Lonely Lunch l 一陣の風のように
定期的に逢っている女性がいる。
彼女は今、精神的に辛い時期だ。
私が最も追い込まれて、睡眠障害になった時期を支えてくれて、励ましてくれた彼女を元気つけようと、機会をみては訪問している。
残念ながら今回は叶わなかった。
お化粧も途中で、外出しようと頑張っていたのは、判る。
そんな時は無理をさせちゃいけない。手作りのケーキと冷凍したカレーソース、島の地元野菜を手渡した。
仕方なくさらに長崎市に走って、予約していたBistroで独りランチになった。予約客しか入れないので、丁寧な調理と接客が定評のお店だ。それで手持ち無沙汰に厨房の女子とお話しをして、それなりに楽しかったが。
やっぱり物寂しいね。
時間というものが、特効薬とかいうけど。
どうにも遅効性でご利益が見当たらない。
経験があるので、それはよく理解できる。
私の場合は、身辺を整理して離島に移住してから気持ちが入れ替わった。それまでは乳白色の濃ゆい霧のなかを歩むように、色々なことに踏み出す一歩に躊躇いがあった。
離島に向かうに当たって、離婚後の寂しさを慰めてくれた愛犬と、身が裂かれるような別れをした。その辛さも彼女は受け止めてくれた。
ここに一陣の風が立って、彼女を覆う霧が散ったらいいなと思う。
あわよくばその風になりたい。
多分だけどこのレシピの着想を頂きました。
自己流になるけど、また料理してあげるね。
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