物が小さくなるような工夫をしているそうです。例えばオフィス家具を扱うメーカーでは家具を納品するときに、できるだけコンパクトになる設計をするなどの工夫をしているそうです。


組み立てしていない状態だと、箱の大きさが1/4に

スツールに話を戻すと、箱の大きさは

未組み立ての場合: たて48cmよこ42cm高さ10cm
組み立て済の場合:(たぶん)たて42cmよこ42cm高さ45cm

未組み立ての場合、4分の1くらい小さくなります。

このスツールをデザインした、20世紀を代表する建築家、アアルトは運搬にかかる費用も計算済だった、ということかな。
スツールの脚は、1本の無垢材を加工したもので、当時、このデザインとともに特殊な技術も考案したそうです。

90年前、新しい技術が生み出された時代背景

デザインされたのは、1933年のフィンランド。当時は金属製の家具の製造が始まった時代。しかしフィンランドは鉱物資源が乏しかったため、豊富にある木材を活用できないかと考え、新しい技術を生みだしました。
さらに90年後の日本の社会状況にもマッチする商品でもあることが、さすが巨匠の仕事だな、と改めて思いました。

※スツールの組み立てについて、いくつか別の店舗を調べてみたところ、
組み立て済みスツールを選べるお店もありました。私が買った当時も組み立て式、組み立て済を選べるお店もあったかもしれません。
組み立ては簡単で、脚1本につき、ビスを3本、座面にまっすぐ打つだけ。


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