◆オスロ合意を認め無いハマスがパレスチナ国設立を妨げた事実について

◆オスロ合意を認め無いハマスがパレスチナ国設立を妨げた事実について
my NOTE -> https://note.com/sawataishi/n/n3e553adb4f0e
 私は61才、15才頃からユダヤ民族に興味を持ち、今日まで書物を読み続け、イスラエルとアラブの和平を願い続けてます。
 今回の戦争を理解するにて、最も大切なことは、ハマス・イランがオスロ合意を認めてないこと。オスロ合意はPLO(ファタハ)がイスラエル国の生存権容認、イスラエルはPLOをパレスチナ人の代表と認める、パレスチナ独立が含意され、それまでの間に領土等について合意するということ。ハマスもイランもイスラエル国の存在そのものを否定してます。もちろん、イスラエルによる蛮行故ではあります。それでも、PLO・アラファトはクリントン大統領、エジプトの仲介により合意したわけです。
 ハマスとPLO(現在のパレスチナ自治政府)はイスラエルの存在を認めるか否かで正反対。イスラエルはオスロ合意によりガザとヨルダン川西岸をバレスチナ自治政府の支配に譲りました。ところが、ハマスは2007年に暴力的にガザ支配を完成。以後、ハマスはイスラエルに対する無差別のロケット弾攻撃をしてきて、その度にイスラエルはガザを空爆。自治政府の管轄外にあるハマスなる民間団体が勝手に一国に対してロケット弾攻撃することは、国際法違反どころではありません。もしも、ハマスがガザを国家とみなすならば、堂々とイスラエルに宣戦布告して、軍と軍との戦争をするのならまだしもわかります。しかし、ハマスは卑怯にも宣戦布告することなく、幾度も幾度も攻撃。独立国イスラエルがハマスの攻撃に対して報復するのは正当防衛であり、国連が認める自衛権行使。
 ハマスの悪辣さは、イスラエルが必ず倍返しする、つまりはガザの民間人が大量に死傷することをわかっていてテロ行為を繰り返していること。実に卑怯なことに、ハマス指導部とその要員は、民間住居の地下にめぐらした何十キロにも及ぶトンネル・地下施設に住んでいて、イスラエル空軍がハマスのトンネル入り口の上にある建物を空爆すると民間人の犠牲がハマスよりも死傷が多くなります。民間人を盾として用いる点でハマスは人非人です、同時にイスラエルの報復もまた蛮行ではあります。イスラエルの報復は必ず倍返しだと知ってて、無辜の同胞アラブ人が沢山死傷することを政治宣伝に利用してきたのばハマス。ハマスを最も強く支援してきたのはイスラエルの生存権を認め無いイランであることは周知のこと。
 もしも、ハマスがガザを支配してなかったら、今頃はイスラエルとパレスチナ自治政府は妥協して、独立パレスチナ国が誕生していたかも知れません。ハマスのテロを自治政府が容認すると宣言したことは私の知る限りは一度もありません。今回のイスラエルによる過度の報復に関して、自治政府はイスラエルの生存権を認め無いというような声明は発してません。サウジアラビアもしてません。
 ガザは天井なき監獄と言われてますが、そうなった唯一の理由はハマスがガザを支配してきたからなのです。ハマスが存在したからこそ、イスラエルはガザを包囲する壁を作りました。それでもイスラエルはガザ住民が検問所を越えて、イスラエル国内で仕事することを認めてきているし、水等の供給もしてきました。そのようなハマスに対する宥和政策によりハマスが軟化すると期待したのかも知れませんし、ガザ住民の生活手段を維持するということが第一の理由かもしれません。

 さきほど、アメリカ政府の外交政策に巨大な影響力を有する FOREIGN AFFAIRS の重要な論説を読みました。今次の戦争について理解を深めたい方は、是非ともお読みください→ https://www.foreignaffairs.com/israel/hamas-what-israel-must-do
大切なところを、日本語で要約して、それから原文を引用します。
・2005年9月にイスラエル首相(Ariel Sharon)はガザからイスラエル軍とイスラエル人入植者を撤退させた。
 ※注: シャロンはイスラエル史上、最もパレスチナに強硬姿勢を貫く
 タカ派政治家とみなされていたが、なんと初めてパレスチナ国家の
 独立を容認すると宣言
・ガザからイスラエル人が完全撤退したことで、平和実現の期待がパレスチナ人とユダヤ人の双方ともから期待された(←は意訳)
・しかし、ハマスはイスラエル国の生存権を断固として認めず、イスラエルに対する攻撃を繰り返したどころか、ガザとイスラエルとが人と物の交換をする出入り口を攻撃した。
・人と物の出入り口は6つあったが、ハマスによるテロを受けて、イスラエルは2つに減らした。出入り口を通しての交易はイスラエルよりもガザの民衆にとって有益だったのに、ハマスによるテロは結果としてガザ住民の困窮を促進した(←一部意訳)
Despite the departure of Israeli troops and settlers, Hamas kept up its attacks on Israel, hitting the Gaza-Israel crossing points multiple times in the first six months after withdrawal. These crossing points were vital for the flow of goods and people into and out of Gaza, and they benefited Palestinians, not Israelis. Yet Hamas’s attacks led Israel to reduce the number of crossing points from six to two. The Palestinians of Gaza were paying the price for Hamas’s actions.

◆おわりに
 パレスチナ自治政府がガザをハマスから取り戻すことは絶対に必要であり、それが実現したら、オスロ合意は前進することでしょう。そのためにはハマスの無力化が必須。イスラエルがオスロ合意を破棄したと馬鹿げた主張をする人々が沢山おりますが、証拠がありません。もちろん、自治政府もアメリカもイスラエルもエジプトもオスロ合意を破棄などしてないし、その実現を目標としてます。
 妨害しているのはハマス・イスラム聖戦・ヒズボラ、その背後にあるイラン。国連加盟国の中で、イスラエル国の生存権を明確に否定し、イスラエルを消滅を国是と公的に宣言しているのはイランイスラム共和国だけです。
 あなたを誹謗中傷したり、物理的に攻撃(殴る等)人がいるとします。あなたはその人を問答無用に殺害したくなるかも知れません。けども、文明人ならばその人を説得しようとし、それでもダメならば、警察に通報することでしょう。さてまた、その人があなたを攻撃する理由には一定の正当性があり、つまりあなたもその人を攻撃しているとします。この場合、その人が警察に訴えることもできましょう。あなたとその人が同一の法律が適用される一国に住んでるならば、裁判で決着できます。
 ところが、ハマスはイスラエル国の法律が適用されない場所から攻撃してるので、イスラエルは法的にハマス要員を法律により処罰できません。逆にハマスの法律はイスラエルに及びません。つまり、ハマス「国」とイスラエル国は別々にある。敵対するA国とB国の両方が国連に加盟しているならば、国連憲章が両国に適用されるので、どちらかの国が戦争行為をすることは国際法違反となります。ところが、ハマス「国」は国連加盟国に含まれません。ハマス「国」は法律が及びない無法地域なのです。だからこそ、イスラエルに対するテロをどの国も国連も取り締まることができません。イスラエルができることは攻撃された直後の軍事的報復のみ。パレスチナ自治政府は国連加盟国の7割以上が国として承認していますが、国連加盟国の多くが同国の領土して認めているガザはハマスによる暴力支配にあり、パレスチナ国は何もできない。なんとなさけないことに、国連はパレスチナ自治政府の支配権をガザに及ぼすこと、つまりはハマスを無力化する努力を全くしてきてません。
 実は国連の問題ではありません。アメリカの怠慢というより意図的な不作為の罪だと私は思います。アメリカ政府は軍産学複合体に支配される程度が世界一高い、つまりは戦争・紛争による武器販売がアメリカにとって最優先となってるということ。確かにアメリカ政府に対する米国ユダヤ人の影響力は甚だしく強いのですが、軍産複合体ほどの力はないのです。ハマスの無力化を実現するための手段は簡単であり、国連安全保障理事会にアメリカが提起する気になればできるのにそれを決してしない。もしもアメリカが国連安全保障理事会にハマス排除の手段を提案したら、イラン以外の諸国の大多数は賛成し、手段が現実に実施されたらハマスは無力化させれることを確信してます。しかし、アメリカはそうしてなかった。
 今回の事態は第五次中東戦争の始まりとなり得るし、更にロシアがからむと第三次世界大戦(ヨハネの黙示録で予言)に進展する危険もあります。イスラエルが絶望的な状況になれば核爆弾を使用することとなりましょう。そうならないためには、第二次大戦後最も多く国連憲章に違反する戦争を繰り返し、最も多くのアメリカ以外の諸国民を殺傷してきたアメリカが自由と民主主義の建前を本心で実施することが望まれます。私は第二次大戦後、無辜の民殺害した数はアメリカが最多であり、韓国と日本の奴隷化などを根拠にアメリカの罪はロシアや中国の何十倍だとみなしてます。それでも、今回の危機に関してはアメリカに期待するしかありません。
 たまたまですが、アメリカの国務長官はユダヤ人ブリンケンであり、先日のイスラエル訪問にては「私はユダヤ人としても来た」とイスラエル首相との会談で明言しました。ブリンケンは祖父とか義理の父はホロコーストの生き残りだとも明言。ブリンケンはバイデン大統領と同じく軍産複合体の利益代表者ではありますが、ユダヤ人という意識が強いので、イスラエルによるガザ侵攻の中止、ないしは侵攻後の早期停戦、ハマスの無力化に本気で努力し、守銭奴の奴隷政権のやり方を人の道に戻すことを実現できる公算が小さくないと思います。そうなることを万軍の主、天地創造の主に祈ります。アーメン。

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