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行動の「食わず嫌い」になっていない?読書記録#39

『行動してみることで人生は開ける まず、できることから、やってみる』, 加藤 諦三, PHP文庫


最近、無気力になっていました。心の中に重りがあるようで、あまり自分の内側からのエネルギーを感じない日々。本書はそんな私に「喝!」をいれくれました。

「喝!」といっても、現状の自分を責めてくるのではありません。
ただ淡々と、「はい、いまのあなたの状態はこうです。あなたは不愉快に感じています。その理由はこれこれです。この状況を打開するには、このように行動することが大切なのですよ。」と、事実を述べている感じです。

では、私がいれられた喝!を見ていきましょう。

喝!その1:食わず嫌いになっていないか?

食べる前からその食べ物を拒否する、食わず嫌い。この態度は、食べ物だけでなく、世界に対してもいえるというのです。

無気力になっている時は、食わず嫌いになりがちだと、加藤さんは言います。つまり、何かをやる前に、その行動が価値があるかを決めがちであると。本書には、このメッセージが随所に見られます。

何かをやろうかやめようかと悩んだら、必ずやること。

『行動してみることで人生は開ける まず、できることから、やってみる』, 加藤 諦三, PHP文庫

ではなぜ、行動するのがそれほど重要なのでしょうか。それが、喝!その2になります。

喝!その2:行動するから意味が生まれる。

食わず嫌いとは、試す前に結果を予想してやめる、ということでした。ではなぜ、食わず嫌いがよろしくないのでしょうか。

それは、人の気持ちの動き方を間違って解釈していることがあるからだというのです。加藤さんは次のように述べています。

人間の興味や関心ややり甲斐や、そういったものは、何かをやっているうちに出てくるものであって、何かをやる前から感じるものではない

『行動してみることで人生は開ける まず、できることから、やってみる』, 加藤 諦三, PHP文庫

われわれがどこまで打ち込めるかに応じて、われわれにとって意味が出てくるのである。

『行動してみることで人生は開ける まず、できることから、やってみる』, 加藤 諦三, PHP文庫


つまり、その行動の価値は、自分が行動することによって生じるものだということです。
ちょうど、「種」を水やりなどのお世話によって、育てるようなものでしょうか。お世話をするから、種は成長し、花を咲かせ、果実を実らせる。その過程すべてに投じた労力によって、自分の興味や達成感などの価値が生まれる。どんな行動も、この過程と似ているのだと感じました。

自分を振り返って

「やってみないとわからない」というのは、私も口にしたことが何度もあります。それでもやはり、興味がないからやらない、と食わず嫌いな態度をとっていたことが何度もあったように思います。
また最近は、「行動しない⇔無気力になる」というサイクルになっていたのだと気づきました。
では、なぜ最初に行動に移せなかったかというと、目の前の楽な選択に流されていたからだと思います。いつものルーティーンに従ったり、集中力を必要とすることを避けたり…。自分が受け身でいられることのほうが、魅力的に見え、その欲求に従った結果が、最近の無気力感だったように感じています。

目の前の甘い蜜は、必ずしも自己の成長や幸せにつながるわけではありません。今回の経験で、またそのことを実感しました。でもまた、無気力感に陥る日が来ると思うんですね。だからその時は、またこの本に助けてもらおうと思います。

本書を読んでいると、節々で図星を突かれ、心が「いたたっ」というのが聞こえてきました。でも、優しい嘘より、厳しい真実の方が自分のためになりますよね。冷静に自分を見つめ直す機会になりました。


私は、現実に対して負の感情を抱いたときに、加藤さんの本を手に取ってみることにしています。加藤さんの本は、kindle unlimitedにたくさんあるので、興味のある方はぜひ(^^)


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