■ハマス対イスラエル戦争について: その3 【第五次中東戦争回避のためにどうするべきか】

■第五次中東戦争回避のためにどうするべきか
1 https://note.com/sawataishi/n/n69a628d04754
2 https://note.com/sawataishi/n/n1e657ab15199
3 本文章 https://note.com/sawataishi/n/n47e37db9eb10
4 https://note.com/sawataishi/n/n4eabc0e3545e
5 https://note.com/sawataishi/n/n1c2c3e019e33
6  https://note.com/sawataishi/n/naa200d46a412

▼はじめに
 ハマス(社会福祉組織/独裁的政治組織/軍事組織[イスラエル破壊のみかイスラムによる世界支配が目標]による大虐殺(ナチス以来)に心を痛めております。イスラエルによる思慮無き感情にまかせての報復にも。
 イスラエル軍のガザ侵攻こそ、ハマスとイランが最も望むこと。それをするとガザ住民大虐殺となり、アブラハム合意(最初はUAEとイスラエルの国交樹立)に端を発したイスラエルとアラブ諸国の関係正常化プロセスが逆行することが必至どころか、制御不能のエスカレーションにより最悪の場合はイスラム諸国(イラン含む)連合軍による宣戦布告すらあり得ると思ってます。
 もしも、第五次中東戦争にイランが参加するならば、さすがのイスラエルも負けそうになり、核兵器の使用に至る公算が小さくありません。核兵器を使用したらイスラエルの独立がかろうじて保たれるとも考えられません。人口がイスラム諸国の方がはるかに多いからです。イランが参加するならば、第五次中東戦争は人類史上、3番目の死傷者をもたらし、中東のすべての諸国民にとって途方もない悲劇となりましょう。
 イスラエルもアメリカもサウジもその他諸国も、そのような展開の危険性を正しく認識していることだけは信じられます。今回はアラブ・イスラム諸国民から嫌われているアメリカの主導の外交に期待するしかありません。アメリカはヨルダン、パレスチナ自治政府、サウジ等諸国への精力的外交を既に開始してます。
 前述の「はじめに」と以下に記す私見につきましては、アメリカ等の西側諸国/イスラエル/パレスチナ/トルコ/エジプト/サウジ/UAE/ヨルダン等に在日本大使館(代表部)に取りあえずは日本語で送るつもりです。もしも、内容に意義ありと判定する、英語とか諸国語に得意な方がおりますれば、英語等に翻訳して届けて下さることを願います。もちろん、そのまま翻訳することを願うのではなく、私見をヒントとして実効性があるような文書を作成し、送付することを願う次第です。

▼第五次中東戦争回避のための試案(私案)
 アメリカと良識あるアラブ諸国(UEA等)とが一致して、できる限り早期の停戦を目指すことで合意することを願います。アメリカ等が合意して、イスラエルとハマスに要求すべき停戦への道筋、そして正式な停戦条件は以下のようなプロセス・内容が良いと考えます。

  1. アメリカ等有志国はハマスとイスラエルに対して断固たる姿勢で、両者が「正式に」停戦するための仲介交渉を有志国が開始することを強く求める

  2. イスラエル and/or ハマスは仲介交渉開始を受諾したなら、24時間以内に戦闘行為を中止すると宣言しなければならない。例え、他方が受諾してなくても、24時間以内に一方的な攻撃停止をすると宣言しなければならない
     ※先に与えた者が道徳的に優位になるのは当たり前のことですが、
     先に与えた者が不利にならないために以下に細かく記載してます

  3. 両者が仲介交渉を受諾する公算を高めるために、仲介国はこのように宣言
    ・イスラエルが先に仲介交渉を受諾し、攻撃を停止したのにもかかわらず、ハマスの攻撃が継続するならば、仲介国諸国軍(アメリカ軍は除く)で構成される平和実現軍がガザに入る(エジプト及びイスラエルとガザの境界線経由で)。それに加えて、仲介国の中でアラブ諸国は一致して、パレスチナ人の代表はパレスチナ自治政府のみであり、ハマスはパレスチナ人を代表しないと断定し、ハマスの解散と自治政府による統治を求めると宣告する
     ※注: もしもハマスがアメリカ軍の参加を容認した場合は米軍も参加

・ハマスが仲介交渉を受諾し、対イスラエル攻撃を停止したのにもかかわらず、イスラエルの攻撃が継続しているならば、アメリカは対イスラエル支援(軍事、経済)を一時停止すると断言する。加えて、アメリカは国連安全保障理事会においてイスラエルに対する決議を提案する。その内容は、「国連はイスラエルによるガザへの攻撃継続を人道に対する罪及び国連憲章違反だとして非難する。国連はハマスによるイスラエル国民に対する攻撃をナチスドイツ以来の大虐殺だと認定して非難するが、ハマスが攻撃を中止したことを評価する。この決議成立から24時間以内にイスラエルが攻撃を停止しないならば、国連はアメリカ軍等により構成される国連平和維持軍を創設して、イスラエルの同意なくしても一方的に陸海空からガザとそれに隣接するイスラエル領土に入る」
 ※注: アメリカは国連安保理におけるイスラエルを非難する決議案に
 ただの一度の例外も無く拒否権を発動してきました。そのアメリカが
 イスラエルに対して厳しい決議を提起ならばイスラエルにとっては
 前例なき重大事態となります。イスラエルはこの警告を軽視することは
 できない公算が高いと思います。

以上のやり方がどうにか功を奏する、つまりは正式な停戦条件を提案する諸国連合による仲裁を両者が受諾し、「一時的停戦」が実現したとしても、「正式な停戦」実現には高いハードルがあります。次ぎに、両者が仕方なく認める あるいは これは良い事と認めるような停戦条件について提案します。

  1. 正式な停戦条件の文案
    i. ハマスは人質を全員釈放する
    ii. イスラエルはガザに侵攻しない
    iii. 両者は一時的停戦を無期限に継続する
    iv. ガザはイスラエルの領土でないから、イスラエルの国内法は
     ガザ住民(ハマス)に適用できないという法的事実について、
     イスラエルはハマスに対して宣言。(※大虐殺を断行したハマス
     戦闘員やガザ民間人がガザに居る限りはイスラエル国の法執行機関
     は何もできないと容認する)
    v. ガザの法律はイスラエル国に適用できないので、ハマスからして
     犯罪者とみなされるイスラエル人が同国内にいる限りは逮捕・攻撃
     しないと宣言
    vi. イスラエルとハマスは実効支配している領域における主権を
     互いに認める。軍人であれ、非軍人であれ、相手の許可無くして国境を
     越えることは違法だと確認し、宣言する
     国境を超えてのミサイル、ロケット弾、砲撃、銃弾等による攻撃は
     そもそも両者の国内法からして刑事犯罪だということを認め、宣言する

▼長い長い補足
 私が提案したことに関して、それ自体は望ましいと少なくない方々は思うでしょうけども、そんな人達ですら実現性についてはほとんど全くあり得ないと判定すると予想します。けれども、高い目標を掲げることに意義はあると思います。最初から目標を低くしたら、現実の達成はもっと低くなりましょう。
 イスラエルはガザの北側にいる110万人の人々に対して、24時間以内に南側に避難するように勧告しました。とんでもない宣言です。普通に考えると、イスラエルの宣言はこけおどしとみなされますが、今回のハマスによる蛮行は、ナチスによる大虐殺や帝制ロシアによるポグロムの再来であり、イスラエル人と諸国のユダヤ人は感情の奴隷となってるので、ガザ侵攻が断行される公算が小さくはありません。
 イスラエル国のネタニヤフ首相は残念ながら、これまでの同国首班の中で最も感情的で現実直視できない人物なので、内閣にて反対する人がいても、アメリカが抑止しようとしても、彼がイスラエル政府としての意思決定を実現して決定的な過ちを開始する危険が多いにあります。
 イスラエル国防軍(IDF)がガザに侵攻することを``痛切''に望むのはハマス/イスラム聖戦/へズボラ/ISIS/イランのみだと私はいろいろな理由で確信しております。国連加盟国の中で、イスラエル地上軍によるガザ侵攻を望むのはイラン以外に、もしかしたらロシアも?
 IDFによるガザ侵攻は第五次中東戦争にエスカレートする危険が大いにあります。少なくともハマスはそれを望んでいるでしょう。なぜなら、これまでのように、無差別ロケット弾攻撃とIDF空軍による報復の繰り返しだと、いつまで経っても決着しないからです。
 今回、ハマスは大博打に賭けたのだと考えられます。ハマスが博打に負ける、つまり第五次中東戦争にならないとしても、ハマスはたいして困りません。イスラエルによるハマスに対する報復が激烈になることをハマスは願い、おそらくそうなりますが、民間人が前例ないほど莫大に死んだら、ハマスは政治的に大きな勝利を得ることになります、すなわち、イスラエル国の評判がますます悪くなりますから。
 言うまでもないことですが、ハマスはイスラエル人殺害をなんとも思わないように、同胞のパレスチナ・アラブ人の死亡なぞ大して気にかけません◎その根拠1: ハマスは民間人の建物や病院内とかその地下に拠点を置いている。つまり人間の盾として同胞を危険にさらしてる。現実に民間人が沢山死んできた。これに対して、イスラエルはこれまで常にそこにいる民間人に電話等で避難を呼びかけてきてます。
◎その根拠2: ハマスはガザの地下都市(400km以上のトンネル。ロケット弾製造工場、武器、燃料、食料、水備蓄)に逃げます、民間人をおきざりにしてハマスが民間人を地下都市に避難させたと声明したことは唯の一度もありません。そんなことが報道されたことは一度もありません。実際に民間人の命を救うために、地下都市に避難することを許していたら、「ハマスちゃんは人道的なんじゃよ」と宣伝するはずですよ。私は事実としてハマスは民間人を地下都市に逃がすことはしてないと確信してます。そうしない理由は単純です。イスラエル空軍による対ハマス攻撃により、民間人死傷者が多ければ多いほど、ハマスにとって政治的利益が増大、つまりはイスラエルに対する非難(国際法違反、民族浄化、大虐殺、国家テロ、人種差別主義、反アラブ主義、反イスラム主義だとか)が強まるから。

停戦、そして休戦協定を実現するために頑張りましょう。イスラエル人/ユダヤ人に直接の知り合いがいる人は、ハマス・イランはイスラエルの報復が激烈になることを望んでいるのであり、奴らの望むとおりにしてはならない、前例なき報復をすることはイスラエルにとって害悪にしかならないし、イスラエル国外のユダヤ人へのテロを誘発するのだと、伝えて下さい。

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